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三日月  作者: まねきくま
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怪しきは誤魔化さなくっちゃですよ?

残念ながら、華々しい女性関係を期待していた割に、なかなか「岡崎 樹」の尻尾を掴めずにいた私は、仕方なく調べるのを諦めた。


これだけ聞き込んでも何も出てこないって事は、よほどその「ご令嬢」にご執心だったって事だったかも知れないし、「興味を持たない事」って同意したわけだからギリギリの線で止めておかないとエライ事になりそうな気がしたんだよね。


でも、お見合いから一カ月たったころ


「祥子は樹さんと休みのぐらい日会ったりしなくていいの?」


すでに結婚している自分の姉から、まさかそんな事を言われるとは思っていなかった私は、自分の詰めの甘さをひしひしと感じていた。


平日は残業がある時もあるものの、そんなに遅くなる前に帰りつき、休みの日は休みの日で、たまに買い物に出掛けたりはしても、今まで通りの生活を送っていた。もちろん泊まりで出掛けるなんて一度もなかったから、傍から見てる方はどうなってるのか些か疑問だったのかも知れない。


今日だってどこにも行かず、いつものジャージ姿でごろごろして、たまに甥っ子にチョッカイを出してるなんておかしかったのかな?


何よりマズイのは連絡を取り合ってない事がバレてしまう事で


何か手を打たないと尻尾を掴む前に身内から崩れてしまうかも。それでは「岡崎 樹」にひと泡吹かせてやる事が出来なくなるし、私の平穏な生活が崩れてしまうじゃない。


とりあえず、何か対策を考えなくっちゃ


一番は連絡を取る事だとは思うんだけど、自分から連絡を取るのも馬鹿らしい。嘘でもお付き合いをしてる事にしておく必要はあるのかも知れないけど・・・。


だからと言って、急に連絡を取っているふりをするものワザとらしいような気がするし?


いろいろ考えた末、会社と家の中間地点にワンルームマンションを借りることにした。


幸い少しなら貯金もあるし、離婚した後でも家に戻らなくても済むって素敵だよね。


小言を延々と言われる位ならビバ!一人暮らし。


会社は近くなるし一石何丁にもなるよ。結婚するまでの間ここを隠れ蓑にしておけば、気兼ねなく過ごせるんじゃないかな?と思うしね。


そうと決めたら、そのためのいろいろな下準備で忙しくなり、しょっちゅう出掛けるようになった私に両親も安心したような感じで(きっとお姉ちゃんは両親から相談されたんだろうな)いろんな意味でホッとしていた。


だから隠れ家の方が落ち着いた頃「岡崎 樹」から結婚式の具体的な内容を知らせるメールが届いて、げんなりしていた


腹の探り合いってとこですか

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