登場人物紹介
ハクロ・ディール
(年齢は2007年8月のもの)
(イラスト:天界音楽氏)
32歳。ニュージーランド・クライストチャーチ出身。職業物理学者。
22歳の時に大学卒業と共に来日。昔から日本文化に興味を持っていたが、未だに日本がサムライの国だと本気で信じ込んでいた。ニュージーランドは格闘技が盛んなため、彼もまた柔道、空手、合気道、カンフー、クラヴ・マガの道場に来日前は通っていた。
日本に来た現在でも、なるべく多くの武術を習う事の出来るジムを見つけて通っている。その鍛え抜かれた身体と精悍な顔つきは、見かけだけでは誰も学者だと信じてくれない。趣味は料理で天ぷらやヤキソバ等の日本食をよく作るとか。かなりわがままな性格で、周りの人間を困らせる事が多い。
論文や研究が無い時は、自分が所属しているチームのリーダーが主催している劇団で大道具のスタッフとして裏方のバイトをしている。
戦い方にムラが全く見られないのが特徴。どんな相手でもどんな状況でも常にファイトスタイルを変えずに戦うのだが、そのマイペースさが相手に与える動揺はかなりのもの。その一方で、相手を力でねじ伏せるような荒っぽさがある。しかし肝心の勝負所でも自分のペースを崩さないのが欠点。
その上、相手に勝てばその勝ったと言う事を周囲に自慢して回る。反対に負ければいつまでもブツブツと言い訳をするので、周囲にとってこれ程までに迷惑な人間はいないとまで言われている。
仲間内ランク付けバトルテスト、35人中第9位。
グレイル・カルス
(年齢は2007年8月のもの)
35歳。オーストラリア・キャンベラ出身。186cm、95kg。職業書道家。元プロレーサー。
チーム「overseas division」のメンバー。
日本人だった祖父の影響で書道の世界へ。日本に来たのも本格的に書の世界を極めたいと思ったからだとか。
生まれつき余り身体が丈夫では無く、オーストラリアに居た頃から空手、カポエイラ、ムエタイ、キックボクシング、カンフー、太極拳(剣術、槍術含む)、クラヴ・マガを学んで、身体を丈夫にしてから20歳の時に日本へとやって来た。そのおかげで過激なバトルに耐えられる体力と精神力を身につけた。
現在も体力維持の為にそれらの格闘技は出来るだけ続けている。
熱血漢だが慎重な性格でもあり、相手の戦い方は事前に研究してから挑む。
仲間内ランク付けバトルテスト、35人中堂々の第3位。
ハール・ドレンジー
(年齢は2007年8月のもの)
32歳。カナダ・トロント出身。189cm、79kg。5月25日生まれ。職業酒屋経営。元プロレーサー。
チーム「overseas division」のリーダーであり、マスターだけで構成されたチーム「Master's」のリーダー。
カナダでは治安が悪い地域に住んでいたので護身術として5歳からテコンドーを始め、今も続けている大ベテラン。アレイレルは彼のテコンドーの弟子である。
テコンドーにはストイックだが、心根は穏やか。スタントマンの経験や武術指導経験も豊富。特にテコンドーのキックは30年以上の長い経験からパワーもスピードもリーチも全て計算済みでその能力を最大限に引き出して戦うため、どんなに不安定な足場でも安定した戦い方とバランス感覚を見せる。問題があるとすれば、ハール自身の優しすぎる性格かも知れない。
その優しすぎる性格は、状況によってはハングリーになれないと言う弱点に変わる。
仲間内ランク付けバトルテスト、35人中第7位。
アレイレル・エスイトクス
(年齢は2007年8月のもの)
37歳。アメリカ・デトロイト出身。184cm、83kg。8月5日生まれ。職業クラブ経営。元プロレーサー。
チーム「overseas division」のメンバー。であり、マスターだけで構成されたチーム「Master's」のサブリーダー。
例え自分がミスったとしても、どんなに劣勢でも決して動じる事が無い鋼の心臓の持ち主。その冷静な判断力はどんな僅かな勝機でも見逃さない。逆に自分が優位な状況でも決して油断は見せない。身体は無理なストレッチをせず、あくまでも自分の動かし易い様に日々調整している。
年齢の増加によるレースでの体力低下を心配し、20歳の頃から走り込みのかたわらでエクストリームマーシャルアーツを習得している。その為常人では無い程の足腰のバネを持ち、アクロバティックな動きも得意。
また子供の頃に誘拐されそうになった所をエスクリマ使いの人間に助けられた事で、彼も9歳の時からエスクリマを今でも習い続けている。最近は90スープラを買うか迷っているらしい。
仲間内ランク付けバトルテスト、35人中第4位。
サイネール・ノレッジ
(イラスト:天界音楽氏)
27歳。アウストラル国人。
168cm、55kg
リスタール伯爵家とは色々と確執のあるノレッジ侯爵家の生まれ。しかし、生まれてすぐ母親ごと捨てられたため家に対して義理はない。
生まれつき魔力に乏しいことがコンプレックスで、それを補うための魔道具研究にいそしんでいる。
今は妻のグリセルダと共に探索者をしながら、遺跡を巡ったり実験をしたりしている。
グレイルたち、特にサエリクスに協力し、親交を結んだ。
グリセルダ
(イラスト:天界音楽氏)
30歳。アウストラル国人。
186cm、88kg
大柄で派手顔の美人。サイネールと結婚し、似合わない化粧はやめた。
アウストラル王国伯爵家リスタールの令嬢だが、今は家を捨ててインキュナブラ大陸にて探索者をしている。
とある事件から刃物恐怖症になったため、無手格闘と棒術で戦う。直情型なため、その恵まれた体格とタフネス、筋力が空回りしがち。
過去、地球からやってきたグレイルたちに協力した。
ジェレミア・リスタール
(イラスト:天界音楽氏)
26歳。アウストラル国人。
174cm、68kg
アウストラル王国伯爵家リスタールの次男坊で、グリセルダの異母弟。
髪の色と瞳の色はそっくりだが、グリセルダは父親似、ジェレミアは母親似なので一見すると姉弟には見えない。
西部大森林第六小隊リリオ駐屯地に勤めていた聖堂騎士だが、わけあって今は諸国を遍歴して人助けをする贖罪の旅の最中である。
得意分野は黒術で拘束しつつぶん殴ること。剣技より総合的で実践的な戦い方が好き。武器マニアで戦闘狂な一面を持つ。
無手戦闘では蹴術がメイン。身軽で小柄な体格を活かし、懐に潜り込んだり素早い手技で翻弄する。
持久力や威力など、劣る部分は強い精神力でカバー。粘り強く、何度でも挑んでくる。
ディールの身元保証人として彼らを助け、王都まで送った。
フレデリック・ガルム
(イラスト:天界音楽氏)
24歳。アウストラル国人。
182cm、86kg
アウストラル王国の中でも新しい伯爵家の長男令息。しかし、どうしても家を継ぐことはできないと、騎士叙勲の前日に出奔。
ジェレミアを追って聖堂騎士になった変態紳士である。剣技に優れるが、貴族的な上品さのためか踏み込みが甘く、実戦ではそこそこ。
今は聖堂騎士たちの中でも一人しか選ばれない”白騎士”の称号を得て諸国を遍歴、意地と執念でジェレミアの居場所を突き止めた。
ディールたちとは同時期にリリオに居たにもかかわらず、仕事が忙しくまったく遭遇しなかった。