共鳴#1
レイド・ユウ/零度優
御影高等学校二年生。いじめられていた親友を庇いいじめの標的にされる。いじめられるようになってからはトイレで昼食を食べるようになる。
そこまで頭は良くなく、会話に出てくる漢字がわからない時はひらがなに変換される。
「ユウちゃん」
勇者レイド・ユウを失った勇者のパーティーは要石が無くなった橋のように簡単に崩れてバラバラになってしまった。
「ユウちゃん、どこに行ったの?」
勇者のパーティーの中ではユウと長い時間共に行動してきた魔法使いの少女は勇者の残した聖なる剣と勇者がくれた聖天使の杖を抱えて道なき道を歩いていた。
「あの時一緒に行ってれば、あの時ユウちゃんを護る魔法をかけてたら」
一歩また一歩と歩く度に少女の頭の中には後悔したことが次々に湧いて来ました。
「会いたいよ……」
少女の目から一粒の涙が聖なる剣に落ちました。
カーンと聖なる剣は空気を震わせる高い金属音を鳴らしました。
「魔王様」
魔王を慕っていた地球ではないこの星の魔物が魔王が勇者と共に消えた魔王城に集まり喜怒哀楽など持ち合わせていないはずなのに魔王の死を哀しみ憂いていた。
「魔王、本当に死んでしまったの?」
魔王の死後立ち入りを制限されていた魔王の死に場所であり、魔法が使えず魔物に司令を送る魔王の唯一の戦場だった司令室に魔王の側近で魔王にとって人間で言うところの幼馴染であったサキュバス族の彼女は彼の死を未だ信じれずにいた。
「魔王様、次期魔王は私だって。あんたの後じゃプレッシャーで押し潰されそうだよ。もし、隠れているなら出て来てよ。私、まだあんたに伝えたい思い伝えてないよ」
彼の死が形として残ればどんなに良かったことだろう。魔族にとって、魔族に限らず魔物にとって死は記憶以外の消失でありそれが彼の死を受け入れられない彼女を苦しめた。
「会いたいよ……」
ポーンと墓石の代わりとして司令室の床に突き刺さっている魔なる剣がどこからか聞こえる金属音に共鳴してそんな音を鳴らしました。
今回は主人公のいなくなった後の世界、二人が勇者、魔王だった時にサブキャラだったであろう二人のキャラクターがメインの話です。
割と短めですがこれから感覚を取り戻しながら書いていきたいと思います。




