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刻を超えた絆  作者: ふじわら
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新章 本能寺の変

 史実ではこの後すぐ本能寺の変が起きる。


信長には何が何でも京に残ってもらわなければならない。


本能寺の変が起こった原因は沢山の諸説がある。


坂本はそれに興味があった。



一体誰が信長を陥れたのか...。


そこである助言をした。


「上様、秀吉様はわざと上様に援軍を要請してるかと...」

「わざと」

「はい。恐らく本気で秀吉様が備中を攻めれば易々と陥落してるでございましょう」

「それならなぜ落とさず援軍を要請するのじゃ?」

「上様の指揮の下陥落したいのでございましょう」

「なるほどのぅ...猿め...」


坂本の言う通り秀吉は信長の到着後、備中を陥落させるつもりであった。


簡単に言うとゴマすりである。



それを聞いたゆいかが突然口を開く。



「なら行かなければいいじゃん」

「ふむ...」


坂本は唖然とした。



(何ちゅう余計なことを...)


行ってもらわないと本能寺の変が起きない。



「いやいや、ここはあえて行って秀吉様の心遣いに騙されてあげるのも主君の勤めでもございましょう」

「ふむ...」

「そんなのおかしいじゃない...勝てる戦いに行く必要ないじゃない」

「それもそうじゃのぅ」


信長は大きく頷く。



(えーーーー!何言ってるのこの小娘!)


「それでは秀吉に手紙を送って激励でも送るとするか...」



ゆいかは大きく手を叩いた。


「うん!そうしよう!!」


坂本は青ざめたが京に信長が居れば、本能寺の変は起きると考え黙り込んだ。


だが...



「ねぇねぇ信長様、あたし安土城が見たい」

「ほう...安土城か...」

「うん。天守閣って金でできるんでしょ?あたし見てみたい」



この発言で坂本は冷や汗をかいた。



(ねぇ馬鹿なの?何言っちゃてくれてんだよ!!)



「そうか...ならば毛利を滅した後に連れて行こうかのぅ」



ホッとする坂本。



「ううん。明日みたい」

「明日じゃと?」

「うん。どうしてもみたい」



(俺はお前の脳みそを見たいよ...)



暫く考える信長。


ゆいかは信長の横に密着しておねだりをする。


「ねぇお願い信長さぁまぁ」


信長はゆいかにおねだりされ顔を赤くしていた。


ゆいかは頭は空っぽだが顔、スタイルはそこらの姫よりずば抜けている。


頭は空っぽだが....



坂本の顔はだいぶひきつっていた。



(誰か小娘を殺してくれ...)



しかしこのままほっとく訳には行かない。



「おい!上様に無礼だろう!!!」



大大名の織田信長に対して、ゆいかの行為は斬り捨てられても文句は言えない。



だが...



「ワシは構わぬぞ」



織田信長も男だった。



このままだと本能寺の変が起こらない事になる。




途方に暮れる坂本だった。

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