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チートカードで異世界最強 ~成り上がりほのぼの冒険物語~  作者: ちゅん
第一章 始まりの国篇
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狩りに出かける

 どうやらバニラちゃんが俺の指をガジガジしていたのはニンジン食べる夢を見ていたかららしい。ウサギの獣人は、やっぱりニンジンが好きなんだろう。かわいらしいもんだ。


 ずっとこの余韻に浸っていたい、が、そういうわけにもいかない。


「そろそろ起きて準備でもしようかと思うんだけど、バニラちゃんはどうする?」

「私も起きてママたちのお手伝いしないといけない。」

「じゃあ起きようか。」

「うん!」


 するとその時、部屋のドアが荒々しくノックされた。


 ドンドンドン!!


「ツバサ!起きろ!バニラ姉が見当たらないんだ。この部屋に来ていないか?」


 やばい、非常にまずいぞ。弟君にバレたら厄介だ。


「どうしよう?とりあえずベットの下に隠れててくれないかい?」

「う、うん分かった!」


 ガチャ!


「やあ、弟君おはよう。どうかしたのい?」

「朝起きたらバニラ姉がいなくて探してるんだ。・・・ていうかなんだその恰好は??」

「このファッションは、服が無くて緊急事態だったんだ、、、、それよりバニラちゃんがいないのか?だったら俺も探そう!」

「ふ~んそうか。変態なのかと思ったぜ。」

「はははは。」

「まあいい。ここにいないなら安心だ。もしここいいたら地獄送りにしてやるとこだったからな。俺は他を探してくるピョン。」


 バタン!


「ふぅ~危なかったな。もう出てきてもいいよ。弟君がもっと騒ぎ出す前に早く戻った方が良いみたいだね。」

「うん、そうみたいだね!じゃあ私行くね。」

「おう!また後で。」

「・・・あの・・・」

「ん?どうかした??」

「今日も一緒に寝てもいいピョン??」

「いいよ。」

「えへへへへ///」

「早く戻りな。」

「うん!」


 まったく、断る奴なんてこの世にいないよ。なんだか今日も楽しみになってきちゃったよ。早く準備して頑張って狩りしよう!


 それからしばらくして弟君がバニラちゃんを連れてやってきた。


 ドンドンドン!


「は~い、今開けます。」


 ガチャ!


「ツバサ!心配かけたな!バニラ姉はこの通り無事見つかったから大丈夫だ。どうやら長いことトイレに籠っていたらしい。」

「もうっ私女の子なんだからそんなこといちいち言わないでよバカ!!」

「お、う、、、そうだな、、、悪かった、俺はただ、、、、見つかったのが嬉しくて、、、」


 うむうむ。トイレに籠っていたことにしたのか。少々強引だがそれぐらいしか無いか。


「見つかったのなら良かったよ。」

「心配かけたな、あ、それと朝ご飯の準備出来てるからいつでも食堂に来ていいぞ!」

「そっか。じゃあすぐに行くよ!」


 多少弟君に罪悪感を抱きながら食堂に行くと、パパさんとママさんが食事の準備をしていた。俺に気が付くと近づいてきて、弟君に聞こえないように喋りかけてきた。


「バニラがお邪魔したみたいでどうもすいません。迷惑じゃなかったですか?」

「いえいえ、こちらも楽しかったですし、リラックスできましたよ。」

「そうですか、ほんと申し訳ないです、、、」

「全然大丈夫ですよ。それよりも今日もこの宿を利用させてもらいたいんですが良いですか?」

「はい!もちろんですよ!同じ部屋を取っときますね。じゃあとりあえず、私どもは朝ご飯の用意をしますのでこれで。」

「はい、お願いします。」


 それから美味しいご飯を食べて、準備が完了して宿を出ようとしたところで、ママさんがちょっとしたお弁当を持たせてくれた。ついでにドロップ品を入れられそうな大きめの袋も貰った。


 バニラちゃんはママさんの美貌を受け継いでいるのだろう。ママさんを見ているとバニラちゃんの将来が楽しみでもある。


 そんなことを思いながら受け取ったお弁当を自分に収納し、昨日と同じように冒険者ギルドにやってきた。


 実は今日の目的はもう決まっている。それは昨日回避したゴブリン達の棲家を制圧することだ。まだ少し実力不足かもしれないが挑戦してみることにした。


 クレアさんの前までやってくると、ニッコリされた。が、なんだか少し目が笑っていないように見える。


 気のせいだろうか?


 背中にヒンヤリとしたものを感じる。やはり昨日クレアさんの誘いを拒否してしまったのが原因だろうか?、、、


 それとももともと裏がある人物なのだろうか?


 しかしそんなことを感じたのは一瞬だった。気が付いた時には、普通のクレアさんに戻っているようだった。今日も気を付けてねと笑顔でお見送りされた。


 不審に思いながらも正門を出て昨日の森を目指す。


 進化してハイスライムになったロマンとハイゴブリンになったグリンをカードから出してやる。もちろんアリスは初めから俺の後ろを付いてきている。


「みんな森に入ったから今日も気を引き締めていくぞ!一瞬の油断で命を落とすことなんて冒険者にはよくあることだから慢心しないように!」


 みんなから了解と返事があった。うむ、小言はこのぐらいでいいだろう。


「え~それでは今日のミッションを発表したいと思います。はい拍手!」


 パチパチパチ!


「今日は、昨日アリスが発見してくれたゴブリンの棲家を制圧したいと思います。よりカードが増えればそれだけみんなの強化にも繋がるので成功させましょう!」



「えーとアリスには昨日発見した場所までナビしてもらいたいのと、道中は新しく覚えた気配探知を使って敵の発見をなるべく早くしてもらいたいんだけど出来るかな?」

「ニンニン!」

「おし!じゃあ出来る範囲で頼んだよ。」


 それからしばらくは順調に進んだ。アリスの気配探知により敵を見つけてもらい、ロマンとグリンに戦闘してもらう。もちろん倒した敵は適度にカード化もしている。


 どうやら気配探知レベル1は、なかなか使えるスキルだったようだ。ゴブリン程度なら逆探知されることもなく、半径20メートルぐらいの敵が分かるらしい。アリスも戦闘に直接参加できないと分かって、昨日は少し落ち込んでいたが、自分の役割を認識できてきたみたいだ。


 ハイスライムのロマンは、昨日の合成でスキル亜空間接続がレベル2になったが、どうやら容量が増えたみたいだ。前よりも大きな物を飲み込み吐き出せるようになっていた。


 今までは、口から打ち出した小石をゴブリンに当てても仕留め切ることは出来なかったが、今では一発で倒しきっている。地味に戦闘力がアップしてロマンも喜んでいる。


 本来スキルをレベルアップさせるには、かなり長い年月を費やさねばならないらしいから、ロマンの成長スピードは驚異的だと言える。というか俺のオリジナルスキル:カードマジックが驚異的なわけだが。


 あれだけ弱気だったゴブリンのグリンでさえ、今ではそこら辺のゴブリンより強くなっている。やはり進化すると、それだけでも存在感が増すみたいだ。敵もこちらが格上だと分かるらしい。


 ただやはり俺と同じ剣術スキルを持っていても、もともとのステータスにより技の威力や身のこなしに違いが出てくるらしい。


 それに、性格までは一瞬で変わるものではないので未だにオドオド、キョロキョロしている。そのへんはこれから経験を積んで成長していけばいいだろう。


 まだまだみんな課題がたくさんあるが、今日の戦いぶりを見ているとますます強化するのが楽しみだ。


昨日ブックマーク、アクセスしてくださった方ありがとうございます。本当に励みになります。


大坂なおみさん明日決勝ですね。作者もひそかに応援します。優勝賞金4億ぐらい?あばばばばば。




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