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三日月  作者: まねきくま
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どうしてこうなった?

お久しぶりです。やっと投稿にこぎつけました。

「はーっ」


ウエディングドレスを着つけて貰い本当なら幸せいっぱいも顔をしてるところなんだろうけど、イマイチそんな気分になれないな。


なぜならカーテンを開ければウチのお母様とお姉さま、そしてなぜか「岡崎 樹」の母というか一年限定の予定姑が控えてるからなんだけど・・・。


それは会場と契約してるブライダルサロンから展示会の御案内が来たことから始まる。


もともと「岡崎 樹」と一緒に行く気はさらさらなかったんだけど、案内状を目敏く見つけたお姉さまによって平穏は簡単に覆されてしまったのよね。


案内状を見つけた瞬間に


「ね、ね、それって今度の土日なんでしょ?もちろん行くんだよね?」


なんて目をキラキラさせながら行くのが当然みたいに聞かれたら行かないなんては答えようがなく


「あぁ、まあそうだね。」


なんて曖昧に答えてしまったのが運の尽き。


「ちょっとお母さーん。祥子ったらブライダルの展示会に行くの乗り気じゃ無さそうなのよ?迷うのが嫌だからかしらね?折角だから私が一緒に行ってあげてもいいかしらね?」


ってオイどうしてそうなる?迷うのが嫌だなんて一言も言ってないし、乗り気じゃないからってあなたが行く必要は無いんじゃないの?と口を開こうとしたらタッチの差で


「そうねぇ。そうしてあげた方がいいんじゃないかしらね。折角いろんなドレス着れるんなら私も見てみたいし、岡崎さんの奥様も誘ってみようかしら?」


なんて言ったか見たかで、いそいそと電話してるし。結局断わる口実も作れず現在に至る・・・トホホ。


もしかして子供を見る人が居ないからお姉ちゃんは不参加の方向でと思っていたのに、


「今日は非番だし僕が子供を見てるから大丈夫だよ。たまには子供と二人ってのも楽しいもんだよ。だから祥子ちゃんは心置きなく素敵なドレス選んでおいで。」


なんて言ってくれちゃった上にニコニコと笑ってわざわざ会場まで送ってくれた義兄さんには頭の下がる思いです。こんな我儘な姉を文句も言わず嫁に貰ってくれた事に深く感謝します。本当に貴方はいい人です。とりあえず心の中で手を合わせて拝んでおこう。


そんな訳で物凄く乗り気な三人にあれやこれや言われながら今に至る訳ですよ。なんだか好いように着せ替え人形よろしく何度も着替えてるような気がするんですけどね。


で、結局絞り込んだのは私が憧れていたシンプルな形の奴とふんわりした形でなおかつ某CMで女優が着てたみたいな奴なんだけど、ホント実際着てみると迷っちゃうんだよね。一生に一度の事だからと思えば尚更、憧れていたドレスとふんわりしたドレスどちらも捨てがたくて。皆の生温かい微笑みの中で腕を組んで首を傾げていると、


「私的には右側のドレスが似合うかとと思いますね。」


突然背後から思ってもみない声が聞こえてきて、ぎょっとして振り返るとここには居るはずもない「岡崎 樹」が胡散臭い笑顔を浮かべて立っているじゃない。


「ゲッ、マジかよ。」


と心の中でしか呟かなかった自分は称賛に値すると思う。偉いぞ自分。


そんなこっちの心中も知らず、岡崎母が


「あら、樹。遅かったわね?」


なんて仰ってますが、コイツが来るなんて一言も聞いて無いんですけど?何で顔を合わす羽目になるかなぁ?お互い勝手に決めて構わないんじゃなかったっけ?イラッときたけど顔に出す訳にもいかず、引き攣った笑顔を向けた先にはこれまた黒い笑顔が待っていたのでした。

すぐに次の投稿とはいかないと思います。


読んで下さってる方、本当にありがとうございます。

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