表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
LIAR・TEAR ~ライアー・ティア~  作者: 八瀬蛍
第一章 彩と緋和の出会い
79/91

79.発熱

「春上……先生。どうして」

そうつぶやく緋和ちゃんには驚き、後悔、羞恥など様々なものが見えた。

「ごめん、盗み聞きしちゃって……。でも、病気になった報酬が僕ら医者と出会えたことっていうのは違うと思う。だって、病気になっただけじゃない、入院しただけじゃない。他にもいろいろな犠牲を払ったうえで成り立った僕らの出会いだ。その犠牲と僕ら医者との出会いが同等なんて思えないよ。」

「……先生としてはそうだったのかもしれないけど、私は本当にこれでよかったって思ってるんです。」

 ふわりと表情を柔らかくして笑う緋和ちゃんの笑顔はどうも僕の心を締め付ける。

 いや、緋和ちゃんだけじゃない。僕はこの手で誰かの体に傷をつけてしまったことに負い目……のようなものを感じている。こんな僕はもしかしたら医者には向いていないのかもしれない。でもそれ以上に患者さんの退院するときの笑顔が好きだ。だから僕は医者を続けているんだろうな。

「緋和、ちょっと顔赤くない?」

 背後から白衣を引っ張られ、夏目ちゃんに声をかけられた。確かに言われてみればそうかもしれないと思った瞬間。緋和ちゃんの足は崩れた。

「緋和ちゃん!」

 突然倒れこむ緋和ちゃんの身体を支えると明らかに熱かった。熱がある……!

「緋和……!」

 頭痛がするのかこめかみにしわを寄せたままだ。

「大丈夫、ちょっと足が滑っただけです」


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ