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やっぱりやらねば  作者: Anastasia
Part2-マレーシア編
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その13-03

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Happy Easter! イースター・フライデーとイースター・マンデイが入り、久しぶりの連休~。

「日本のバーベキューとは違うんだな」


「日本のバーベキュー、ってどんなの?」

「日本のは、串にお肉とか野菜とか刺してあるの多いな。食べやすいからかな? お肉の素焼きもあるけど、そうなると焼肉、って感じだしな」

「へえ、そうなの」


 今回のマレーシアでするバーベキューは、ガス火のバーベキュー台で焼くものだ。

 アイラの話だと、この手のバーベキュー用の台は普通らしい。


 大抵はガス火で、大きなものだと、2~3段ついていて、平らな鉄板がステーキ用、太い柵のやつがソーセージやチキンなど、そして、ポテトなどもグリルできるように大きな蓋付きのカバーもあるらしい。

 日本のような炭火でやるグリルもあるらしい。


 ただ、日本のような細かい網のようなものはない。だから、お肉もかなり大雑把に切った大き目の(ほぼステーキ型の)大きさに近い。


 ハンバーガーのミートパティも焼いてくれて、ハンバーガーのパンもある。バーベキューでハンバーガーをするのは、結構、普通らしい。


 味付けは、さすが、マレーシアだけあって、カレー味や、スパイシー味、結構、色々な味を用意してくれたので、それも満喫。

 大きなガラスのボールにはサラダがゴッソリ作られていて、山のように積みあがったパンとその横にバター、次々に、その山がなくなっていく。


 60人近くいても、半数以上は独身男性だ。

 皆、食欲旺盛なのだ。


 バーベキューなのに、大きなステーキが焼かれ、それはフォークとナイフで。

 さすが、西洋式。


 まだまだ外は明るかったが、ホテル側のサービスで、中央にはキャンプファイアーの大きな焚火が設置された。


 キャンプファイアーの前で温まって――という気候でもない。それでも、キャンプファイアーがあると、つい、側で座ってしまう習性がでてしまうのか。

 結構、みんながキャンプファイアーを囲って座っていた。


 ずっと、午後から喋ってばかりいたので、夕食後は部屋に戻ってシャワーでスッキリなど。

 日本人の龍之介としては、やはり、年末であるから、一年の垢こすり――程度はしておきたい。

 新年をリフレッシュして迎える為に。


 このリゾート地に来てからというもの、気温が高く一日中熱い日差しが降りているので、シャワーを浴びても髪の毛は濡れっぱなしだ。すぐに乾いてしまうから。

 腕をちょっと上げてみたら、かなり黒く焼けていた。


 雪が降り積もる真冬に帰るなんて思えないくらいに。


 一息ついて、シャワーも終えた三人は、またさっきの広場に戻って行く。

 この時は、真っ先に、アイラが祖父母の場所に向かっていき、そこで、全員の記念写真を何枚も撮る。


 そうすると、すぐに残りの親戚が混ざって来て、記念写真が――全員記念写真に変わり、全員分の携帯電話やカメラが出て来て、ものすごいことになる。


 さすが、60人近く……。


 それで、親切に、ホテルのスタッフが、代わる代わるに60何個もあるカメラ機器で、写真を撮ってくれた。

 だから、軽く30~40分は記念写真で潰れてしまったことになる。


 さすがだ……。


「ああぁ、今夜も食べたわぁぁ。ここに来てから、食べまくってるわ。最高~」

「ああ、結構、食べまくってるよな」


 龍之介も食べまくっているが、アイラの食べる量も――ものすごい量なのだ。


「すげえ食べてるよな、アイラって」

「当り前じゃない。マレーシアなんて、料理がおいしいのよ。その為に、仕事忙しかったんだから」

「ああ、そうだってな。アイラって、ちゃんと自立してるから、偉いよな」

「なにそれ」


 アイラは自活していて、学費以外生活費は自分で稼いでいるらしき話を聞いた時は、さすがに、龍之介も驚いてしまった。


 龍之介はバイトもしているが、学費も生活費も、ほぼ龍之介の両親が払ってくれているようなものだ。

 自活している友達だって学生だってたくさんいるが、龍之介は一人っ子ということもあり、両親が生活費を出してくれていたのだ。


 その点、アイラはものすごい若い時から一人立ちして、それも、あんな遠い場所に一人きりで向かって、それからはずっと自活の生活である。

 今回の旅行だって、全部自費でやってきて、その為に、バイトが忙しかったのよ、とはアイラの文句も聞いたものだ。


 それでも、遊ぶことに制限をかけないアイラは、思いっきり遊びまくるし、好きなこともするし、遊ぶ時は盛大に派手に遊びきる。


 それでお金がなくなったのなら、また働けばいいじゃない、って。

 遊べる時に遊べるのって、幸せなことだ。


 これから仕事が見つかり、仕事につけば、学生の時みたいにいつでも遊びに行けるわけじゃない。

 廉やアイラと会えて、旅行に行けるわけじゃない。


 だから、ある意味、「豪快」というか、「潔い」アイラの出費の仕方には驚いたものだが、今は、龍之介もアイラの真似をしている。


 遊べる時に遊ぶぞっ!

 人生は長いようで短過ぎ。


 これもアイラが言った言葉だ。

 まだまだ若い龍之介には、その言葉に賛同して良いのか考えものだが、時間が限られているのは、なんとなく分かった。


 だって、アイラはもう、一応、大学を卒業しているから。

 来年は修士課程の学科でも取ろうかと、そして、まだ残っている他の教科も終わらせるかもしれないからと、一応、まだ学生でいるらしい。


 それなら、来年は皆で会えるかどうかは分からない。

 アイラの就職次第だ。


 出会った時は高校生で、アイラはそうじゃなくて、高校卒業してから、一年に一度だけ会えた。旅行を一緒にした。

 いつまでも、こうやって気軽に会える関係でもない。


 三人とも、ただ会いに行けるには、あまりに遠い場所に住んでいたから。


「今年もこうやってアイラと廉と旅行できて、最高だな。学生終わったら会えなくなるかもしれないけど、今はこうやって一緒に遊べて、俺も良かったなって思う」

「そうねん。遊びまくってるから。お正月明けたら、ペナンよ」


「ペナン?」

「そう。ランカヴィからボートが出てるから、1時間半くらいで着く本国の端の街よ。観光地でも有名だし、マレーシア一、ご飯がおいしい場所でも有名なのよ~」


「へええぇぇ。それはすごいな。そこに行くのか? 四日から?」

「そっ。双子も一緒に付いてくるって言ってたわ」

「そうなのか? じゃあ、また一緒に少し遊べるんだな」


 この旅行で知り合いになって、話す機会も増えた双子とは新年を終えれば、もう会える機会はないんだな、とちょっと寂しさを感じてしまった龍之介だったが、まだ、しばらくは一緒に遊べるらしい。


「ミカに頼んだら、ホテルを2泊3日取ってくれたわ。だから、バックパッカーズじゃなくて良かったわね」

「そうなのか? さすが、美花さん。お茶の子さいさい、って感じだな。後で、ちゃんとお礼言っておくな」


「言ってやってよ。ミカが喜ぶから」

「おう、そうするぜ」


 少しずつ、周囲にも暗がりが落ち始め、空腹を満たした全員はそれぞれがリラックスしている。

 かなり遠くの方でも音楽が鳴っている音が聞こえてくるくらいだから、今夜は、結構どこでもパーティーが開かれているかもしれない。


 カウントダウンまで、今回は龍之介も廉もお酒をもらった。暑いからビールで。

 アイラはスピリッツのカクテルを作ってもらったらしい(誰にしてもらったのかは謎である)。



読んでいただきありがとうございました。

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