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41.大阪でライブを見るのも当たり前になってきた

朝ごはん食べに行くか…

7時15分、早めに寝たからか目覚めが良く、意気込んで部屋を出るもエレベータがなかなか来ない。朝食会場へ行っても満席、今日も朝から三連休の洗礼を浴びる。10分ほど待って何とか朝食を食べる事に成功したが、朝からちょっと疲れた。部屋に戻ってテレビを見ながら準備して10時にホテルを出発。遠征2日目の始まりはここからだ。


と言っても今日の予定は全て午後から。13時スタートの千里中央フリーライブと、18時スタートの南森町。ちなみに千里中央に彼女は出演しないが、ゆうそらが出演するのを事前に調べて知っている。だが、今から向かうとスタートまでの時間を持て余すのは明白だ。何とか時間を潰そうとホテル周辺をウロウロすることに。


まだ朝の10時過ぎだというのに既に開いている飲食店、飲んでる人達。横浜でも昼から営業している居酒屋はよく見るし、飲みに行った事もあるから驚く光景ではないが、それでも午前中のこの時間からというのは見たことがない。いや、単に俺が知らないだけだろうか。何て考えながら、昨日の夜と同じく地下鉄恵美須町駅から日本橋方面へ歩くことに。


昨日と同じ道を歩いても明るいと景色が違って見える。どうして日本橋方面へ向かってるのか、時間を潰すという目的もあるが、お昼ご飯はヤツが教えてくれた店の1つに行ってみようと思ったからだ。歩いて20分ほどで地下鉄日本橋駅に到着。昨日来たのはここまで。


問題はここから、ヤツが教えてくれたお好み焼き屋は場所がわかりにくく、地図アプリで場所を確認しながら移動。周りの人に注意しながらしばらく歩くと、目印の家電量販店と千日前という看板を発見、横断歩道を渡ってさらに歩くと到着。なのだが、その店の前にはとんでもない行列が。


これはダメだ…

30人ほど並んでいるだろうか、こんなに混んでるとは思わなかった。時間は11時を過ぎ、店内に人は居るようだが、この行列ではいつ入れるかわからない。待ち時間は1時間から2時間くらいと予想、さすがに千里中央のイベントに間に合わないと思い、その場を離れた。


再び地図に目を向けると、道頓堀商店街が近い。すぐ近くは前にラーメンを食べた場所がある。せっかく道頓堀に来たのだから、ここはラーメン以外のものを食べようとウロウロしようとしたが、三連休の悪魔はここでも健在。道頓堀商店街は歩くのも厳しいくらい凄い混雑。


その光景を見て逆戻り、さっきのお好み焼き屋近くにあった数件のラーメン屋の中から1つを選択することに。食券を買って入ると昼時には少し早いからか、そこまで混んでいない。美味しくラーメンを頂いていると、徐々に埋まる座席。食べ終わって店を出る頃には店内は満席、外には2人ほど並んでいた。


時間は11時45分、そろそろ千里中央に向かうため地下鉄なんば駅を目指す。が、数十分違うだけでこれだけ違うかと言うくらい混雑し始めた商店街。何とか人をかき分けて地下街の入り口にたどり着き、駅を目指す。


一度、いや二度来たことがある地下街、さすがにもう間違えない。11時53分、地下鉄なんば駅にたどり着くと、アプリSuicaで改札口を抜けて、梅田・千里中央方面のホームへ。すぐに千里中央行きが到着するようだ。


あ…

到着した電車に乗る直前で重大な事に気付く。そう、一日乗車券買うの忘れた。戻るのもアレだし、仕方ない。そのまま電車に乗って千里中央を目指すことにした。人が多く気が回らなかったが、こんなこともある。


電車が千里中央駅に到着したのは12時29分。すっかり慣れたこの駅、地上へ上がるとステージが見える。付近をウロウロしながら、飲み物を買って、トイレへ行き、時間を潰すこと約20分。会場に戻ったのは12時53分。ステージ上ではゆうそらが準備の最中だった。


出演者のボードを見ると、今回も3組の出演。ゆうそら以外の2組も一度見たことがあるメンバーだ。俺はステージから少し離れ、建物の柱付近でライブの様子を伺うことにした。そして13時になり、ゆうそらがオープニングのMCを始める。3回目となると、この流れも覚えてきた。


「千里中央リビングモールの皆さん」

「ライブ始めますよ」


いつ見てもゆうそらの2人のやり取りは軽妙で面白い。でも何回か通ってわかったことがある。このやり取りは特別じゃなくて通常運転、周りの反応を見ると楽しそうにはしているが特別感はないからだ。横浜から来た俺にとっては、大阪との文化の違いをこういう所でも感じる。


そしてゆうそらのライブはいつも盛り上がる。ファン達だけでなく、ここに来ているお客さん全員が2人を応援している。街ぐるみで愛されているというか、街の人が2人を育てているというの感じなんだろう。


ゆうそらの演奏が終わると、物販には長い行列ができる。CDやチケットを買う人もいるが、サイン色紙や写真撮影で並ぶ人も多い。単にファンと交流するだけでなく、フリーライブでも記念に残るものが買えるのが良い。前に一度サイン色紙を買ったが、そこには2人のサインとメッセージだけでなく、感謝のひと言が書いてあった。ふとした時にその色紙を見ると、あの時に見たライブの風景がよみがえってくるようだ。


しかし、物販列が長いのは痛い。そんな行列を眺めていると2組目のステージが始まる。そうだ、夏に遠征した時にここで見たのか。その時は暑くて大変だったから記憶が薄くなってしまったが、1曲目に演奏した曲で思い出した。


ゆうそらの物販列が途切れないまま、気付けば2組目のステージが終わる。俺は物販へは行かずに続けて3組目の演奏も聞くことにした。3組目は以前彼女と心斎橋のライブハウスで対バンした男性2人組。やっぱりと言うか、転換中に客層が大きく変わり、ステージ前は若い女性でいっぱいに。


その2人の演奏が始まると、お客さんも巻き込んで盛り上がる。少し後ろで見ている俺はちょっとついて行けない。それは、俺がその人達のライブに浸っていないからだが、ライブは見ているだけで楽しく、時間が過ぎるのを忘れる。


14時32分、1ステージ目が終了。ここでゆうそらがステージへ。ここで一旦、休憩を挟むのだがいつもと少し違っていた。


「いかがでしたか」

「この後休憩挟んで2ステージ目になるんですが、2ステージ目が15時30分スタートになります」

「みなさん、また15時30分にお会いしましょう」


15時30分スタートか…

30分ではなく1時間の休憩時間を挟むらしい。いつものパターンならゆうそらは最後の3組目、終わるのは17時頃。物販行ってから南森町に向かうと、ライブのスタート時間を過ぎてしまう可能性が高い。ここはゆうそらが居る今のうちに物販へ行っておこう。


という事で、ゆうそらの物販へ向かうと並んでいるのは常連と思われる3人ほど。すぐに順番を迎え、販売しているCDで入手していない最後の1枚を手に入れる。


「こんにちは。このCD買っていきます」


「どうも。今日は私達見に来たんですか?」

「良い心がけです」


何とも答えにくい。でも何度も通っているから、そうしてくれるのであって、俺も常連になったのかな何て思った。ちょっと心苦しいが、事情は大体わかっているはずなので、ここは正直に話すと。


「ここに来たのはゆうそらさんが目当てですよ。でも、夜のライブに行くので17時くらいに出ます」


「そうですか。会いに来てくれただけでも嬉しいです」

「あ、来月ワンマンライブやるんですけど、どうですか?」


綺麗と言うと失礼になるが、いつもと質の違うカラーで印刷されたチラシを受け取る。そこには、ゆうそらワンマンライブの情報が書かれてあった。日付は11月16日って、確か、東京ワンマンの日じゃなかったっけ。間違ってると大変なことになる、これは確認が必要だ。


「あ、わかりました。ちょっと確認して考えておきます」


「よろしくね」


CD代1500円を渡して、サインを書いてもらったCDを受け取ると、物販を離れる。すぐに彼女の東京ワンマンライブの情報を確認すると、やっぱり11月16日だ。


年末になるにつれてワンマンライブなどの大きなイベントが増えてくるのは、対バンライブのMCで何となく感じていた。平日に大きなイベントはほとんどなく、週末に集中するのが世の常で日程が被ることも珍しくない。そうはわかっているが、まさか彼女のワンマンライブ行かないという選択肢はなく、ゆうそらのワンマンライブは諦めるしかないのが今の状況。


ライブに行くようになってわかったのは、対バンやフリーライブで色んなミュージシャンに出会い、色んなつながりを持つようになる。複数のミュージシャンを追いかけてしまうと、同じ日に別の場所でライブが被ることは珍しくない。こういう時、他の人達はどういう選択をしているんだろうか。


色々思う事はあるが、15時30分までは休憩時間。しばらくショッピングモール内で時間を潰してから会場へ戻ると、夏の遠征で会ったゆうそらのファンの人と出会う。


「あ、どうも。今日はこちらの現場ですか?」


「昼はこっちですけど、夜から別の現場です」


ゆうそらのファンと話をしているとワンマンライブの話になる。もちろん、ゆうそらのワンマンライブの話なのだが、俺にとってはちょっと辛い話だ。


「ゆうそらのワンマンライブ、こっちと重なってて、ちょっと厳しいです」


「そうですか。被るって良くあるので、選ぶの難しい時ありますよね」

「前に、心斎橋と梅田のライブハウスをハシゴしたこともありますよ」


「みんなそういう経験してるんですね」


なるほど。同じ日に別のライブハウスで見たい人が被る何て、みんな経験している事なんだと。納得しつつ話をしていると、2ステージ目が始まる時間の様だ。


2ステージ目も3組が30分ずつのステージを披露。野外で約3時間立ちっぱなしてライブを見るのって、足が痛くなるだけじゃなくて、全身が辛くなってくる。だが、ライブの最中はほとんど感じずにライブが終わった後にその辛さが襲って来るのが厄介。次の日は筋肉痛が定番コースだ。


そして最後のゆうそらが2ステージ目を終えたのは、16時59分。もう南森町に向かわないといけない。ゆうそらのクロージングMCを見届けると、地下鉄千里中央駅へ急いで向かった。が、残念ながら改札を抜けた所で電車が出発、次の電車は17時6分発だ。


間に合うのか…

問題は梅田駅での乗り換え。ここを失敗すると間に合わなくなる。電車が梅田駅に到着するまで、前回の記憶を頼りに脳内シミュレーションを繰り返し、いざ梅田の地下ダンジョンへ。


梅田駅に到着したのは17時27分、人も多く改札を出た時には17時30分頃だろうか。ここからダンジョン攻略が始まるが、記憶がしっかりしていないのと人が多くシミュレーションが意味をなさない。結局、案内板を頼りに地下鉄谷町線東梅田駅を目指す。


ダンジョンは初心者に牙をむく。思った所に地下鉄の入口が無い。ここは出口専用で、と言う間違いを前回もしたような気がする。大抵一度来た場所は覚えている事が多く、そんなに迷わなくなる俺だが、この梅田ダンジョンは別格、いつになったら覚えられるんだろうか。結局、東梅田駅から谷町線に乗ったのは17時47分だった。


時間厳しい…

17時50分、南森町駅到着。前回の記憶だと5分くらいかかった気がする。でも一度行ったライブハウス、出口を抜けると高速道路の高架橋など見覚えある光景に、迷く事は無く、17時54分、ライブハウスに到着。座席は7割ほど埋まっているだろうか、受付を済ませて座席を確保。ドリンクチケットはミネラルウォーターに交換。後はライブが始まるのを待つだけだ。


ライブに何度も通ってわかったことがある。ライブハウスの特性、音響、照明などで最前列が最適解ではない事もある。それに自分に合ってる場所というのもある。彼女の姿を見るには、ステージ向かって右側の席から見るのが良い。彼女は左側、客席からステージに向かって右側を向く回数が多いという癖があるからだ。


楽しみ方は人それぞれ、絶対にこれが良いというものはない。それでも俺流のライブの楽しみ方が身についてきたのかもしれない。


時間は18時4分、早速1組目が登場。今日のライブは4組が出演、彼女の出番は3番手。彼女以外は全員初めましてで、全員女性シンガーソングライターだ。というか、そういうイベントだ。


彼女のライブだけ見るのであれば、最初から居る必要ないが、せっかくのライブハウス。最初から居れば、色んなミュージシャンの色んな音楽に触れられる。今の俺はやっぱりこの空間が好きだ。


1組目の終わりにトイレへ行って戻ってくると、彼女の大阪のファン達と遭遇。確かスタートの時には見かけなかったが、このタイミングで来たのだろうか。軽く挨拶して席へ戻り、2組目の演奏を聴く。


そして3組目は彼女の出演。関西方面でライブを見るのは何度目だろうか、すっかり見慣れてしまったが、たまにここが大阪だという事を忘れてしまう。何て考えていると、彼女のライブが始まるようだ。


「こんばんは。神崎ありさです」

「今日は全員大阪出身と聞いて、めっちゃテンション上がってます」


オープニングMCから1曲目が始まる。そうか、横浜でいつも見てるし、標準語だから記憶が薄れていたが、彼女は大阪出身だった。それに、今日の出演者は全員大阪出身なのか。色んな事が頭の中を駆け巡るがライブに集中、1曲目からテンション上げて盛り上がっていく。


続けて2曲目、3曲目と演奏してMCが始まる。いつもはちょっとしたハプニングの話をするのだが、ワンマンライブの告知と、今日のイベントの話をして終わり。あれ、今回は話しできるハプニング的なものが無かったのかな。ま、そんな事もあるでしょう。


ライブに戻って、4曲目を演奏して、5曲目は『スカイハイウェイ』。極端に言うと、これが終わったら今回の遠征も終わったようなものだ。楽しい時間は本当にあっという間だった。


「ありがとうございました。神崎ありさでした」


拍手を受けてステージを後にする彼女。俺は余韻に浸りながら席で待っていると、4組目の出演者が準備を始める。そう、ライブはまだ終わってない。最後の人の演奏を聴いて、物販で彼女と話をする。ライブハウスを出るまで楽しい時間は続いているのだ。


4組目の出演者の演奏が始まると、一気に会場も盛り上がる。これも何度も見た光景。最初はついて行けない感が強く、圧倒されて終わっていたが、慣れて来たのか周りの雰囲気に合わせて盛り上がれるようになった。それでも、初めましてだと、ちょっとノリについて行けない所はある。


最後の出演者がステージを降りると、今日のイベントも終了。ではなく、最後は4人でセッション。再びステージに戻って来た4人、全員大阪出身という事もあり、MCで盛り上がる。そしてセッション曲は彼女の『彼方の光』だ。4人で決めたらしいが、こっちもビックリだ。


彼女以外の人が歌う『彼方の光』は初めて聴く。何と言うか、こんなシチュエーション2度とないかもしれない、彼女以外の人が歌っても良い曲だ。本当に最初から最後まで楽しいライブだった。こんな楽しい時間を2500円+ドリンク代だけで過ごせるという事をもっと多くの人に知ってもらいたい。


「ありがとうございました」

「この後は、物販で待ってます」


大きな拍手を送られる4人、ステージを降りて行く姿を見送りながらライブの余韻に浸る。終了直後に動くと混乱するので、少し落ち着いてから物販へ行くのがいつものお決まり。すると、彼女のファン達が集まってきた。そうなると、やっぱりワンマンライブの話だ。


「どうも。しいさんは大阪ワンマンライブも来られますか」


「お疲れ様です」

「大阪ワンマンも来る予定です。もちろん東京ワンマンも行きますけど」


「両方見られるのは良いですね」

「私も東京行こうと思ってますけど、行った事無いので大丈夫ですかね」


「大丈夫ですよ。俺は新幹線の切符買うのも手間取ってたので」

「一度やってみると慣れますよ」


大阪のファンが東京のワンマンライブに来てくれるのはかなり心強い。今は1人でもそういう人が居れば、東京と大阪でワンマンライブをやって良かったと思える時が来るだろう。


よく見ると、知らない間に彼女のファンが増えている。確か昨日は6人くらいだった気がするが今日は10人ほど。話を聞くと、他の出演者のファンだが、彼女の演奏を聴いてワンマンライブ行くと決めた人もいる。


きっかけは何でも良い。俺は大きくなっていく彼女のファンコミュニティの一員になれているだけで、今は十分だ。それでも、俺は遠征して来てる人ってことで有名になっているが。そんな交流を楽しんでいると、彼女の物販列が解消されてきた。それを見て物販へ向かうと。


「ようこそ、しいさん。今日のライブいかがでしたか」


「楽しかったです。セッション曲って『彼方の光』でしたね」


「楽しんでもらえたようで、何よりです」

「セッション曲は私も驚きました。どうしてもこの曲が良いって話になって決まりました」


「やっぱり『彼方の光』は何度聞いても、誰が歌っても良い曲ですね」


「そう言ってもらえて、本当にありがとうございます」


「これで今回の遠征は終わりです。明日横浜に帰ります」

「また、横浜で」


「そうですか。いつも応援ありがとうございます」

「また横浜で会いましょう。気を付けて帰ってくださいね」


時間は21時50分、彼女と話をして物販を後にする。そして、彼女のファン達とも挨拶をしてライブハウスを後にする。南森町駅に到着するとそのまま改札を抜けて行ったが、ちょっと待った。ここ、堺筋線も通っているじゃないか。確か堺筋線で恵美須町駅に行けばホテルまで近い。さすがに2回も通れば記憶に残ってる。


という事で、案内板を頼りに堺筋線の日本橋方面へ向かうが、一度谷町線のホームを経由する必要があるらしい。階段降りて、ホーム逆側に回り込んで上るという面倒な事は必要だったが、何とか堺筋線の日本橋・天下茶屋方面ホームに到着。梅田のダンジョンを経由しないだけ便利だ。


到着したのは22時6分、あと少しで電車が来るらしい。堺筋線に乗り込むと、座り心地良い座席に御堂筋線よりも空いている車内、快適だ。恵美須町駅に到着したのは22時18分になっていた。


到着して急に思い出す、お腹が空いている事を。いつも頼ってばかりの案内板をここでも頼り、通天閣・新世界方面の出口を出ると、目の前にそびえ立つ通天閣。ライトアップされたその光景はちょっと感動的だが、すぐに空腹がそれを打ち消す。


新世界の街は一部を除いて就寝時間を過ぎていた。何度か行った居酒屋も店内は真っ暗、他に空いている店は、三連休の影響からか混んでる。仕方ないので恵美須町駅に戻って駅の近くにあるラーメン屋へ。昼も食べたじゃないかって、そんな遠い記憶すでにない。ラーメンと餃子のセットを頂き、店を出ると時間は23時になっていた。


まだまだ夜の新世界を楽しむ人達は多い。俺は疲れてきたのでコンビニで飲み物とつまみを買って店を出ると、空からポツポツと。これはマズい、本格的に降られる前に急いでホテルへ。部屋に戻ると、さっとシャワーを浴びてビールを飲みながらテレビを見る。遠征来たなって感じる瞬間だ。


近頃はあまりやらなくなった反省会、遠征を何回もしてると反省点があっても気にならなくなってくる。ある程度のハプニングは仕方ないし、全て理想通り何て絶対に無い。何も知らなかった俺は、彼女のライブを見て、変わることを決意し、初めての事にもチャレンジして、ここまでやってきた。他から見ればダメな所が多いかもしれないが、俺にとっては十分合格点。


それでも慣れてくると新しい事に挑戦しなくなってくる。だから、遠征した時は何か一つ新しい事に挑戦してから帰ろうと考えた。ヤツから教えてもらった観光スポットが幾つかあるが、その1つに行ってみる。大げさだが、明日は俺の人生で一番のチャンレンジをするのだ。


明日の予定を確認して、ビールを飲み干し早めの就寝。ちょっと緊張するが、何とかなるだろう。


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