睡眠の能力
「呼んだ?」
突然何処かから声が聞こえた。
「え……!!」
魔女の三人が私と那穂海の後ろを見て驚いている。
何なのか分からなかったので、私達も後ろに振り返った。
「「あ!」」
「誰か呼んだよね」
そこには、スキマから上半身を出している紫さんの姿があった。
「ゆ、紫! なんでいるんだ!」
魔理沙さんがまだ驚きが消えていない状態で言った。
「ん~、那穂海ちゃんが何処まで強くなったかな~って思ってね」
少し言葉を考えながら紫さんは言った。
「嘘でしょ」
パチュリーとアリスさんに別の用件できた事は見透かされているようだ。
「まぁね。本当の要件は貴方の方よ」
そう言うと、扇子で私を指す。
「私ですか?」
「ええ。貴方の能力のことよ」
「お!紫はすでにわかってるんか!」
魔理沙さんが早く聞きたそうに問う。
「ええ。大体の事はね」
「紫さん、お姉ちゃんの力ってどんなの?」
「教えてください、紫さん」
「分かったわ。今言うから」
会話に少しの間が出来る。
私達五人は黙る。私は、自分がどんな能力を持っているのかとても気になってしまい、ドキドキしている。
「直海」
「はい」
「貴方の能力は……
夢を操る程度の能力よ」
「夢……」
私はイマイチ理解が出来ない。
「夢? あの、寝てる時に見るもののことか?」
魔理沙さんが聞く。
「そうよ。直海はあらゆる夢を操れるわ」
「それだけ? もう少し何かあるのかと思ったけど」
私は少しだけホッとしてしまう。特に変な能力ではなかったためだ。
「簡単に言えば、睡眠状態の時に見る夢を操ることしか出来なさそうだけど」
「だけど?」
まだ何かあるような言い方をする紫さん。
「他人の夢を操作出来る事はもちろん、起きてる人を睡眠に近い状態に陥れることも出来るわ。あ、あと希望や願いの事を指す夢も操れるわ」
ちょっと説明内に引っかかる文があったような、無いような……
「とりあえず、この説明はまた今度に。後は三人に頼むわ」
紫さんが説明を終わらせようとする。
「ちょ、ちょっと待って!こっちはあんまり良くわかってないんだけど」
パチュリーが紫さんを止めようと試みるが、
「私、今眠いから~。それじゃ~」
スキマの中に消えてしまい、今までそこにあったスキマもなくなってしまった。
「……」
ここにいる全員が黙ってしまった。
「逃げていったぜ、紫の奴」
「ホント、どうして説明を投げ出すかな」
「困ったわね」
ハァ~、と溜息をつく魔女三人。
「お姉ちゃん」
那穂海が私に話しかけてきた。
「なに?」
「お姉ちゃんの力ってさ、すごいの?」
「う~ん、なんとも言えない感じね」
「へぇ~。みてみたいな、お姉ちゃんの力」
見てみたい、と言われるが、自分の能力の詳細がわからないため、下手に使うことが出来ない。
「とりあえず、『夢』と聞いて思いついた事を言ってみるか」
魔理沙さんが提案する。
その提案に私や他の人達も乗った。
皆で色々と夢に関する事を出し合い、私が持つ能力の事が少しずつわかってきた。
「ここまでの事をまとめると……」
パチュリーが今まで出された事をまとめる。
「直海の能力は、睡眠の時に見る夢を操れる。細かく言うと、他人の夢に入り込み夢に出てきたり、外部から干渉できたりする。」
一呼吸入れて、
「更に、賢者の言っていた『希望や願いの事を指す夢』も操作可能。例えば、なりたいものを願うとその願い、夢が叶う。こんな感じかしら?」
まだ細部まではまとまってないものの、おおまかな内容は理解出来た。
「まぁそんな感じよね。後は紫に聞かないとわかんないぜ」
「そうですね。とりあえず、私の能力のことはまた次回にしましょうか」
さすがにこれ以上は私達では理解は出来ないと思ってしまった。
大体の能力の説明をまとめ、自分の能力が少しややこしい物だと思ってしまった……
ア「そういえば、那穂海ちゃんの方はどうしようか」
魔「そうだった。パチュリー、今何時だ?」
パ「もう昼過ぎよ」
直「お腹すきましたね」
那「ご飯食べたーい!」
次回もお楽しみに!




