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三日月  作者: まねきくま
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真摯な話し合いって何ですか?

祥子さん、ついに岡崎とバトル?

和合さんですら太刀打ちできないとすると、私など到底敵うわけもなく、ここで押し問答しても結果は同じって事はなんとなく分かってる。どことなく治まりがつかないような気がするけど、どうしようもないのかな?。でも、どこか腑に落ちなくてちゃんと聞いて確認しておきたい。


「じゃぁ、坂さんと何もなかったっていう根拠は?わざわざホテルに部屋とってたって事は、相手はともかくとして最初から下心があったって事じゃないの?」


もし最初からそのつもりだったとしたら据え膳食わぬは男の恥というよりも性質が悪い。もはや確信犯としか言いようがないものね。


「君は俺の事をそんな男だと思っているのか?」


ハイ。思っていますよ?思ってますけど何か?目線でそれを訴えると呆れたように視線を向けられたけど、そんなのに誤魔化されないもんね。キリっと見返すと


「部屋を取ったのは、きっと遅くまで飲んでて動くのが億劫になるからだ。ずっと離れずべったりとくっ付いてくる女が酔いつぶれて身動きが取れなくなったから仕方なく部屋に泊めただけで、何もやましい事はしていない。強いて言えば女をベットまで運んでやって着てるものをキツク無いようにそこそこ緩めてやった事ぐらいだ。」


ほら、ほら、つついてみればボロが出てきそうじゃない?少したじろぐ所を見せたって事はやましい事があったって事じゃないのよ?


「ふーん」


納得できない視線を更に向けると視線を迷わせて、さっきとは態度の違う「岡崎 樹」はうろたえてるように見える。


「それは合意の上って事だよね?」


追撃をかけて自爆するのを待つけど、敵もさるモノ中々一筋縄ではいかないようで


「さっきも言ったが、何もなかったんだ。」


いや別に何かあろうが無かろうが、私にはどーでもいいのだよ。でもここは更に追撃をかけてみるべきだよね。だって、そーなる事を予想した上で部屋取ってるなんて下心丸出しだし、あまりにお粗末。


「そんな貞操観念の欠如した人とは結婚したくないし、言い訳して誤魔化そうなんて人とは結婚できません。せめて一年待てないものかね?まぁ、もう破談になる事は間違いないから私はどうでもいいけど。」


すると「岡崎 樹」の顔色がスッと変わった。


やった。もしかしたら、このまま済し崩しに無かった事に出来るかもしれない。もうひと押しだねっ。内心ガッツポーズをとりながら「じゃ・・・この話は無かった事に」と言おうとしたのに先に口を開かれてしまった。


「悪かった。何もやましい事はしていないにしても、誤解を与えるような事をした事は否めない。申し訳なかった。」


えっ?謝っちゃうの?ここはもう少しゴネてみようよ。謝られちゃったら、意地悪言ってる私が悪者みたいじゃない。せっかくもう少しで「無かった事」に出来たと思ったのに。あてが外れてがっかりする私に何を思ったのか


「俺を一人占めしたくてのやきもちも可愛いもんだが、極論に走るのはどうかと思うよ。」


もしかして自分が謝ったから安心したと思われた?おまけに許されたと思ってる?ナニこの人どんだけ自信家な訳?もしかしなくても、私の態度はがっかりとは違う意味で捉えられた訳で安心したように見えたの?あ、ありえない・・・。


「なんともオメデタイ頭でなによりデスネ。残念ながらやきもちなんてこれっぽっちも焼いてませんよ。私をそこいら辺の色ボケしたお姉さん方と一緒にして貰っちゃ困ります。そんな、ちょっと謝ってみました。みたいなので誤魔化されてたまるもんですか。事実は事実として真摯に受け止めて貰って今後の事はきっちり決めさせて頂かなくちゃ私としては収まりがつきません。」


「では、どうしろと?」


「このお見合い、無かった事にして下さい。どっちみち私がイマイチな婚約者だなんて名乗り出る気もさらさら無いですし、噂通り婚約解消してしまえば岡崎さんは引く手あまたで次の方も難なく探せるわけですよね。岡崎さん的には何の問題も無い訳だし、私も泥を被らなくてもいいって一石二鳥です。あっ、社内の女の子にもチャンスがあるっていい見本になりましたから、一石三鳥ですよ。」


笑みを含んで言ったハズなのに、妙に渋い顔をしますね。一体何が不満なんだろ?


「残念ながらそれはできない。」


それを聞いて今度は私が渋い顔になる。


「なぜ?」


その問いには私の方は一切見ないで


「もう既に準備も手筈も整っている。今更婚約破棄だなんて無理だ。それに時間が無い。」


「は?」


何それどういう事?まだ挙式には時間があるのになぜそんな事を言うの?


「春香を、春香を迎えに行かなくちゃならないんだ。」


切なそうに吐き出されたた名前に首を傾げて「岡崎 樹」を見詰めた。

待っていて下さった方ありがとうございます。


なかなか続きが書けなくて申し訳ありません。

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