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大丈夫?
次の日の朝、つまり緋和ちゃん、三回目の病院での朝。
「おはよう」
「おはようございます」
ここ三日で一番元気がなかった。目の下にも隈が見える。
「大丈夫?」
「大丈夫です。」
とてもそうとは思えなかった。
いつも通り検温をしたら、体温は三十五度三分。相変わらず低い。というか昨日、一昨日よりさらに低い。やっぱり体調が悪いのだろうか。採血も聴診も一通り終わった。
「本当に平気?」
「はい」
「……何かあったら迷わずナースコール、押してね」
これ以上、何を言っても緋和ちゃんは「平気」としか返さないと思ったので諦めて部屋を出た。でも今思うと、もう少しちゃんと聞いておくべきだったと思う。
やっぱり緋和ちゃんが心配で、お昼ご飯くらいの時間に入院病棟へ行った。
廊下を歩いている途中、鋭い音が鳴り響いた。誰かがお皿でも落としたか。音のなった方に歩いていくと割れて床に散ったお皿の破片と観衆。駆け寄る看護師さんと倒れた女の子の姿が見えた。
倒れた女の子を確認しようと近づくと、観衆の隙間から顔が見えた。




