いじめ?
ある日、寮を出ると、ピンク頭のヒロインが木登りをしていた。
100歩譲って木登りをするのは良いとしよう…
年頃の女の子がパンツ見せて木登りするなんて、おばちゃん見てられない!
「あなた、みっともないことはやめなさい」とヒロインに声をかけた。
ヒロインが涙目になって降りてきた所に、エドワード殿下がやって来た。
「アシュリー、身分の低い者をいじめるとは見損ねたぞ」
と言い、ヒロインを学舎まで送っていった。
これってうちの子供たちが言ってたイベント?
てか、殿下の思い込みが激しすぎて痛いんですけど。
彼が王太子じゃなくて良かったよ。
授業が終わり、教室の外に出るとヒロインが廊下をバタバタと走っていた。
「あなた、廊下を走るのはやめなさい。誰かにぶつかったら危ないでしょ」と思わず注意した。
ヒロインが涙ぐんだ。
「アシュリー、これはどういうことだ。見損なったぞ」とエドワード殿下が出てきて、
ヒロインの肩を抱いて、廊下を歩いて行った。
見損なったも何も…あなた私の事を高く評価した事があるんですか?と突っ込みたい。
なぜか調理実習で下級貴族のクラスと一緒になった。
「アシュリー様、手つきが素人とは思えませんわ」と、取り巻き達が言う。
「負けたわ…貴方、どうしてこんなに手馴れているの?」と先生が呟く。
前世で鍛えた料理の腕+今世の訓練の賜物である。
家の料理長に取り入って、毎日料理をさせてもらったのだ。
淑女教育でたまったストレス解消!と言って、父の許しも得た。
表ざたになるとみっともないと噂になるので、我が家のトップシークレットである。
手早く仕上げて、ささっと盛りつける。「素晴らしいですわ」と感嘆の声が上がる。
片づけていたら、向こうできゃーっという叫び声とガチャンという音が聞こえた。
ヒロインがフライパンを落として、どうも手を火傷したらしい。
「あなた、火傷は早く冷やさなきゃ!」とヒロインの手を流水で冷やす。
ヒロインが涙ぐんでいた。
「アシュリー、人に水をかけるなんて。見損なったぞ」
とエドワード殿下が出てきて、ヒロインの肩を抱き外に…
「火傷してるんじゃ!冷やさせろ!」とヒロインを奪い返してヒロインの手を流水で冷やす。
ヒロインは涙ぐんでいる。
てか授業中!エドワード!何してるの!




