表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
LIAR・TEAR ~ライアー・ティア~  作者: 八瀬蛍
第一章 彩と緋和の出会い
PR
63/91

63.気づかれなかった

 カーテンを開こうとすると、素早く閉じられた。

「大丈夫?」

「……だから、何がですか……!」

 明らかにいつもの緋和ちゃんの言うようなセリフではなかった。年齢に合った発言に思わず気持ちは緩んでしまった。

「話をしよう。入っていい?」

「……いやです……。」

「お願い、入れてほしいな。……ごめんね百萌ちゃん、ちょっと外してくれる?」

「はい」

 いろいろとしてくれたのは百萌ちゃんだったのに追い出してしまって本当に申し訳ないと思ったけれど、このままでは緋和ちゃんは話してくれないだろう。

「聞くのは僕だけだ。それでもダメかな?」

「…………。」

 無論、これ以上言ってダメだったら強行突破すら考える。だけどそんな僕の考えを悟ったのか、緋和ちゃんはカーテンを押さえていた手をどけた。

「ありがとう。」

 緋和ちゃんに泣いた様子はなかった。緋和ちゃんは目や鼻が泣いても赤くなりにくいのかもしれない。

 もしかしたら今まで幾度となく泣いたことがあっても気づかれてこなかったのかもしれない。

「不安に、なっちゃった?」

 床にしゃがむとベッドに座る緋和ちゃんが少し上にあった。

「…………。」

 緋和ちゃんは黙ったまま。何を話したらいいのかわからないのかもしれない。

「……ねえ、僕もベッドの上に座っていいかな?」

 緋和ちゃんは小さく頷いた。

「ありがとう。ところで……緋和ちゃん、僕の上に座っていいよ。」

 小さく手を広げると意味が解らないとでもいう風に首を傾げた。

「えーと、だっこだよ、だっこ。ん、」

 意味は解ったようだけどなんとも言えない顔をしている。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ