表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

7/26

『田所くんの観察日記──この人、たぶん地球人じゃない』

(陽菜・心の声)


田所くんって──やっぱりおかしい。

最初はただの地味なクラスメイトだと思ってた。

誰ともあまり話さなくて、目も合わせなくて、体育では必ず最後列でラジオ体操してるし。


でも。


あのとき。最初に聞いた、“あの言葉”。


「それは旧エストラ方言ですね。第二層アクセントで発音すれば、もう少し自然ですよ」


あの瞬間、私の中で「カチッ」とスイッチが入った。


(あれ完全に異星の言語なんだけど!?)


◆放課後──陽菜・視点の観察日記:


・数学の授業で「四次元崩壊以前の公式です」と発言 → は?


・美術の時間に「銀河終末期の絵画に似てる」と言った → 何その時代


・購買で「炭水化物の濃度がこの星にしては高い」と呟いた → どの星基準?


(……この人、マジで地球の文化を“再学習中”って感じじゃない?)


◆決定打:体育のとき


陽菜(目撃)


→ 田所くん、空中で3回バウンドして着地してた。

→ しかも本人は「これが通常の慣性だが?」って顔してた。


(ちょっとまって、あれ重力制御のやつじゃん……!)


──陽菜の作戦開始:


(私は“ただの”地球人女子高生です!というスタンスを取りつつ……)


→ 田所くんに“カマかけ”してみる


昼休み:教室にて

陽菜「ねえ田所くん。さっきの体育のとき、すごい跳躍力だったね〜。まるで“サグ=フォルム星の戦士”みたいだったよ!」


星司「……あー、それね。うん。よくあるよね、そういうの(動揺)」


陽菜(心の声):

(反応が雑!! “サグ=フォルム星”がそもそもマイナーすぎるのに即答した!!)


翌日:理科の実験中

陽菜「田所くん、この金属片って“プラミナ合金”っぽくない?」


星司「いや、プラミナはもっと輝度が高い。これは地球産だよ」


陽菜「……そっか(え? なんで即答?)」


◆陽菜・脳内メモ


【田所星司=観察対象】


宇宙言語を理解


反重力的ジャンプ


銀河文化の知識ありすぎ


反応が全部“バレてる前提”で速い


【結論】

──この人、絶対なんか隠してる。ていうか宇宙人?


そして、放課後。


陽菜は帰り際、わざと独り言のように言った。


陽菜「ふーん……“カリオン”って名前、どっかで聞いたことあるなあ……。ね、田所くん?」


星司「っ!?」


陽菜(心の声):


(よし、今の反応で確信8割)


(あとは証拠を……いや、先にカマかけてもっとバグらせてやろ)


To be continued...!!

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ