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やっぱりやらねば  作者: Anastasia
Part2-マレーシア編
114/215

その11-01

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しばらくエピソードは旅行記になっています。もう少しで、一応、本来の探偵ごっこ編がちゃんと入ってきますので、乞うご期待

 今日はLangkawi Island (ランカヴィ・アイランド)での観光の日!


 予め、美花が大人数用に予約しておいてくれた観光場所にレッツゴーである。


 最初は、もちろん、ランカヴィ・アイランドで有名な、“ピノルマ・ランカヴィ”。


 超絶景の“パイ・ブリッジ”を歩いてランカヴィ・アイランドの全景を楽しんだり、3Dアートやら、6Dシネマやら、VRユニバーサルやら、もうアトラクションが満載で、一日中遊べる観光地スポットだ。


 今日はアイラの一族全員に、その他諸々、この旅行に参加してきた全員が観光に出かけるので、ものすごい数だ。


 朝早くから、何台ものタクシーがホテルの前に並び、今日の観光を待ち遠しく待っている全員がいそいそとタクシーに乗り込んで行く。


「アイラのおじいさんとおばあさんも、やっぱり、パイ・ブリッジに行くのか?」

「そうね。それがメインだから」

「暑いけど、大丈夫なのか?」


「ゆっくり、散歩しながら歩くって言ってたわ。Pop とNana は PieCab と PieGlide に乗って PieBridge

に、散歩の後は PieBistro でのんびり食事をして帰って来るんだって」


「へええぇ。でも、パイ・キャブってなんだ? パイ・グライドも」

「それを売りにしてるでしょ。ゴンドラのことよ。山に登っていくやつ。グライドはレールの上をゆっくり下りてくる乗り物。PieBridge に行く時に、歩いてもいけるけど、乗り物でもいけるの。お年寄りにはそっちの方が楽でしょう?」


「ああ、なるほど。俺達はどうするんだ?」

「歩いてもいいけど、私は Glide に乗るわよ。景色もいいみたいだし、暑い中、長々と歩きたくないわ。龍ちゃんは歩きたかったら、最初は歩いて、帰りに Glide に乗れば? 行きは下りが多いみたいだから、歩きでも問題ないでしょ」

「そうかあぁぁ」


「午前中は皆で PieBridge に行って、のんびりするから、午後からは麓で沢山遊ぶわよん。お土産屋さんも揃ってるから、色々見れるしね」

「そうかあぁぁぁぁ。ああ、この旅行も最高だなぁっ!」

「何言ってるのよ。まだまだこれからよ。たーっぷり遊びまくるんだから」


 アイラだって龍之介の意気込みになど負けてません。


 二人揃って、もう、遊ぶ気満々。


 ピノラマ・ランカヴィにはそれほど時間もかからず、到着だ。なにしろ、ホテルがその場所に近かったおかげである。


 先に購入済みのチケットのおかげで、並ばず入場。ゾロゾロと、全員がゴンドラの入り口に向かいながら、通り過ぎる建物を見て、皆が面白そうに、興味深そうに、午後からの観光場所を和気あいあいと話し合っている。


 龍之介だって、アイラだって、ゴンドラ待ちの間。パンフレットを読みながら、これとこれ、あそこも行きたいなどなど、待ち切れない。

 龍之介達は、360度のゴンドラにしたのだ。窓がないから、登っている間、360度全景を眺められるというものだ。


 実は、龍之介は床がガラス張りのゴンドラにも興味があったのだが、アイラに言わせると、



「まずは、山から見える絶景を観覧しないと意味ないじゃない。鬱蒼と茂った木々に森ばっかり見下ろしてなんになるのよ」



 なるほど。確かに一理あった。


 それで、「どうしても床がガラス張りのに乗りたいなら、帰りの便にしなさいよ」と言われ、龍之介は帰りに床がガラス張りのゴンドラに乗る。


 廉はどちらでも良かったらしいが、アイラと一緒で、往復両方360度のゴンドラだ。


『アイラ、おはようっ』


 アイラの一族プラス便乗組が並んでいる行列の後ろから声がかかり、アイラが振り返る。


『エリザベス叔母さんっ!』


 きゃぁ、と嬉しそうにアイラが少し年上の女性に抱きついていく。



(やっぱり、いつでも、どこでも抱きつくんだなぁ……)



 この光景に大分慣れ始めてきている龍之介も、慣れと言うものは怖いものだ。


 日本にいたのなら、絶対に、「うわぁ、抱きついてるな……」と少し引いてしまっていたはずなのに。


 外国に来ていると、外国にいると、そして、日本人ではない外人に囲まれていると、そういった行為も全く気にならなくなってくるのだから、不思議なものである。


『エリザベス叔母さん、パーティー以来ね』

『そうね。みんなそれぞれに遊んで忙しいものね』

『アイラ』

『ヨシヒト叔父さん!』


 そして、背の高い男性にも抱きついていく。


 確か、紹介された時は誰が誰だか覚えていたのだが、この二人は――どちら様でしたか……? ――と龍之介も確かではない。


 背の高い男性は、嬉しそうに顔を緩め、しっかりとアイラを抱きしめる。


『アイラ、ちゃんと食べているのかい? 頑張り過ぎなんじゃないのかい?』

『大丈夫。今はしっかり食べまくってるもんね。遊びまくるんだから』

『そうか』


 女性の方も、男性の方も、とても親し気にアイラを抱きしめ微笑んでいる。


 本当に――アイラの“一族”は、誰を見ても、個性が違って見えるのに、それぞれが魅力的で、容姿の整った“ハンサム”な一族だ。


 日本語で言えば、“美形一族”って言うのかな?


 たぶん、()の部類に入るはずだけど。


 そして、微笑んでいる二人の顔が龍之介と廉の方にも抜けられる。


『龍ちゃんとレンよ』

『ああ、そうだったね。最初に一度挨拶した後、あまり話す機会がなかったからね。二人とも、休暇はどうかな?』

「――あっ……。とても、楽しんでいます。ありがとう、ございます」


 ペラペラ、ペラペラと、アイラの通訳で、龍之介がペコっとお辞儀した。


「龍ちゃん、二人はね、ヨシヒト叔父さんとエリザベス叔母さんで、双子の両親よ」

「双子の両親? ――えっ?! 双子の両親?! ――って、そうなんだぁ……」


 にこにこと、とても優し気な微笑を浮かべている夫婦は、かなり大袈裟に驚いてしまった龍之介の前でも気分を害した様子はなく、ふふと嬉しそうに微笑んでくる。


 サラサラと黒髪が肩を流れ、にこにこと笑顔を浮かべている顔は――なんだか、キラキラ、キラキラと輝いて見えて、龍之介よりも少し背が低くて、ほっそりととてもスタイルの良い女性だった。


 だが、とてもではないが、双子を生んだ母親――的な年齢になど見えないほど、とても若く見える。


 失礼な話だが――30代云々、と言われても、龍之介なら絶対に驚きはしなかったことだろう。


 父親である男性の方は、やっぱり、ハンサムな男性である。

 アイラのお父さんとはまた違った雰囲気で、ニコニコと笑んでいる顔がとても優し気で、気性の穏やかそうな雰囲気を醸し出している。


 結構、口が悪いと判明したあの双子の両親なんて、驚きだ……!


 色々な意味で……。


『アイラ達の後ろなら、一緒にゴンドラに乗れるかしら?』

『たぶん無理。うちらは360度のゴンドラにしたの。確か、4人までのはずだから』

『あら、そうなの? 残念ねえぇ……。アイラ達も昼間は忙しそうだから、中々、話す機会もないものね。残念だわぁ……』


 そして、本当に残念そうに首を倒す叔母さんの黒髪が、サラサラ、サラサラと肩を流れていく。


『じゃあ、上で一緒に歩く?』

『あら? 一緒に参加してもいいの? じゃあ、一緒に写真も撮りましょうね』


『いいわよ。トップステーションで待ってるから、叔父さんと叔母さんも、写真撮るの手伝ってね』

『もちろんよ』

『もちろんだよ』


 それで、どうやら、頂上に着いたら、双子の両親と一緒にパイ・ブリッジの散歩をするようだ。


 一族の行列も、次々に、ゴンドラの中に進んで行き、龍之介達の番もすぐにやってきた。

 三人で乗り込むと、グングンとスピードを上げてゴンドラが登っていく。


 そういえば! ――と、龍之介が大慌てで、パンフレットを開いていた。


「どうしたんだい、龍ちゃん?」

「ちょっと、どのくらいの距離か確かめておこうと」

「これは、ミドルステーションで止まるから、次で、また乗り換えだよ」


「えっ? そうなのか?」

「そう書いてあるね。ほら、ここ。ミドルステーションまでは1,700mほどあるって書いてあるけど」


 英語で書かれたパンフレットの上に、廉が指を指す。


「そんなにあるのかっ?! すごいなぁぁぁぁ!」

「標高が650mほどあるらしい。それで、トップステーションに行くと、標高約708mほどだ」


 へええぇぇぇぇぇ、と龍之介は素直に感心している。



読んでいただきありがとうございました。

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