夕暮れに映える頃
気持ち少し早く夕暮れが訪れる
時間を気にする仕草は
あなたにとっては
あんまりうれしいことじゃないこと
分かってる
昨日の答えは
もう少し待っていてほしい
向こうの街はキラキラ輝き出してる
みんなの期待に少しでも早く応えるように
無理して帽子をかぶらずにいたから
鼻の頭のところがヒリヒリする
日焼け止めは完璧のつもりでも
あなたとの至近距離になるのかもしれない
場所については
少々、油断してたということか・・
帰りの助手席
行きの会話でスタートダッシュし過ぎたから
間が持てなくなって
つい、わたしは
鼻の頭を人差し指でこすった
「イテテテ・・・」
あなたに聞こえない程度の声
痛いのと
ふたりの証拠ができたのと
夏の匂いが混ざり合って
幸せなひとときを感じてた
手鏡で自分の顔を見るフリして
あなたの横顔を映してみる
そういえば、さっき
鼻の頭と少し触れたときに
「痛っ」て言ったような気がしたけど
今日はふたり・・
お互い長袖を着る約束をしてた
それは日焼け対策のため
そんなことを思い出して
わたしは
鏡越しに
「クスッ」と笑ってしまった