序章2
私事ですが、書き溜めていた文章がコピペ出来ませんでした。笑
今頑張って新たに打ち直しています。
心臓をバクバクさせながら、俺の目線ぐらいの高さで鎖に繋がれた美少女に一歩ずつ近づいた。これは俺の睡眠中の夢だ。だから何をしようとも警察には捕まらない。
ふふふふ。
これは俺の想像力の勝利だ!!
早まる心臓を抑えつけながら、とりあえず美少女の前まで行き、少し腰を曲げてスカートの中、いや秘密の花園を覗き込もうとした。
・・・しかし何やらよく見えなかった。
なぜだ。頭の中で具体的にそこまでイメージ出来ていないのか。
ぐむむむ。ならばこれはどうだ!
スカートに少しだけ息をフーフーと吹きかけてみた。
良し!いける!
が、そう思った瞬間そこで視界は真っ白になった。
気が付くといつも見慣れた自分の部屋の天井を見上げていた。心臓の脈打つスピードは尋常ではないぐらい早くなっていた。
ハア~
良いところだったのに。一体何だったんだ今の夢は?というか俺って潜在意識に外人のSM趣味でもあったのだろうか。
眠気も吹っ飛んでしまったので、枕元に置いてあるスマホに手を伸ばした。まだ午前5時にもなっていない。昨日早く寝たから早く起き過ぎてしまった。
おっ誰かからメールが来てるぞ。
スマホの画面を操作するとそこには『桜井なな』と表示されていた。時刻は昨日の午後11時15分。
「ふぁっ」
思わず間抜けな声が出てしまった。まさか桜井さんからメールが来るなんて。
『黒木君今ヒマ?』
なぜ昨日に限って早く寝てしまったのだろうか。今まで何回かメールのやり取りはしたことがあるが事務的なものばかりだった。しかも桜井さんの方から俺にメールをしてくれるなんて今まで一度も無かった。
速攻で返信を打つ。
『ごめん、、昨日寝ちゃってた。なんか用だった??』
これでいいよな、あんまりガッツいてもあれだし・・・送信っと。
それからずっとソワソワしていた。まだ明け方なので返信など来るわけがないのだが、緊張して二度寝など出来るはずもなかった。
そうして7時ぐらいになり朝の準備をしていると、ピロリン♪とメールの返信音が鳴り響いた。
『桜井なな:そっか~特に用は無かったんだけど、、、、また学校でね!』
う~む。判断に迷う文面だな。
『そっか、おぅ、また後で!』
なんだか偉そうな文章を送ってしまった。本当はもっとニャンニャンメールを送りたいんだが仕方あるまい。
気分が高揚したまま通学路を歩いていると、少し前を同じ学校の制服を着た少女が歩いていた。
一瞬でそれが誰だか分かった。桜井ななだ。
これを運命というのだろうか?
短い丈のスカートを着こなしている。喋りかけたい気持ちもやまやまだが、この距離を保って階段を上りたい。もうすぐ歩道橋だ。うむ、うむ、くるしゅうない。文句はこんなけしからん制服と歩道橋を作った奴に言いたまへ。
ドキドキ!
そして桜井さんは歩道橋にさしかかった。
見えそうで見えない・・・絶妙だ。自然と目に力が入る。傍から見ると鬼の形相をしていたに違いない。
しかしここで突然、不意に、桜井さんが後ろを振り向いた。
やばい!
急いで目線をそらしたがスカートと美しい御御足を凝視していたのがバレたか。まだ高校生生活は1年以上あるんだ。こんなところで変態のレッテルを貼られるわけにはいかない。
「あ、黒木君!おはよう。」
・・・これはバレていないか、笑顔で挨拶してきたぞ、大丈夫だ、ここは冷静にいけばいい、うん!
「おはよ、昨日ごめんな。疲れて早く寝ちまってさ。」
「全然いいよそんなことー。それより、さ、今何見てたの??笑」
ギク!
バレている、この女けしからん、またしても分かってて、からかってきよるぞ。俺の反応を楽しんでいる。カッコつけて挨拶返しちまったじゃねーか。恥ずかし過ぎる。
こうなったら昨日の二の舞にはならないぞ、本当にけしからん女だ。
俺はイチかバチか起死回生を図ることにした。
「ごめん!桜井さんの脚が綺麗だったからつい・・・見惚れてた。」
まさかの素直な白状に桜井さんは一瞬驚いた様子を見せたがすぐに笑い出した。
「あははははははは、そっか、男の子だもんね。じゃあ許してあげるね。」
「う、うん、ありがとう。」
上から目線で人を発情期のサルみたいに言いやがって、くそう、かわいい。
そんな馬鹿な事を考えている頃には、今日見た不思議な夢に出てきた少女のことなど忘れていた。頭の中にあったのはただ1つ。今日の帰り桜井さんと帰って、7日にデートに誘おうということだけだった。
そして俺はテンパりながらもなんとか一緒に帰る約束を取り付けることに成功した。他の生徒がみんな帰った後2人で帰るのだ。覗きがバレてどうなることかと思ったが、やはり俺は出来る男なのだ。ふふ。
良い事があると時間の流れを早く感じるのはいうまでもない。いろいろと妄想していたらすぐにお昼休みになった。
いつものように親友の亮太と学校の愚痴やゲームの話をしてダベるだけだ。そして結局最後は早く大学で上京してこんな田舎町おさらばしたいよなー等と言うのがお決まりだった。
午後の授業は宿題をしていなくてかなり焦ったがなんとか乗り切った。そう、全ては放課後のためにだ。俺にとっては帰りのホームルームが終わってからが本番なのだ。
あと5分で終わる。
なんて言って誕生日デートに誘おうか?やはりここは定番の映画でも観に行った方がいいのだろうか?
ううぅ、、、緊張してきた。
「起立、礼!」
「はい、じゃあまた明日。」
ワイワイ、キャッキャ、ぞろぞろとみんなが帰り始める。
あらかじめ亮太には今日の放課後は用事があると言ってある。その時亮太は何かを察したのか、ニヤっとしてから頑張れよと一言だけ言ってそれ以上深くは聞いてこなかった。流石俺の親友だ、流石イケメンクオリティ。俺の次にイケメンなだけはある。
もちろん桜井さんは最後まで教室に残るために、不自然でないレベルで、のそのそと帰る準備をするフリをしてくれている。
だんだんと教室に残っている人数は減っていき、いつしか最後の一人も出て行ったため、教室の中を静寂が包む。窓からは夕日が差し込み、オレンジ色の光が俺の淡い恋心を照らしてくれているようだった。
「何だか悪いことをしているみたいでワクワクするね!あ、そうだ、黒木君これ食べる?」
そう言って桜井さんはカバンの中からお菓子を取り出して俺の横の席までやってきた。そして椅子ではなく机の端に腰をかけたので、目のやり場に困ってしまった。
ほのかに甘い香りが翼の鼻腔をつく。
むむむむ、近いな。
正直言ってこの時点で俺のノミの大きさしかない心臓は異常な動きをしていた。だがイケメンはこんな場面でも余裕を見せるものだと田舎のばあちゃんが言っていた。
「いいね、俺これ好きなんだよね。桜井さんも好きなの?」
「私も好きだよ、あ、でも持ってきたのがバレたら校則違反になっちゃうから秘密にしててね。」
2人だけのイケない秘密ですね。分かります、分かります。良いですよね。この響き。
と、その瞬間、彼女はあろうことか机の端に腰かけたまま脚を組もうと太ももを持ち上げた。
何かが視界の隅に見えたような気がした、いや見えていないかもしれない、もはやそんなものどちらでもよくなっていた。俺の思考回路がこの時すでに働いていなかったのは間違いない。
さらに彼女は袋からお菓子を取り出すと、はいっと言って俺の口元まで持ってきた。
田舎のばあちゃんこんな時はどうしたらいいですか?アドバイス下さい。アーンしてもらえばいいですか?いいんですよね??
「・・おいしいです。」
「なんでいきなり敬語になってるのかな?笑」
それからどれだけの時間が流れたか分からなくなっていた。ただただ楽しかった。こんな時間が永遠と続いてほしいと素直にそう思う。
しかし空は少しずつ暗くなり、教室に差し込む夕焼けも心なしか終わりの時が近づいていることを示しているようだ。
「いや~黒木君とこんなに価値観合うとは思わなかったな~。あっという間にこんな時間になっちゃったね。」
「楽しくて時間忘れてたわ。ごめん、ごめん、そろそろ帰ろうか。」
そう言って俺達は学校をあとにした。
帰り道も半ばあたりにくる頃には空も暗くなっていた。もうすぐ桜井さんと道が分かれてしまう。言うなら今しかない。俺は覚悟を決めた。
「あのさ、11月7日さ俺の誕生日なんだけど、良かったらご飯でも食べに行かない?・・・てか・・・桜井さんのこと好きかも・・・///」
「え?、、、ふふふ、本気で言ってるの?」
「うん、本気で言ってるよ。」
「ん~でも私、歩道橋でスカートを下から見上げてくる人はな~笑笑笑」
「うっ、そ、それは・・・」
「じゃあさ、もう一回ちゃんと言ってみて、ちゃんと。」
「うん。」
桜井さんの目の前に立ち、今まで胸に秘めていた想いを一言に込めて「好き」と伝えた。
すると予想外にも彼女は笑いながら目を少し潤ませていた。
「いいよ、付き合ってあげる。」
なぜかちょっと上から目線なのだがそこがまた良い。けしからん女だがそこがまた良い。
彼女とバイバイした後、その後ろ姿を見ながら自然とガッツポーズしていた。
また彼女の方も少し顔を赤らめながら白い歯を見せていたが、暗くなった空のおかげでそれに気が付く者はいなかった。
その日の夜はルンルン気分だった。親からあんたちょっとおかしいわよなんて言われたりしたけども、今の俺は無敵だ。
桜井さんがおやすみとメールを送ってきてくれる日が来るなんて。スマホの画面を見ながらニヤニヤが止まらない。
そして幸せな気分のまま眠りについた。
するとまた昨日と同じ夢を見た。美少女が鎖に繋がれている。
「たすけ・・・て・・・」
昨日よりもなんだか鮮明に聞こえてくるような気がする。たすけてって一体どういうことなのだろうか?
俺は少女の前で立ち止まった。昨日と全く同じ夢を見るなんて不思議なこともあるもんだ。
昨日とは違い真剣に目の前の少女を見てみる。
う~ん、分からない。
とりあえず少女に巻き付いている鎖を取ってみようと少女の身体に手を伸ばした。そして俺の手が少女の身体に触れた瞬間、光があふれ出した。
眩しくて何も見えない・・・・・
しばらくして俺は恐る恐る目を開けてみた。
読んでくださってありがとうございます。