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やっぱりやらねば  作者: Anastasia
Part1-出会い
31/215

その6-02

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 それで、二人が改めて廉に向き直る。


「藤波君、随分、興味のある話だねぇ」

「二人で飲みに行って、おまけにその帰りは藤波君のマンションに泊まり込み、だなんて、手が早いなぁ」

「おまけに、あの()()()()ちゃんが“すごい”らしいし」

「どんな“すごい”なんだろな」

「龍ちゃんは、時々、不思議な形容をするから。うーん、本当に」


 いつまでも白を切っている廉に、二人の口元に薄い笑みが浮かんでいく。


「やっぱり、未成年の飲酒は学校側としても問題になってくるから、ちょっとお話するべきかなぁ」

「そうなると、やっぱり、同伴の藤波君も一緒かな?」


 そうだな、とわざとらしく揃って同意する二人はなかなかのつわものである。


「龍ちゃんは告げ口したんじゃなかったと思いますけどね」

「龍ちゃんはただの興味、だろう?告げ口――なんて、そんな下世話なことを考えるようなタイプじゃないし」

「ただの興味だろうな。素直だから」


「なんでも興味の沸く年頃なんだろうな。特に龍ちゃんは」

「なんで、そこまで隠すかなぁ、藤波君は」

「そうなると余計に怪しくなってくるけどな」


 二人が諦める様子もなく、じろーっと廉を見やっている。


 それで、仕方なさそうに廉は小さな溜め息をこぼして、

「会ったのは偶然だけど」

「ああ、じゃあ、その後が偶然じゃないんだな。なるほど」

「ただ、興味があって」


「そりゃあ、あるだろうね。なにしろ、一緒に飲み明かしたくらいだから」

「おまけに、泊まり込みだし」


 いつまでもとぼけていても、この二人相手だと、勝ち目はないだろう。


 廉がちょっとだけ向こうを確認するようにして、また仕方なく二人に向き直る。


「以前――龍ちゃんに話した、渋谷にたむろってる悪っぽいグループの話で――」


 大曽根の顔が、スッと真面目になる。


「ああ――そっちの方に興味があったか」


 ふーむ、と大曽根はちょっと顎をつまむようにして、

「だったら、やっぱりちょっと()()しとくべきかなぁ。偶然――で、会った感じでもないしな。藤波、特別にお前も生徒会室に来ていいぞ」

「へえ、それは寛大で。龍ちゃんは?」


「龍ちゃんは、まあ、受験勉強に専念してるのが一番だと思うんだが」

「確かに。わずらわしいことに首突っ込んでないで、勉強に専念するのが一番だろうな」

「二人とも、随分、大切にしてるようで」


 それを言われて、大曽根はその瞳だけをちょっと細めるようにした。


「まあ、それなりには、ね。龍ちゃんもいい子だから」

「そう、言ってたような。()()()()


 へえ、と大曽根の瞳が益々不穏げに輝いていた。



読んでいただきありがとうございました。

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大人になってもはちゃめちゃ恋愛(?)の続編もあります。そちらの方もよければ観覧してみてくださいね。

やっぱり やらねば(続) https://novel18.syosetu.com/n7288hj/ (18歳以上)


別作品で、異世界転生物語も書いています。どうぞよろしくお願いいたします。

奮闘記などと呼ばない https://novel18.syosetu.com/n6082hj/

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大人になってもはちゃめちゃ恋愛物語『やっぱりやらねば(続)』は大人の恋愛編です。
やっぱりやらねば(続)(18歳以上)

別作品で、“王道”外れた異世界転生物語も、どうぞよろしくお願いいたします。
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