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プロローグ

初めての投稿です。誤字脱字があるかと思いますがお許しください。

地球、ではない何処か別の世界……。

「よく来たな、勇者」

男は禍々しいオーラを放っていた。

「今々しき魔王め、今日があなたの命日よ」

「今々? 忌々しいの間違いではないか?」

「ちょ、ちょっと間違えただけよ。はっ! これはわたしが油断した所で不意打ちを仕掛けるための作戦ね?」

勇者と呼ばれた女は膨らみのない胸の前で腕を組んで作戦を読み切った優越感に浸った。

「そのつもりはなかったのだが」

魔王と呼ばれた男は女に聞こえないようにそう呟いた。

「来るなら来い。勇者といえど所詮は女、本気を出すまでもない」

魔王はこの世界に古くから恐れられていた魔なる剣と呼ばれる剣を剣の名手に怒られてしまいそうな持ち方で勇者を挑発した。

「女相手に加減をした事、一生後悔させてあげる」

勇者は魔なる剣と対になる聖なる剣を剣の名手に褒め称えられそうな構えをした。

「「覚悟」」

魔王と勇者、二人の剣が部屋の空気を震わせるような激しい金属音を鳴らした。

二度目の攻撃は最初の一撃とは違い安っぽい金属音が鳴った。

最初に音の違和感に気がついたのは魔王だった。

「何が、起きた?」

魔王は右手に握られた魔なる剣だったモノを見た。それは勇者の頭部に直撃こそしていたが、勇者に魔なる剣だったモノによるダメージを負わせることはできなかった。

「うぅ、私、死んじゃうんだ」

魔なる剣だったモノを頭部に当てられた勇者は一人で勝手に走馬灯を見ていた。



魔法使いさん、あなたの魔法は綺麗で強い魔法が多くて戦いの時はとても助かりました。

僧侶さん、あなたの回復術で何度も命の危機を助けてもらいました。

格闘家さん、あなたの……。ありがとうございます。

お父さん、お母さん、世界を守れなくて、魔王を倒せなくてごめんなさい。わたしも今そっちに行きます。



「おい」

「死の直前まで魔王の声が聞こえるなんて、これも勇者の宿命なのかな?」

「おい、バカ勇者」

「バ、バカじゃないもん」

勇者はようやく正気に戻った。

「ようやく気がついたか。勇者、ここは一時休戦としないか?」

「九千?」

「ふざけている場合ではない」

「ご、ごめんなさい」

きゅうせんを休戦ではなく九千にしか変換できなかった勇者は何故怒られているのかわからないまま、とりあえず謝った。

「理解していない様だからバカ勇者にもわかりやすい様に言うと、一度戦いを中断しようと言っている」

「また、そうやって不意打ちを仕掛ける……って魔王、あなたどうしてお玉を持っているの?」

ここでようやく勇者は自分の頭部に当てられた魔なる剣が魔なる剣とは似ても似つかぬモノに変わっている事に気がついた。

「そう言う勇者もフライ返しとかいうモノを持っているだろう」

勇者の持つ聖なる剣も魔なる剣同様に聖なる剣とは似ても似つかぬモノに変わっていた。

「どうして? わかったわ。魔王、あなた幻惑魔法を使ったわね」

「それだから貴様はバカ勇者なのだ。我は魔法を使えないと人間の作った攻略本にそう記入されていたはずだ」

「こ、攻略本なんてものがあったの?」

「勇者には必ず最新の情報が書かれたものが配布されていたはずなのだが……。知らずにここまで来たのか」

魔王は若干呆れたようにそう言った。

「魔法を使えないということは、幻惑の粉」

「そんなものは存在しない。現実を見ろ」

「じゃあ、幻惑の霧」

「そんな特殊攻撃も存在しない。現実を見ろ」

「じゃあ、幻惑の……」

「諦めて現実を見ろ」

「現実、現実って、これのどこが現実なの? ここ、さっきまでのあなたの城じゃないわよ」

二人が着ていた鎧は布で出来た服に変わり魔王の城は古臭い一軒家に変わっていた。

今回はプロローグをお送り致しました。

次回は早めに更新する予定です。

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