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LIAR・TEAR ~ライアー・ティア~  作者: 八瀬蛍
第一章 彩と緋和の出会い
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嘘ついちゃだめだよ?

 わたしの熱は昼過ぎに測ったとき、三十七度三分まで下がっていた。でも今、先生の前で測ると泣いたからか、騒いだからか、熱が三十八度一分まで上がっていた。

「うーん上がっちゃったね~大丈夫?」

「………」

 もう先生とは口、利かない。わたしはさっきのことでそう心に決めた。

「彩ちゃ~ん無視かい?」

 無視無視。

「仕方ない、辛いとことかない~?」

「………ない」

 ぼっそと呟いた。聞こえたかは分からない。でも聞こえてなかったとしても、もう一度言う気なんて甚だない。

「よかった、じゃあまた何かあったら言うんだよ~」

 先生は病室から出て行った。早く出ていって欲しかったはずなのに、何だかいつもより呆気なく帰られて変な気分だ。

 その日の夜は、発作が出ずに落ち着いた睡眠ができた。毎晩毎晩、発作に怯えながら寝るなんて嫌だったからよかった。

「おはよう彩ちゃん~」

「おはよう」

 眠い目をこすりながら先生の挨拶に返した。

「調子はどう~? とりあえず、体温測ろうか」

「やだ」

「はいはいやるよ~」

 結果は、三十七度一分。随分と下がったものだ。よかった。

「お、微熱だ。結構下がったね~よかった。食欲はある?」

「分かんない」

「じゃあまた朝だけ食べてみて考える?」

「うん」

「嘘、ついちゃだめだからね」

「分かってる」


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