~Lost Memory~
第1話 目覚め
僕はわからない
なぜここにいるか、僕は誰かと
わからない、わからないのだ。周りは何もない、と言ったら嘘になる。荒廃した建物が数件見える、勿論人影はない。遠くからは叫び声が聞こえ、空は赤く染まり、遠くにある山は燃えている。現状を理解しようとしても理解できない。なんせこの状況だ、記憶もない人間が理解できるはずもないのだ。5、6分ぼーとしているとある事に気づいた、全裸!そう全裸!!!!!全裸だったのだ。つまり!!!服を着ていない!!!!!!!通りで誰も話しかけてこないわけだ、なんせ全裸なわけだから。自分が服を着ていないことに気づくと急に寒さという感覚がこみ上げてくる
「とりあえず、服を探すか」
あまりにも過酷な状況に絶望し果てた私はとりあえず服を探すことにした。だがこの状況の中で服は簡単に見つかるわけもなく数時間が経過してしまった、疲れ果てた私は座りこみついには眠ってしまった。
あれからどれくらいの時が経過しただろうか、目が覚めると見知らぬ天井。自分の目を疑い目を凝らして見てみるがそこには天井しかなかった、紅に染まった空などではなかったのだ。しばらくすると隣に人が居ることに気づき、熟考の末話しかけることにした。
「あの、、、、あー聞こえますかー」
隣にいる椅子に座っている女性らしき人つまり女性 おういぇぇ、は眠っているらしく話しかけても応じてくれてくれない。仕方がないので起き上がるとそこは窓付きの部屋だった、自分の寝ていたところはベットらしい形は知っている者とは形は違うが。ここで一つの疑問が浮かび上がる、どうして物の名前がわかるのか。ここにある物の名前を言おうと思えば全て言える。だが自分がここにいる理由などを思い浮かべようとするとまるで記憶に鍵がかけられているように思い出せないのだ、どうしたものか。そういえば私の名前は、、、、
「zzz.....! 起きられたんですね!!死んでるのじゃないかと心配していました!」
どうやら隣で眠っていた女性が起きたらしい、よく見ると可愛いじゃないか。金髪のロングヘアーに青の瞳、それと少し胸もあるよu.......私はいったうどこを見ているのだろう。
「どうかしましたか?あ、、、、自己紹介がまだでしたね!私の名前はアンリ、この家の一人娘です。両親はもういませんが、、、」
何やら嫌な記憶を思い出せてしまったらしい、俺のせいなのだろうか。私はこの世界に来たせいなのだろうか。
「すまない、、、」
不意に言葉が出ていた。目の前に悲しい顔をしている女の子がいるんだ謝るのが常識だろう、と親父に習った気がする、顔は分からないが。
「大丈夫です!すいません、、あなたも困惑しているのにこんなことを言ってしまって」
「大丈夫だ、問題ない」
「大丈夫ならよかったです。あなたの名前を教えてもらってもいいですか、、?なんと呼んだららいいかわからないので」
名前、、、、思い出せない、、、。アンリが話しかけてくる前には思い出せそうなような気がしたが今は思い出せないのだ、、。
「名前は、、、、わからない、、」
正直にいった、わからないものは仕方がない。多少困惑されても仕方がない、わからないのだから。
「わからない?自分の名前が?、、、なら私が名前をつけてもよろしいでしょうか。そうですね、、、例えば、、、リックとかどうですか?」
随分と陽気な娘だ、初対面の相手の名前がわからないというだけで相手に名前を付けるとは。だがリックという名前も悪くない、名前が思い出せないのだ。案外この名前で過ごすのもいいかもしれない。
「いい名前だな、気に入った。ありがとう。」
「喜んでいただけて幸いです、ところであなたはどうしてあの場所で倒れていたのか思い出せますか?」
あの場所、、そうだ
私は眠っていたのだ、眠っているうちに倒れてしまったらしい。駄菓子菓子私は思い出せないのだ、全て。見事なほどに思い出せない
「わからない、、、記憶がないんだ、、、」
「記憶がないんですか、それはお辛いでしょう。少しここで休んでいってください。」
「ありがとう、それと一つ質問が有る。この国の現状や物語を教えて欲しい」
ここに来た経緯はわからないが少なくとも最後に見たあの景色の意味などは知りたい、嫌な思い出かもしれないがアンリに協力してもらうしかない。
「わかりました、お話しましょう。今この国隣の国とは戦争中です。昔から隣の国とはいつ戦争が始まるかわからないと言われてましたがつい二ヶ月くらい前に戦争が始まりました、原因は兵士同士の喧嘩らしいです。喧嘩の末に相手を殺してしまったとかなんだか。あなたがいた場所は元都市ロリック、今は廃墟だらけで人はいません。あそこから見える山の奥にその隣国があります。今の首都は私たちがいるこの街アーヴェントハイム。すいません、私が知ってる情報はこれくらいです。」
なるほど、やっとさっき見た場所の意味が理解できた。この国は戦争状態にあるのか、、随分と大変な時代に来たらしい。
「ありがとう、、さて私はこれからどうするか」
そう思い、起き上がろうとすると頭に強い衝撃が走った。
「あがああああああ」
「大丈夫ですか!リックさん!!!!」
どうやら痛みは外部からの痛みではなく内部からの痛みらしい。だんだんと意識が遠のいていく、、、、
気づくと暗い部屋にいた
体も動かない
どうしたものか
なぜこんな目にあわなければならないのか
「意識が戻ったようだね」
なんかい俺は起きたり寝たりしないといけないのか
「お前は誰だ、何のために呼んだ」
なぜか状況把握ができている、こんな事が前にもあったよ様な気がするのだ。そう前にも、、、
「やっぱり忘れてるね、、、、まぁ気を取り直して、、、僕の名前はコニー時空、空間を司るもの」
何を言ってるんだこいつ、、、、中二病かなにかか、、、、、あぁ、、、哀れ
「今君僕のことを馬鹿にしたね!一応これでも神様の分類だから人如きの考えはわかるんだ。」
この内容からして本当に俺の心を理解しているようだ、うかつな考えはできないということか。まぁ記憶がないんだけど。
「君は記憶がないだろ、僕が消したんだ、、、、、、、、この世界を救うために必要だったんだ、、、すまない、、」
「は!!このひとでなし!記憶返せ!!」
ふざけてやがる、記憶を消した?おかげで自分の名前もわからないというのに、こんなに軽く告げられるとは、、、
「おっともう時間切れだ、最後にこれだけは伝えとくよ。首都だった場所、ロリックに行けば大体のことはわかる」
「おいまて!!!あぁもう!!!」
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初めての投稿した作品です。ここまで読んでいただきありがとうございます。数週間後に二話目を投稿しようかと思いますのでお楽しみに