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スズメが死んだシリーズ

今日、スズメが死んだ

作者: 毛玉

今日、スズメが死んだ。


遠い学校に霹靂し、自転車をとばして帰った。

そして、家でパソコンを見る。

いつも通りの今日


そこに帰ってきた弟が言った

「あそこにスズメの雛が転がってたよ」、と

自他ともに認める小動物好きの『俺』は好奇心で見に行ったのだ。


いた。

ぴぃぴぃ可愛く鳴いている

飛ぶ気配もなく、ずっとそこにうずくまっていた


「・・・」

どうするか思案する。

そこの家の住人も出てきた

「あら、かわいそうにねー」

そして協力して巣を捜索

結果、どこにも無かった。親鳥も、見たところいなかった


だから言ってしまった

「とりあえず家に連れて、帰ります」

かわいそうな鳥の雛を保護する、優しい人。

少なからず、そう見られることへの憧れと自己満足もあった。


アホか、経験もない癖に


テッシュを詰めた箱に雛を移し、持っていく。

蟻を何匹か捕まえ、口元に持っていくが悲鳴を上げるように鳴くだけ

食べてくれない

家に帰って『野鳥ヒナ保護』パソコンで調べる。

―――――ヒナを勝手に連れ帰るのは誘拐同然。そう書いてあった

一人ぼっちに見えても、親鳥が近くに見守っていて、飛ぶ練習をさせているのだと。


慌てる。自分ではいいことをしてるつもりだったのに

焦燥

取り返しのつかないことをしてしまったかもしれない

不安

やっと命に向き合う責任に実感した。


慌てて元いた場所に戻す。

そこの家の住民には、自分がやるといってしまった手前、黙っていた。

厄介な物が落ちてて、どっかいってくれたのにまた帰ってきた。自分が言ったことのも責任取れないの?そう思ってるのかも・・・。

勝手な推測。でも怖かった


その後も不安で

遠巻きに雛の様子を見ていた。近くにいると、親鳥が寄ってこないから


ヒナは鳴き続ける。

周りを何匹か飛び回っていたが、どれも近くに降りていかない

もどかしい

検討違いな怒りが湧いてきて、何回か叫ぶ

「親鳥出て来いやー!」

声で来るわけないだろう、何とも自己満足。じっとしていられずついでにもう何回か、巣を探してみた。


ぽつんぽつん

・・・雨が降ってきた。

洗濯物畳まないと

しかたなくインターフォンを押し、出てきた住人に事情を説明する。

見守ってあげてほしい。と

「親鳥、来るといいわねぇ」

温かい言葉だ。

よかった

この時の安堵は、命を背負った重さから逃げられる安堵も示していた

親鳥がくれば、あの子も生き残ってハッピーエンド

そんな、甘え


とりあえず、ヒナは雨の当たらないところに移しておく。


家に帰る。

両親が喧嘩していた。離婚に発展しそうな勢い。

父方が言う

「もう、俺の好きにさせてもらう!!」

何を言うか、今までも好き勝手放題していたくせに

進路も近いのに方向転換。自分の中で大学進学は諦めることにした。急いで就職先を検討しないと、良い所はもう残っていまい

不幸だと思った




それから2時間後くらい?

雨は結局大振りにはならず、ヒナの様子が気になり見に行った。

元気になっているといい


・・・まだ、いた

しかも、今度は鳴いてさえいない

え、何で?!

鳴かないと親鳥を呼べもしないじゃないか!!


急いで家にUターン

すると両親はまだ喧嘩していた。

うるさい。そんな事どうでもいい。イライラする


ペットボトルの場所を聞いた。

「今日はペットボトルゴミだったから、家にないわよ」

・・・仕方がないから、ワインのビンを用意

アルコールが心配だけど、水で何回かゆすいだ。匂いも確認した。多分、平気。

水を入れたビン、割り箸、お椀、準備ok

150円を持ち、自動販売機に走る。

目的はスポーツドリンク

何がいいかわからないので、とりあえず定番のアクエリアスを買ってみた。

また走る。


着いた時には、もうヒナはぐったりとしていて、苦しそうに胸を上下させていた

住人さんがいう

「まずいと思って、水あげてみたけど・・・・」

効き目はないらしい


急いでお椀にアクエリアスを注ぎ、水で割る。

多分、これがネットに書いてあったスポーツドリンク50%原液の意味だと思ったから

それを割り箸の先に付け

ヒナのクチバシのところに持っていく

ピクリとも動かなかった。

それを何回か繰り返す


やっと、喉が動いた。

嬉しくてまた繰り返す


周りはどんどん暗くなっていった。

そこの住人の子供だろうか

ライトで、手元を照らしてくれて助かった。


それでも

ヒナはどんどん動かなくなっていった。

温めようと手で包んで、気が付く

・・・もう、体が硬いのだ。

死後硬直


結局、ヒナを助けることはできなかった。



また、家に帰った

両親が喧嘩している。

『俺』は

忘れないように

今回のことを文章に残す決めた







終わった後だから思える


最初に拾った『俺』のせいで、親鳥が見捨ててしまったのではないか?

スズメは繊細で臆病な生き物だから、人の匂いがついた時点でダメだったのかもしれない


『俺』が見ていたせいで衰弱が早まったのじゃないか?

さすがに一日で死ぬのは早すぎる。ストレスが溜まってたのだろう


家にが帰ってきて落ち着いても、泣けなかったのは何故?

上記の考えは、作業中にも感じていた。なのに罪悪感も余り湧かない『俺』は

―――――『俺』は優しい人を演じようとしている。

前から自覚はあった。感性が随分とズレテイテ『薄情』、普通の人ならこう思わないといけない!と、必至で言い聞かせたあの頃。


赤ん坊を見て、自然に頬が緩むのは条件反射、自己暗示の結果。本心から可愛いと思ってる訳じゃない。

ニュースを見ると、都合のいいこと言って、都合のよく怒って、都合の良く喜ぶ。心の底からそう思ってるわけじゃないくせに、当事者でもないくせに

アベコベ

・・・そんな自分が気持ち悪くて、大っ嫌い。

そして、この文章を書きあげたことに、微かながらも『満足感』を得ている時点でおかしいのだから、ね


話がずれた。

とりあえず、今回のことを無駄にしないように

伝えたいことを伝えたいと思う


野鳥が落ちていても怪我しているか、衰弱していない限り見守ってあげること。自然に対して人間にできることは余りない。

もし拾ってしまったら、中途半端なことはしない。付きっ切りで世話する覚悟がないと今回の事のようになる。『俺』の場合は死ぬ直前までストレスを感じさせただけ、だったから


あと、もし『俺』と同じく自分が大っ嫌いな人がいても、あんまり気にしないでください。開き直ってしまえばいいのです。

自分がいくら歪んでても、ズレテイテいても何かを好きになることはできるから。何かを好きになれば、衝動は自然に湧いてきます。(その分自制は必要だけど)

俺はそれが、生きるための力だと信じてる。

だから『俺』でも、一生懸命になれた。あの小さな体で空を飛ぶスズメに憧れた(好き)から、飛べない子供のまま死んでしまうのは、なにか悲しかったから

要はあのヒナに

空を飛んで欲しかったのだ。

・・・ずれてるでしょ?


俺は『薄情』で、一か月後にはすっかり忘れてしまうのだろう。だから文章に残す。

もし、読んでくれた人がいたならば、何かの役に立ちますように・・・っと



すべては衝動のままにっ!そんな感じで書きなぐったら駄文完成。だが、後悔はしていない。

にしても、残念な頭だ…能力的な意味で

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