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62.夏の思い出

うまく行かないな…

8月の遠征計画を立てている。だが、8月27日は休み取れず、8月30日を休む。この場合、8月28日と29日のライブを見て、30日に帰る2泊3日パターンになるのだが、京都のライブを見られないのが残念。それなら、30日の帰りは京都ミッション追加だ。


そんな遠征予定を立てていると、このタイミングで彼女のホームページが更新された。早速確認してみると、予定に無かった9月にも遠征ライブがある。だが、スケジュールはバラバラ。


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関西ライブ

8月27日(金)、京都三条プラスホール 18:30Start

8月28日(土)、京橋グリーンガーデンフリーライブ 12:00Start

8月28日(土)、南森町 Live Bar Blue Pond 18:00Start

8月29日(日)、梅田東 カレイドスコープ 18:00Start


9月3日(金)、福島 Club Route11 18:30Start

9月5日(日)、岐阜県 大垣アクアカステーロ フリーライブ 14:00Start 2ステージ

9月19日(月)、名古屋栄 奏華郷 18:30Start

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大垣か…

そう言えば、去年も大垣のフリーライブは見に行った。そう言えば、あの時も日帰りだったけど、地獄の大阪日帰りと何が違うんだろうか。思い返してみる。いや、そもそも時間的余裕が全く違う。大垣駅から千里中央駅まで往復約5時間、確か遅れかトラブルがあって帰りに新幹線使った記憶もある。そんな日から、もうすぐ1年。月日の流れは早い。


ん…

たかが1年前にノスタルジーを重ねていると、スケジュールに違和感が。「福島」って東北地方の福島県じゃないよな。気になってライブハウスの情報を調べると、大阪の福島区にあることがわかる。関西ライブって言ってるんだから、当然のことだ。え、大垣や名古屋が関西かって、この際気にしない事にしよう。


そう言えば、こんな事もう1つあった。大阪の彼女のファンが鶴見から来た、鶴見区からだと言われた時。その時は、横浜の鶴見かと思ったて話をしても全く通じず、大阪市にも鶴見区があるのだと知った。ややこしい名前付けるなよと、その時は思ったものだ。こんな経験を経て、俺も少しずつ大阪に詳しくなっていくんだな。


ちょっと待った。すぐに物思いに更けてしまうが、そんな時間はない。早く8月の遠征計画を立て、ホテルとか予約しないと満室になってしまう。8月28日から2泊、何とか西横イン淀屋橋を予約。8月28日はかなり混んでいて、残り1室だった。危ない危ない。




時は過ぎ、8月28日朝4時25分、横浜は雨。台風から変わった温帯低気圧の雲が東海から関東地方にかかり、前日から降っているのだが、この時間降り方が強くなっている。雨の何が問題かって、傘持って行くのが面倒。これが最大の理由。しかも予報では大阪は3日間とも雨予報無し。大阪で傘持って歩いてるのは俺1人という事態になる。色々と辛い。


4時56分、普通列車熱海行きは大雨の中、2分遅れで蒸し暑い横浜駅を出発。熱海駅に到着するまで、先週の企画ライブの話をしよう。まずは2曲の新曲、1曲は仲間と一緒に作る夏の思い出と言ったイメージの楽しい曲、2曲目は風景が夏の終わりから秋へ向かうシーンをイメージした爽やかな曲。両方とも心に響く今の季節にあった曲だった。


新曲も良かったが一番の話題は、ワンマンライブのタイトル決定。「渋谷1000人規模ライブ(仮)」だったが、「神崎ありさワンマンライブ "キミイロ日和" second peak in 渋谷MTホール」というちょっと長いタイトルが正式名称。第二峰という意味の「セカンドピーク」と呼ぶのが正式な略称らしく、彼女がそう呼んでいる。だが、なぜ「セカンド」なのか、なぜ「キミイロ日和」じゃないのか、突っ込み処は色々あるが、その辺りは彼女らしさというものだ。


そのセカンドピークのチケット交換が、9月18日の企画ライブ終了後から開始。チケットを入手すると、ライブまで約8か月。遠い未来だった約束が、少し近い未来の約束に変わる瞬間だ。


あれ、平塚駅での停車時間が長い気がする。するとアナウンスが流れ、この先大雨の影響でしばらく停車との事だ。結局平塚駅は12分遅れで出発した。


雨と遅れは気になるが、眠気が勝って気付けば熱海まで熟睡。途中は雨が弱くなったのか、遅れ回復を頑張ったのか、熱海駅には1分遅れで到着、乗り換えも問題なし。その後、雨は次第に止んで行き、浜松駅到着時点で雨の気配は完全に無くなった。


さらに、豊橋駅を過ぎると、車内にも夏の眩しい日差しが差し込んで来るという展開。こうなると、もう傘持ってるのが嫌になってくる。乗り換えの時も不便、トイレ行く時も面倒。完全に邪魔でしかない。


12時20分、米原駅を時間通りに出発したところで、本日のスケジュールを確認。京橋のフリーライブは事前に出演時間が発表されていて、1ステージ目は12時からの1番手、これを無理して行く必要はない。2ステージ目は14時30分からの2番手、これなら無理せず行ける。フリーライブの後、夜は南森町Blue Pond、少しハードなスケジュールとなっている。


13時43分、大阪駅には時間通り到着。大阪駅のホーム上で、傘を持ってるのはもちろん俺1人。気にしすぎかもしれないが、周囲の視線は激冷え。大阪環状線に乗り換えても、ライブ会場へ行っても傘が邪魔。早速、彼女のファン達の傘いじり、お約束だ。


彼女のライブでは8月の企画ライブで発表した新曲含めて4曲。短いけど最高の癒しタイム。だが、ライブ中、手拍子する時も傘が邪魔。物販へ行っても「雨降ってました?」と彼女聞かれる始末。最初からこうなる事はわかっていたが、流石にもういいよ。


15時45分、フリーライブ会場で話をしていた彼女のファン達とは一時のお別れ。俺は本日の宿へ向かうため、いや、まずは傘を何とかするため、京阪電車京橋駅から淀屋橋駅へ。すっかり見慣れた西横イン淀屋橋、チェックイン後、すぐに部屋へ向かって何よりも先に邪魔な傘を置く。俺の体も心も縛り付けた呪いの道具は無事、封印完了。これでひと安心。


さてと行きますか…

涼しいホテルで体力を回復した後、南森町のライブハウスに到着したのは17時32分。入口を抜けて受付をしていると突然後ろから声を掛けられる。誰だ?


「あ、お疲れ様です」


「あれ?ちょっ、え、何でここにいるんですか?」


「大阪には昨日から仕事で来てたんですよ。本当は今日の午前中に終わる予定だったんですが、長引いてお昼のフリーライブは間に合いませんでした。で、今来たって所です」


「そうだったんですね。一緒に楽しみましょう」


声をかけて来たのは横浜の彼女のファンの1人「きたさん」。まさか大阪で会うなんて思ってなかった。驚き過ぎて変なリアクションしてしまったが、大阪のライブを見に来てくれたのは嬉しいサプライズだ。


だが、きたさんは状況が状況だけに、最終の新幹線で帰るらしく、彼女の出演を見届けた後、20時30分頃にライブハウスを出発するらしい。彼女の出演順は3番手で19時10分頃からとなっているから、大丈夫だろう。


そして彼女がステージ上に現れる。昼間はフリーライブ会場も暑かったから夏の装いだったが、夜は少し秋をイメージした装いに変わってる。そんな変化も楽しみつつ、夏をイメージした曲が中心としたセットリストで盛り上がる。セットリストの最後は「彼方の光」を披露。至福の時間を過ごした。


最初の頃は、ほぼ俺1人だった彼女の大阪ライブ、大阪の彼女のファンが1人、また1人と加わり、今は横浜のファンと共に楽しんでいる。短い時間だが、同じ時間に同じ空間を、同じ思いを持った人達で共有できたのは、良い思い出になった。


19時48分、彼女の出演が終わり転換が始まる。感想会をしていたが、彼女がバックステージから客席に様子を見に来たタイミングで、きたさんは声を掛けに行った。きたさんの登場に彼女も驚いた様子だったが、話を終えると、4組目が始まる前に、きたさんはライブハウスを後にした。


横浜のファンは大阪まで遠征する事はほとんど無い。もっと、こういう機会が増えればいいのにと思っている。そんなほっこりした感情を抱きながら、ホテルに戻って汗を流した後、ビールを飲みながらライブの余韻に浸る。良い1日目だった。




問題の2日目8月29日。まずは出発前にスケジュールを確認。昼間に彼女が出演するライブが無く、夕方まで暇。ではなく、天保山ポートモールでゆうそら出演のフリーライブがある事を知っている、昼間はこちらに参加。そして夜は、梅田東カレイドスコープという初めての場所で彼女が出演するライブ。だが、この梅田東カレイドスコープ、地図で見ると、昨日行った南森町Blue Pondから徒歩約3分の場所にある。凄く近い。


時間は10時57分、ホテルを遅めに出発して地下鉄を乗り継いでやってきた大阪港駅。ここからフリーライブ会場へ向かう時に気になるのが、観覧車と水族館。観覧車はパスだが、水族館は一度予定に組み込んでみたいと考えている。だが、空き時間を別のライブで埋めてしまうような俺に、その時が来るのだろうか。


12時、フリーライブスタート。年に数回しか見られないが、ゆうそらのライブはいつも元気を貰える。ライブ以外の日は、仕事と仕事と仕事の日々を送ってる俺にとって、彼女のライブが癒しなら、ゆうそらのライブは充電。空っぽになった心に気力が満ちて行く感覚になる。


そして、ゆうそらの物販で話をすると、10月に2度目の関東遠征をするという話が飛び出す。スケジュール確認しながら、すり減った気力を関東でも回復しに行こう。


15時45分、フリーライブを堪能した俺は一旦ホテルへ戻る。ライブ会場は涼しかったが、今日の大阪は最高気温36度。移動中に減った水分と体力を、涼しいホテルで回復。夕方からのライブに備える。


17時37分、昨日も来た南森町駅。見慣れた景色を眺めながら5分ほど歩くと梅田東カレイドスコープに到着。南森町Blue Pondから本当にすぐ近くだ。しかし、この辺りの地名、梅田東だったり、南森町だったり、西天満だったりと、どれが正解なのかわからん。いや、どれも正解なのだろうけど、ややこしい。


違いと言えば、昨日の南森町Blue Pondはライブバー、今日の梅田東カレイドスコープは地下にある所謂ライブハウス。キャパ100人くらいだろうか、そんなに大きい箱ではない。だが、大小2つのミラーボールが輝くという特徴は、その名の通り万華鏡と言った所か。


ここの客席はオールスタンディング、見渡すと今の時間は他の出演者目当ての人が多いようだ。が、彼女の大阪のファン達も徐々に集まり、いつものメンバーが揃った所でライブが始まる。今回はスリーマンライブで、彼女の出演は2番手。まずは1組目の演奏を聴きながらその時を待つ。1組目の出演が終わり、転換の時間。彼女のライブを見るため、ステージの近くへ移動。すると。


え?だ、誰!?

ここで事件発生。隣にいる大阪の彼女のファンに「2番手、違う人じゃないよな」って、意味不明な問いかけ。俺はこの時、驚き過ぎて脳が正常な情報処理をできなくなってしまったようだ。何が起きたのか、落ち着いたところで説明するので、少々お待ちください。


少し落ち着いてきた…

何が起きたのか。それは、彼女のトレードマークとも言える、肩から20センチほど長いロングヘアー。それが肩に届かないくらいの長さにまでバッサリ短くなってる。今まで多少の変化はあったが、ここまで短くすることは無かった。しかも昨日の今日だから、驚きの感情が積載超過。問題の2日目とはこの事だ。


だが、ステージ上で準備している彼女は、驚きを隠せないファン達に時折笑顔を見せる。これは通常運転だ。なぜか俺には、その笑顔が「驚いた?」と問いかけているように見えてしまう。あぁ、状況に理解が追い付かない。完全に受け入れられてはいないが、彼女のステージが始まるとスイッチが入った。


ライブはいつも通り盛り上がった。7月と8月に発表した新曲4曲を全て披露、久々に「スカイハイウェイ」で会場が一体になったりと、最高の全7曲。色んな意味で思い出に残るライブになった。しかし、MCでも髪を切ったことに一切触れていない。今回の対バン相手はいずれも初めましての人達、彼女を初めて見るお客さんも多いからだろうか。


この話題、物販で触れても良いのか、複雑な事情でもあってやめた方が良いのか、どうしようか悩む。と、考えつつ物販へ向かうと、前の人達が早速その話題に触れている。しかも、彼女が笑顔で対応している所を見ると、変な意識する必要は無さそうだ。それじゃ、俺も。


「こんばんは。今日も楽しいライブでした」


「しいさん、連日ありがとうございます。楽しんでもらえて何よりです」


「あ、あの。随分イメージが変わりましたけど…」


「これですか?似合ってます?」


「そ、そうですね。似合ってます。突然だったので驚きましたけど、心境の変化とかですか?」


「失恋ですよ」


「え!?」


あれ…

余計な事聞いちゃった。触れちゃダメなやつだった。


「嘘ですよ。そんなわけないじゃないですか。気分転換ですよ。今日の午前中に行った美容院で、お勧めされたので思い切って、切りきました」


「あ、あぁ、そうなんですね。何か、色んな意味で動揺しました」


「ふふ。しいさんの動揺した姿見られて、今日は良い思い出が出来ました」


「こ、こちらこそ、今日は。あ、昨日からですけど、大阪で良い思い出が出来ました。明日帰るので、また横浜で会いましょう」


「気を付けて帰ってくださいね。また横浜で」


やられた…

たまに天然な一面を見せる事はあったが、こういうドッキリ的な事を彼女がするとは思わなかった。でもよく考えると、彼女は大阪出身。頻繁に大阪でライブをするようになって、奥底で眠ってた魂が蘇ってきたのだろうか。それとも、彼女の事をまだまだ知らないだけだろうか。色んな意味で彼女に翻弄されてしまった。


「やられました?」


「その言い方するって事は、そちらもですか?」


「そうです」


物販を離れて彼女の大阪のファン達の所へ行くと、彼女に翻弄されたのは俺だけじゃなかった。他の人も同じ目にあっていたようだ。しかし、人によって返しは違ったようで、俺が一番強烈な返しだった事がわかる。最後はみんな笑顔になったのを見ると、ここに集まったすべての人にとって思い出に残るライブになったんじゃないだろうか。


21時15分、ライブハウスを後にしてホテルへ戻る。が、1人になると未だ胸騒ぎが落ち着かず、寝られるかわからない。明日は単純に普通列車乗り継ぎで帰るだけではなく、京都でミッションに挑戦してからの帰宅になる。いつもより早くホテルを出発するのだが、起きられるのか。色んな不安は過ぎるが、時間と共にアルコールの量が増えていく。




やば…

結局、胸騒ぎが収まらなくて寝られず、アルコールの勢いを利用して1時過ぎに就寝。気付けば朝、9時20分。9時に淀屋橋駅を出発予定だったのだが、昨日の事件もあるし、今日は仕方ないか。何て自分を甘やかしてみる。


いやいや、そんな事してる時間は無い。慌てて準備を済ませてホテルをチェックアウト。いつもなら朝ごはんを食べてから出るのだが、既に朝食会場は片付け中。仕方ない、朝食を諦めて淀屋橋駅へ向かいましょう。


9時54分、京阪電車淀屋橋駅に到着。次の出町柳行き特急は10時出発。結局、予定よりも1時間遅れになってしまった。ホームへ行くと既に電車は入線済み。久しぶりに乗る京阪電車、改めて豪華な座席で乗り心地が良い。しかも、特急料金なしで乗れるという神電車だ。


淀屋橋駅を出発すると約50分で出町柳駅に到着。それまで本日のミッションを説明。今回は世界遺産にも登録されている下鴨神社で参拝、御朱印を頂くのが目的。何て言ってみるが、ガイドブックを参考に京都観光で人気上位の寺社仏閣から選んだだけだ。


10時48分、出町柳駅に到着。さて、目的地はどっちだ。改札口を抜けると、お馴染み案内板と地図をにらめっこ。これ、6番か7番出口が近いんだろうけど、どっちの出口が一番近いのか。と、考えたが、気付けば人の後をついて行き、7番出口から地上へ。すると、目の前には叡山電車の出町柳駅。


さらに、近くの案内板と地図を確認すると、大きな橋を渡ってすぐ右へ行くと本日の目的地らしい。初めての場所はいつも同じ行動。案内板と地図を頼りに目的地を目指す。そう、目の前にある叡山電車がどこへ行くものなのか、周りにコンビニや飲食店があるのかなど、入る余地が無い。勿論、鴨川に架かる河合橋を渡る時に見える京都らしい景色も全スルー。全く余裕が無い。


地図と記憶を頼りに歩き、森なのか住宅地なのか良くわからない道を抜けていくと「賀茂御祖神社」と書かれた石柱。ん?合ってるよな。そう、これが正式名称で下鴨神社は通称。たしか、ガイドブックにそんなこと書いてあった記憶がある。さらに歩いて行くと横断歩道、この先が神社の境内らしい。


が、横断歩道を渡っても鬱蒼とした森の中をひたすら進むだけ。境内じゃなかった。それから3分ほど歩いただろうか、やっと鳥居が見えてくる。この時点で11時15分、滞在時間30分と想定していたが、予想とは違い、かなり広い神社。この時期の残暑も加わり、すでに体力は限界に近い。


大きく立派な朱色の楼門、これをくぐると下鴨神社の本殿、じゃない。本殿はその先にあると案内されている。さらにその先にある門をくぐると本殿、ではなく、小さな社がお出迎え。その先がやっと、やっとのことでたどり着いた本殿。もう、汗だく。


息を整え、本殿で旅の安全を祈願。この後は社務所へ行って、久々に御朱印を頂く。と思ったが、平日だというのに10人ほど並んでる。時間は気になるが並んで御朱印をGET。これで今回のミッションはクリア。また、ここでも思い出が1つ増えた。と、まだ2つしかもらていない御朱印帳を見ながら思う。


あ、物思いに更けてる時間なかった。時間はすでに11時35分。予定では既に京都駅を出発している時間だ。途中にある河合神社と言うのも気になったが、ここは急いで下鴨神社を後にする。ごめんなさい、また来ます。


出町柳駅に戻って来たのは11時51分。次の出発は11時54分発の準急、だが、祇園四条より先は次の特急が先着のアナウンス。仕方ないので、11時57分発の特急で七条駅へと向かう。12時4分、七条駅に到着。問題はここから京都駅までの道のり。案内板と地図を見ると七条大橋を渡って真っすぐ、単純な道ではあるのだが、徒歩約20分表記は心が折れそうだ。


ヤツの情報によると、この駅が京都駅に一番近いし、歩いても大したことないと言ってたが、信用した俺が間違いだったようだ。電車と言うクーラーの効いた天国とは違い、外は地獄のような暑さ。朝ごはん抜いているから、体力も0に近い。


京都にしては無機質な建物が多い道を10分ほど歩くと、向かい側に見える牛カツの店が目に止まる。気になったというより、お腹空いたのでここで食べて行きましょう。早速、横断歩道を渡って牛カツの店に行ってみると、混んでいたが奇跡的に1席空き、ほとんど並ばずに入店。


涼しい店内で一息つきながらメニューを開くも、ここは余計な事を考えず、1番人気でおすすめと書かれている牛ロースカツ善を注文。昼時で満席状態が続く店内だが、入れてよかったと思いつつ運ばれてきた牛ロースカツ善を頂く。付け合わせをどう使うか、色々と戸惑いながら10分ほどで美味しく完食。店を出ると、外には10人ほどの行列になっていた。


この暑さの中で並んでいる人も大変だと思うが、俺はこれからこの暑さの中、普通列車だけで横浜まで帰るのだよ。何て心の中で考えるが、時々、何をやってるんだろうと思う事もある。そんな事を考えながら歩いていると、地下道に降りる階段が見える。ここから地下道を使って京都駅へ行けるようだ。


横断歩道を渡って地下道へ降りる階段を降り、地下道を5分ほど歩くと、久々に来た京都駅地下東口。現在の時間は13時15分、次の新快速は13時30分発の長浜行き。少し時間があるので、職場へ持って行くお土産を付近のお土産店で物色。だが、ここでも深く考えず、入り口近くに売っていた抹茶のお菓子を購入して改札口へ。


平日休日関係なく混雑している京都駅のホーム。ここに居るすべての人の思い出を乗せて各地へ向かうのだろう、新快速電車は時間通り13時30分、京都駅を出発。


車内は混んでいたが、涼しい車内は外を歩くよりも断然快適。ここからは、何度も経験した普通列車乗り継ぎ。特にトラブルや遅れも発生しないので、18時33分静岡駅到着まで省略します。


長旅に休憩は必須。静岡駅で途中下車した俺は、駅構内にある飲食店を目指して改札を抜ける。意気揚々と以前行った事があるラーメン屋を目指す。あれ、混んでる。そう、今日は平日だから休日に比べて混んでいたのだ。10人ほど並んでる後ろに並んで約20分、ラーメンと替え玉を頂き、店を出ると、19時25分。


この後は、静岡駅19時33分発の普通列車三島行きに乗って、沼津駅20時33分着。沼津駅からは20時38分発の上野東京ライン直通の東海道線で横浜駅22時14分着。夏のこの時期はトラブルがあったり、遅れたりするのだが、特に何も起きなかった。


さて、横浜に帰って来たし、9月の遠征予定でも立てますか。あれ、ちょっと待って、何か忘れているような気がする。何だっけ。


あ、ホテルに傘忘れてきた。


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