表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
チートカードで異世界最強 ~成り上がりほのぼの冒険物語~  作者: ちゅん
第一章 始まりの国篇
9/74

異世界人との出会い

ありがとうございます!本日2回目の投稿です!

「こんにちは。お兄さんたち。」


 翼は4人組に自分から話しかけてみた。これが異世界人との初めての接触だ。気分は宇宙人発見である。タコ型とか頭でっかちに真ん丸お目々のタイプじゃなくて良かった。


「ああ、君珍しい格好をしているね。1人なのかい?」

「はい・・・」


 言葉は普通に話すことができてホッとしたが、やはり制服姿はこの世界では浮いてしまうらしい。早いとこ服を変えないといけない。


「あの、、俺翼です。お兄さんたちは冒険者ですか??」

「そうさ4人でパーティーを組んでいるんだ。俺はバノンだ。一応このパーティーのリーダーをやってる。パーティーランクはCだ。」

「俺はミストだ、よろしく。」「私はミーナよ。」「アーシャよ。」


 全員自己紹介をしてくれた。二十代半ばといったところだろうか、顔立ちは明らかに日本人とは違う、エキゾチックな作りである。


 まずリーダーのバノンだが腰に剣を差しているので剣士だろう。身長も高く表情や雰囲気からいってもどこか優雅さがあり、まとめ役が似合いそうな茶髪のイケメンである。

 

 次にミストと名乗ったこの男性は戦闘用の斧を背中に担いでいる。バトルアックス?だろうか?軽く無精ひげを生やしいかにも男といった雰囲気で、上はベストしか着ていないので猛々しい筋肉が主張している。前衛職なのに防具はつけないのだろうか?


 ミーナとアーシャは杖を持っているのでおそらく後衛職だろう。バランスを考えると、魔法攻撃と回復、補助魔法で役割分担をしているのだろうか。ミーナは明るく活発そうな印象で、顔も美人の部類に入るだろう。アーシャは清楚な感じである。こちらももれなく美人だった。


 うーむただのリア充集団なのか?まあ俺も日本に彼女いるけど・・・いるって言ってもいいよね?


 それよりこの4人組の外見がこの世界の標準だとすると日本人顔の俺は珍しい部類に入るかもしれない。


「あのところでここは一体どこなのでしょうか??」

「どこって・・・トリンドル王国王都から半日といったあたりだけど・・迷子なのかい?」

「・・・はい、実は気が付いたら記憶がなくなっていて何が何だか・・・」


 自分でも迫真の演技だと思う。多少心が痛んだが自分が異世界人などと簡単に言えるわけがない。大騒ぎになるか頭の痛い奴だと思われてしまう。


 俺が困ったような表情を作ってみせると、まあ実際本当に困っているし、バノン達はなにやらコソコソ話し始めた。


 怪しまれてしまっただろうか?まあいくら迫真の演技をしたとはいえ、冷静に考えると日本の学校の制服で黒髪で記憶喪失の奴なんてそうそういないだろうから不審者だと思われたかもしれない。


 俺が不安な表情で待っていると、バノンが「王都まで一緒に行くかい?」と聞いてきた。もちろん同行させてもらうことにした。

 

 すると清楚な感じだと思っていたアーシャがいきなり正面からハグしてきた。そして耳元でもう大丈夫よなどと言って頭を撫でてくれた。密着しているので首筋から蜜のような甘い匂いがする。もちろん鼻の穴がヒクヒクしないように最大限空気を吸い込む。


 俺を酷いことがあって記憶喪失になった奴とでも勘違いしているのかもしれない。なんともまあ母性本能が強い女性だろうか。うむ、うむ。悪くないぞよ。


 それを見ていたアリスが頬をリスのようにプクっとさせてアーシャの背後に立った。まるでプロの殺し屋のような動きだった。スライムのロマン君殺傷未遂事件があるので一瞬ヒヤリとしたが、よく考えたら霊体のアリスは俺たち以外触れることすらできないので何の心配もいらない。


「この女狐!」などと言いながら必死にアーシャを俺から引き離そうとする。しまいにはアーシャの後頭部をグーパンチしだした。どうやらアリスの中でアーシャは敵認定されてしまったみたいだ。もちろん実被害は何も無いが、これ以上アリスを刺激するのはやめておいた方がいいかもしれない。


「じゃあ出発するよ!」

 リーダーのバノンの一言でみんな動き出した。残念な気持ちと安心した気持ちが入り乱れている。もう少しハグされていたかったが、、、、仕方ない。

 

 ふと「何だか今、悪口を言われたような気がしたんだけど気のせいかしら?」とアーシャが言った時にはギクっとしたがもちろんスルーしておいた。なかなか鋭いもんだ。


 トリンドルの王都までここから半日程度らしいので順調にいけば夕方ぐらいには着く。その間に聞けることは聞いておかなければならない。


「あの俺の外見って珍しいんですかね?」

「ああ、そうだな、その服装は見たことが無いし、顔立ちがちょっと珍しいかもしれないな。絵本の世界の住人かと思ったぜ。」

 男キン肉のミストが答えてくれた。

 

 ん??絵本の世界の住人かとはどういうことなのだろうか??よく分からんが、、、


「黒髪はいるんでしょうか??」

「ああ、まあ多くはないが黒髪の奴なんかある程度いるから気にするようなことじゃないと思うぞ。それにその顔なら全く問題ない。」

「そうよ、私あなたほど魅力的な男の子見たことが無いわ。自信持ちなよ。」


 え??男キン肉のミストと元気っ子のミーナがものすごいことを言っているぞ??どういうことだ!自分でイケメンと言い続け苦節16年、とうとう報われる時が来たのだろうか?


 それともリップサービスを言われただけなのか?個人的にはバノンみたいにハリウッドにいそうな正統派外人イケメンを目の前にすると敗北感がものすごいんだが、、、、、な?、これ日本人の外人コンプレックスなのかな?


「俺の顔が魅力的?」

「フフっそうよ。私なんて勢いであなたとハグしてからなんだか体が火照ってるわ。」

「まったく罪な男だな翼君は、そんなにイケメンなのに自覚してないのかい?これでもアーシャは冒険者の中ではみんなの人気者だっていうのに、それをあっさりと、、、、なんだか負けた気分だよ。」

 ハリウッド風外人イケメンのバノンにこんなことを言われてしまった。


 どうやらこの世界では俺はストレートど真ん中のイケメンらしい。というか絵本の世界の住人かとは、みんなが思い描く理想という意味だったのか。父さん、母さん、桜井さん。私、こちらでハーレムを築くまで帰れないかもしれません。


 冗談はそのぐらいにして、あと聞いておかなくてはならないのがお金を稼ぐ手段についてだ。

「ところで冒険者って誰でもなれますか?」

「ああ、なれるよ。それだけ競争も激しかったりするんだけどSランク冒険者なんてみんなの憧れでもあり、稼ぎも桁違いらしいよ。それに非常時には国を守ったりして人によっては英雄なんて呼ばれたりする。」

「ハハハっそうさ、小さいガキなんてものはみんな冒険者に憧れるんだ。かくいう俺たちもその口さ。」


「まあだが実際は、日ごろから命の危険もあるし、駆け出しの頃なんてその日食うのも精一杯だったりするけどな。まあ要するに成功するもしないも全て自分次第、完全実力主義ってわけだな。」


「生活面での安定を求める人は兵士になるかしら。そこで騎士団を目指したりするのよ。といっても国に何か起こった時に、冒険者の参加は任意だけど兵士は必ず命令に従わないといけないから、その時はもちろん命の危険はあるわ。それに騎士団は貴族家関係の人間が多いから庶民でなるにはそうとう実力がいるわね。」


 なるほど、なるほど。競争の激しい人気の自営職と公務員みたいなものか。


 冒険者の場合全て自己責任のため不安定だが、成功した場合の名声やお金は、いわば公務員である兵士や騎士団よりはるかに大きくなるということか、それに身分のしがらみがなく自由。そのかわり常日頃から死に直面する可能性が高い。


 兵士の場合何もなければ普段は訓練をしたり、町の警備をしたりして給料は国から貰うので安定している。そのかわり有事の際は命の危険があり、公務員である以上上下関係がると。


 俺の場合は冒険者になるしかないかな。


書きだめているんですが、投稿する前にいろいろ修正を繰り返すので、明日の更新分を考えると今日は睡眠時間が短くなりそうです。笑

でも読んでもらえるのが楽しいので結果オーライです。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ