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チートカードで異世界最強 ~成り上がりほのぼの冒険物語~  作者: ちゅん
第一章 始まりの国篇
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お別れ

 王の間に王女のリリィ、№1受付嬢のクレアさん、ウサギの獣人のバニラちゃん一家がやってきた。


 国王様の御前とあってリリィ以外は緊張した面持ちだ。


「みなのもの、よく集まってくれた。集めた理由なんだがな、それは私ではない。ツバサ君からお知らせがあるそうだ。よく聞きなさい。」


 国王様の一言で一気に視線が俺に注がれる。深呼吸してから全員と目を合わせる。


「突然ですが、俺はこの後すぐに旅立つことに決まりました。」


「!?」


「なのでみんなにお別れの挨拶をしにきました。」


「そんな!ツバサお兄ちゃん・・・いなくなっちゃうの?」


 バニラちゃんがウルウルし始めた。耳が完全に垂れ下がっている。


「うん。少し人助けをしてくるよ。そのまま世界を見て回ろうと思う。」


「いや、いや。そんなのヤダ!」


 バニラちゃんが抱き着いてきた。小さな手で必死にしがみついてくる。かわいい顔がみるみるうちに涙でぐちゃぐちゃになっていく。


 クレアさんはその様子を静かに見守っている。目からは涙がこぼれているが感情を表には出さない。気丈に振る舞っている。


 リリィは夜中のやりとりから、待つ覚悟をしていたのかもしれない。唇をギュッと結び涙はみせない。


「泣かないでよ。そうだ!バニラちゃんに渡すものがあったんだ。」

「?」


 そう言って俺はキャロット専門店に一緒に行った時に、こっそり買っておいたキーホルダーを手渡した。


「う・・・う・・ありがとう。・・うううわあああぁぁぁぁん。」


 ・・・ダメか。これでは泣き止まなかった。というか余計に泣いてしまった。困ったな。



 するとクレアさんとリリィがバニラちゃんの背中をさすり始めた。


「バニラちゃん大丈夫よ。ツバサ君は私たちのところに戻ってきてくれるわ。」


「うん。そうですよ。いつになるか分からないですけど一緒に待っていましょ。そして3人ともツバサ様のお嫁さんになるんです。それまで女磨きを頑張りましょ!」


「王女様、ツバサ君のお嫁さんになるのは3人じゃ済まないかもしれませんよ?」


「ふふふ、それもそうですね。」


 ・・・・オイオイオイ。何言っちゃってくれてるんだよ。


「う・・う・・ツバサお兄ちゃん・・私、将来冒険者になって・・お兄ちゃんと一緒に冒険する・・・・それまで・・う・・ママたちのお手伝いして・・いい子にして待ってるから絶対・・迎えに来てね。」


「うん。約束するよ。」


 やばい・・これ以上喋ると俺が泣いてしまいそうだ。必死に堪えた。バニラちゃんはようやく手を放してくれた。


 入れ替わるように今度はクレアさんが抱き着いてきた。


「ツバサ君。また今度料理食べに来てね。」


 彼女の手が小刻みに震えている。


「はい、クレアさんの料理はとてもあったかかったです。この世界に来て初めて食べたまともな食事がクレアさんの手料理でした。感謝しています。」


「ふふふ、私あの時初めて男性に食べてもらったのよ?」


「じゃあ、お互い初めての相手ですね。」


「そうね・・・いつまでも待ってるわ。」


「はい。」


「ふふふ。」



 今度はリリィが抱き着いてきた。


「ツバサ様、私は、昨日の事があるので大丈夫です。」


「はい。」


「あの・・・1つ相談があるのですが・・・・」


「何ですか?」


 すると俺の耳元で囁いてきた。


「あの、私もクレアさんのように・・その・・パンツを差し上げた方が宜しいでしょうか?」


 

 ブフォっ!

 


「な、何をおっしゃってるんですか??」


「だってお好きなんでしょ?それとも私はそんなに魅力がありませんか?」


「え?い、いや魅力はたくさんあります。」


「だったらどうして私のパンツは欲しいとおっしゃってくださらないんですか?」


 言ってる意味がよく分からない・・・なぜ俺が責められているんだ??


 王女様はなんだか悲しげな表情をしている。


 この王女様は外見は白いユリのように清楚で儚げだが、頭の中はピンク一色だ。



「わ、分かりました。・・・その・・恥ずかしくて言えなかったのですが、ほ、欲しいです。」


「まあ///」


「い、いただけますでしょうか?」


「もう一度誰の何が欲しいのか耳元でおっしゃってください。」


「え、えと・・王女様の・・リリィのパンツが欲しいです・・・」


「まあ///」


 王女様は膝から崩れ落ちてしまった。


 周りの人たちは状況がよく分からずざわめいた。


「リリィお姉ちゃんどうしたの?」

「はあ・・・はあ・・・バニラちゃん、大丈夫よ。少し待っててください。」


 そう言うと王女様はダッシュで部屋を出てすぐに戻ってきた。手には袋を持っている。


「ツバサ様、お受け取りください。」


「は、はい。」


 クレアさんは気付いたかもしれない。顔が笑っている。


 その後、バニラちゃんのパパさん、ママさんに別れを告げ弟君の前までやってきた。なにやら険しい表情をしている。


「ロビン!俺がいない間バニラちゃんを頼んだよ?」

「うるせ~ピョン。言われなくても守るピョン。」

「そっか。じゃあお世話になったな。また今度な。」

「・・・。」



「おい!ツバサ!バニラ姉との約束破ったら、俺がただじゃおかないからな。忘れんなピョン!」

「・・・ということは俺のこと認めてくれたのかい?」

「うるせーピョン。さっさと行けピョン!」

「ははは、分かったよ。」


 素直じゃないが、かわいい奴だ。


 その時遅れてクロースが入ってきた。息を切らしている。どうやら国王様が呼んでくれたらしい。


「ツバサ!行くのか!?」

「ああ。」

「そうか・・・俺はこの国で騎士団になるよ。そしてツバサにも負けないぐらい強くなる。」

「おう、それじゃあライバルだな。」

「ふふ、余裕をこいてると追い抜いてしまうからな。」

「分かってるよ。」


 俺達はガッチリと握手を交わした。


「それじゃあみなさん行ってきます!!」


 ハプニングもありながら、みんなに笑顔で送り出された。


 こうして俺の異世界での初めての国にお別れを告げ、新たな旅に出発した。




 第一章完。





≪みなのもの集まれ。これより我が秘密結社の総会を執り行う。まずはマスターの俺からいかしてもらう。≫

 


人間:黒木翼:冒険者 レベル20


体力  87 →102

魔力  190→215

攻撃力 88 →105

防御力 85→99

素早さ 87→103


オリジナルスキル:カードマジック

スキル:剣術レベル1、刀術レベル2、気配探知2、粘糸、夜目、電光石火、火炎切り、ファイアーボール、ウォーターボール、プリズンウォーター

常時発動スキル:腕力上昇:小、脚力上昇:小



≪うむ。続いてアリス!≫


アリス:レベル???


体力  ???

魔力  ???

攻撃力 ???

防御力 ???

素早さ ???

スキル:???、気配探知レベル3、夜目



ハイパースライム:ロマン:ランクC:レベル13


体力  23→45

魔力  22→44

攻撃力 25→48

防御力 21→41

素早さ 30→49


スキル:亜空間接続レベル2、硬化、穴掘り、分解

常時発動スキル:毒耐性、麻痺耐性、眠気耐性、



ハイパーゴブリン:グリン:ランクC:レベル14


体力  25→55

魔力  24→54

攻撃力 28→59

防御力 23→52

素早さ 20→50


スキル:剣術2、棒術1、ウィンドボール、掃除、鼻歌、リーフカッター

常時発動スキル:毒耐性、麻痺耐性、眠気耐性、


≪最後は新メンバーのムサシだ!≫


ハイオーク:ムサシ:ランクD:レベル3


体力  20→27

魔力  18→25

攻撃力 23→30

防御力 20→28

素早さ 16→24


スキル:ロックボール

常時発動スキル:腕力上昇:小、脚力上昇:小


≪よしよし。みんなの強化も成功したところでこの秘密結社の名前を発表しようと思う。≫


≪おおお!なんっすか!?≫


≪それはだな、、、、眠れる花だ!≫


≪カッコいいっす!≫


≪私も気に入ったわ。≫


≪ボクも・・≫


≪ムサシもいいか?≫


≪もちろんでございます!≫


≪よし!じゃあこの名前を世界に轟かせるぞ!≫


≪お~~!≫


ブックマークしてくださった方ありがとうございます!モチベーションになります!


時間が無くて少しドタバタになってしまいました。


次回は3月2日に更新します!

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