第十四話
さてさて、今日は他に旅に出る人はいないか探してます。
理由は、もう一人の仲間を探すため。
それで今探してたんだけど…
「旅する人はほとんどもう仲間がいるな~」
それに付いてってもいいけど特殊なスキルが多いし、大勢で歩くのは嫌だし。
普通の人も退屈そうで嫌だしな~。
でも一応一人だけで旅する人は居たんだけど。もうすでに話は通してるけど…
「普通の人だったら諦めよ。さてどんな人だろうな博愛 誠って」
(あの人かな?)
一人だけで立っている普通の見た目の人がいた。
「こんにちは!」
「どちら様ですか?」
「オーマって言います。よろしくお願いします」
「ご丁寧にどうも。自分はマコトです。よろしくお願いします」
いかにも普通の人っぽい、そうやって思ってたんだけどね。
それから少し話して、職業の話になったんだけど…
「そういえば、マコト君の職業ってなんなんだい」
「自分の職業ですか? それなら自分のステータス見てみますか?」
「え、いいの?」
「まぁそんな大したものでもないですし」
で、見せてもらったんだけど、
《ステータス》
レベル:1
名前:博愛 誠
種族:人族
年齢:17
職業:一般人、農家、漁師
筋力:100
耐久:100
知力:100
敏捷:100
【固有スキル】
『農業』
『漁業』
【称号】
万年豊作、森の人
「ね、大したことないでしょう。
職業が3つあってもそんな大したものでもないですしね。そもそも働ける場所がありませんし」
と、言っているが僕は驚きすぎて顎が外れるかと思った。
見た目は普通のそれを鑑定した結果、
[一般人]
但し、後ろに(笑)がつく。
いったい、一般人とはなんなのだろう。
超人が自らを一般人だと思い続けることで得られる職業。しかし、一般人とは程遠く、極めれば、閃光のように大地を駆け、稲妻の如く海を泳ぎ、蝶のように空を舞うことができる。レベルが10になると、不老不死になる。
※この説明は最高位の鑑定以外見ることが出来ない。
ちなみに、普通の一般人は
[一般人]
とても早い寿命。紙のような耐久。幼児レベルの腕力。まさに最弱。
うん、全然違うね。さらに、
[農家]
大地を愛し、水を愛し、光を愛し、空気を愛し、作物を育てる上での全てを愛する。それが農家。これを持つものはまさしく、真の農家といえる。真の農家が育てるものは、病にかかることなく、大嵐にすら屈することなく強い根を張り、炎すらも薙ぎ倒し、その生命力を見せつけるだろう。神々が愛するほどの極上の作物を育てることができる究極の職業。
夏野菜下さい。by料理の神
※最高位の鑑定以外での視認不可
普通のは、
[農家]
普通の農家。
畑を耕し、種をまき、作物を育てる。
農家でないよりはましという位の味の作物を育てられる。
うん……。
[漁師]
漁をする人のこと。
この者が生まれ落ちることを、魚ですら望んでいたのだ。世界の始まりから。
その漁師の力量は神々ですら舌を巻く。ありとあらゆる生命体の始祖と共に生き、海の神々の寵愛を受ける。あらゆる海の生物との会話が可能であり、海中では海の王として君臨出来る。海が存在しない場所ならば漁をするためだけに海を作る。母なる海を、魚の楽園を。
少し魚うちにも卸してくれ。by料理の神
※最高位の鑑定以外の視認不可
……………。
「あ、あの、どうかしましたか?」
「ヒュッ!カハァッ! いえ、何でも、ありません。いや、何でも、ない訳じゃ、ないんですけど…何て言えばいいんだ!」
「じ、自分のステータスになにか問題でもありましたか?」
「特に問題があるわけじゃないよ。そう言えばここに来る前に話したことなんだけど、良かったらあなたも僕達と一緒に行旅に出ませんか?」
「僕達? 他に誰かいるんですか?」
「ゲンドー君がいますね。知ってますか?」
「勿論です! ゲンドー君は自分の大切な人でもありますから。そうですか、ゲンドー君も居るんですか! ……………分かりました。是非ご一緒させて下さい!」
「良いんですか?」
「はい。ゲンドー君が信用している人なら大丈夫です。ゲンドー君とはこれからも仲良くしていきたいですから。とりあえずは自分のステータスであなたが見たものを教えて下さい」
「分かりました。ただ、準備が要るので明日でも良いですか?」
「はい。よろしくお願いします」
それじゃ、準備しますかね。
数時間後………
ゲンドー君に頼んで、虫眼鏡を作ってもらった。
後はこれにスキルをつけて………出来た。
〔鑑定レンズ〕
最高位の鑑定が付与されたレンズ。
ありとあらゆるものを鑑定できる。
※製作者:オーマ、ゲンドー
(呪:製作者が許可したもの以外が持つと一定時間金縛りに掛かり、それでも所持し続けると陰鬱、幻覚などが付与される。)
何か凶悪な呪いが追加されてる。
気にしないどこ。
とりあえずこれを明日渡せばいいね。
仲間二人目だね!