表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
青と蒼  作者: みつる
1/34

ある日、起きたら3日くらい経っていた。なにを言ってるか分からねーと思うが、思った。


「お、お母さん!私ずっと寝てたの?!」


ドタドタドタと階段を駆け下りて、降り掛けにそんな質問を母に投げかけた。母はよくわからないと言った顔をして「ずっと寝てたんじゃないの?」と私に問いかけるように質問を質問で返した。途中まででかかった言葉をぐっと飲み込む。


「え?え?お、起こしてよ!!み、三日も私寝てたの?!ん?ん???寝ぼけてる??」

「寝ぼけてるのよ」


母はそう言って、朝食の準備へと戻っていった。ん?ん?い、いやだって、でも、さすがに私が三日も寝てたらほっとかないだろ?でも、あ、あれ?携帯で確認した今日の日付が二十日。私が次の日のドラマを楽しみにして寝たのが16日。ごっそり私の中から3日分の記憶が抜け落ちていた。昨日のことすら覚えていない。きっと寝ぼけているんだ!私は、そう考えて二度寝をすることにした。


起きた。記憶は戻らなかった。ヤバイ、コレハヤバイ。私はあせりながらもパソコンを開いてぐー○ぐるを開く。分からないことがあれば聞けばいいのだ。だが、さすがにぐー○ぐるといえども、抜け落ちた私の3日を知りはしないだろう。さすがに私もそこまでバカではない。私はあせりながらも検索欄へ文字を打ち込む。


記憶が抜け落ちる 病気


記憶が抜け落ちると打ち込んだら、勝手に病気と付け足された。やっぱりあるんだ!そういう病気!最早寝ぼけているだなんて、おこがましい!!私は、一番上にあるページを開く、解離性健忘。どうやらこの病気にはこういう名前がついているようだ。なんでも、過度なストレスを受けることで、記憶に蓋をして、思い出すをのを無自覚で拒否してしまうとか。なにがあったんだよ、私の三日間・・・・。思い出すのが怖くなってきた・・。がんばってもがんばっても欠片すら思い出せないのだが・・・。体に異常は無さそうだし・・部屋に異変があるわけでもない。ホントに三日間の記憶が私の中から抜け落ちていた。学校のノートを見た。すると見た覚えのない授業の内容がノートへと私の字で写してあった。ぞっとした。他のノートも確認する。どれも普段と変わらない。分かっていないのは私だけ。これはホントにヤバイ気がする。

私はあせらない。階段を下りて母の元へと歩を進めた。


「お母さん、昨日、私、へんなとことかなかった?」

「なにそれ?どうしたの?」


普通に心配された。母には昨日の私のおかしな点など思い当たる節はなく、今現在、そんなことを聞いている私がおかしいと思っているようだ。どうしたの?なにかあったの?みたいな。


「どうもしてないけど、なにしてたっけなーと思って」

「普通にしてたわよ。いつもどうり帰ってきたら部屋に行って、ご飯になったら降りてきて食べて、部屋に戻って、ドラマになったら降りてきて、終わったら帰っていって、いつもどうりだったわよ」


少し非難混じりに言われた。自分ですら、なんて味気ないんだろうってなったけど、普段どうりの私だ。だけど、昨日見たはずのドラマの内容は頭に全く入っていなかった。失われた3日間。私は一体全体どうしたんだろうか?


次の週のドラマを見た。見事に一週分飛んでいて、知らない人が主人公と仲直りしていた。.

誰だコイツ。 

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ