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チートカードで異世界最強 ~成り上がりほのぼの冒険物語~  作者: ちゅん
第一章 始まりの国篇
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ファイアーボール

 スライムのロマンとゴブリンのグリンをカードから呼び出した。


≪今からゴブリンを狩るから力を貸してくれ!えーとグリンに関しては同族と戦うことになってしまうが大丈夫だろうか?≫

≪マスター・・・大丈夫です。ゴブリンは普段から同じコミュニティ以外のゴブリン達と戦ってるので・・・それに僕はマスターに忠誠を誓っています・・・≫

≪オレっちゴブリンは得意分野っす。≫


 そういえばスライムのロマンは弟分気質で、ゴブリンのグリンは、ひ弱なオドオドした感じだった。クレアさんのことで頭がいっぱいで忘れかけていた。


≪よし!じゃあ行くぞ!≫


 気合を入れたあと森の中を探索し始めた。植物がうっそうと茂っている。


 先頭はスライムのロマンだ。はっきり言って最弱クラスなのにやる気に満ちている。俺の初めての配下だ。


 真ん中を歩くのはゴブリンのグリンだ。ずっと辺りをキョロキョロしている。些細な物音にもビクつき顔を強張らせる。


 アリスにいたっては、攻撃される心配も無いためピクニック気分のようだ。


 俺自身は、とりあえず買ったばかりの剣を構えている。


≪マスター!前方にゴブリンが1匹っす!どうしますか?≫

≪ここはちょっと俺1人でやらせてもらうよ。新しく覚えた剣術を使ってみたいんだ。≫


 そう言うと俺は1人でゴブリンに近づいていった。


 相手がどういうスキルを持っているのか分からないが、まだこちらに気が付いていないようだ。


 ここはいっきに片づけてしまおう。


 小走りで間合いを詰める。あと3歩まで迫ったところでスキル:剣術レベル1を発動した。その瞬間、俺の体が勝手に動くような感覚に襲われた。


 ゴブリンも直前で後ろを振り返り、ギョっとした表情をしたが、もはや手遅れだった。


 気が付くと剣がゴブリンの胴体を斜めに切りつけていた。


 そして、ゴブリンの体は煙らしきものに包まれポンっと消え、何かをドロップした。よく見てみるとゴブリンの耳だった。


 これをギルドに持っていけば討伐報酬がもらえるわけだが、、、実にあっけなかった。それに、このように勝手にドロップしてくれるなら解体をしなくても済む。


 最初は何枚かカード化して余裕が出てきたらドロップさせれば良いだろう。


 よしよし。


 俺の様子を影から見ていたアリス達は喜びに沸いていた。


「ツバサ///」


 Fランクのモンスターとはいえ、一般人からしたら何かしらの被害をもたらす存在だ。それを俺が一瞬で倒してしまったのがすごかったのだろう。


 これなら冒険者としての可能性が大きく広がりそうだ。


≪じゃんじゃん倒していくぞ!≫

≪おいっす!≫

≪はい・・マスター。≫

≪私も敵探す。≫


 触発されて一段とみんなやる気になったようだ。


 アリスは、気持ちが高ぶったのかゴブリンを探しにどこかに飛んで行ってしまった。まったく自由な奴だ。


 それから、敵を探すついでにロマンとグリンのカードの中に木々を植えてやった。ほとんど殺風景だったカードの世界に、少しだけ緑が増えて2人ともご満悦だ。レベル上げだけでなくこちらもコツコツやっていったら面白いかもしれない。


 まるで秘密基地みたいだ。


 しばらくロマンとグリンの3人で歩を進めていると、どこからともなくアリスが現れた。どうやらかなり上空から森を見渡していたみたいだ。


「ツバサ~あっちに何匹かいるみたい。」

「よし!案内してくれ。」

「こっち、こっち。」


 アリスに連れられて目的地に向かうとゴブリンが5匹たむろしていた。何をするわけでもなくボケーッとしている。アホ面で鼻をほじくっている奴もいる。


 まぁなんとなく忌み嫌われるモンスターなのも分かる気がする。しかも繁殖力が人間の比ではないらしい。ゴキブリみたいで余計にマイナス感情を持つのだろう。


 ・・・グリンの悪口を言いたいわけではない。グリンはもう仲間だからな。うん。


 おそらく奥にある洞穴を棲家にしているのだろう。日向ぼっこにでも出てきたのか?


 どうやって倒そうか。


 少し考えた後ある作戦を思いついた。俺はテレバシーで全員にその内容を言い渡し実行に移った。


 俺とグリンはゴブリン達の左側に回り込み、時が来るまで待機だ。反対の右側にはスライムのロマンと霊体美少女のアリスが配置についた。


≪マスター、こちら準備OKっす。始めてもいいっすか?≫

≪ああ、こっちもOKだ。始めてくれ!≫

≪了解っす!≫


 次の瞬間、鼻クソをほじくっていた奴とその隣のゴブリンの顔にロマンの口から打ち出された石が直撃した。討伐までには至っていないが間違いなくダウンだろう。


 その他の3匹は、その場に凍り付いていたが徐々に何があったのか理解したらしい。甲高い声で騒いでいる。


 そこへスライムのロマンが堂々と姿を現した。顔はニヤけゴブリン達を見下している。


 スライムに馬鹿にされたとあってゴブリン達は怒りの表情だ。我慢できなかった1匹がロマンに向けて走り出した。


 しかし、ロマンの体はあり得ないことに空に向かって上昇し始めた。


 アリスが見えない生き物からしたら理解が出来ない光景だろう。タネ明かしをすると単純にアリスがロマンを抱えて空を飛んでいるだけだ。


 もちろんゴブリン達の攻撃など当たらない。呆然としているゴブリン達の背後から俺とグリンが近づき、残りの3匹も戦闘不能にした。


 これで手元には5匹分のカードができた。


≪みんなよくやった!空飛ぶスライム作戦成功だ!≫

≪ゴブリンはオレっちの得意分野っす!≫


 鼻歌交じりに戦利品のカードを確認していると、1匹面白そうなスキルを持った奴がいた。


 ファイアーボールだ。


 とうとう発見した。


 緊張と興奮が入り混じるなか急いで火魔法を持ったゴブリンを合成してみた。


 体が熱くなるのを感じ力が漲ってくる。ゾクゾクする。


 急いでステータスを確認すると確かにファイアーボールを習得していた。



 流石に森に向けて火魔法を放つと火事のリスクがあるので、岩山に向かって魔法を試し打ちしてみることにした。


 もはや逸る気持ちを我慢できない。


 ファイアーボール!


 すると手の平から火の玉が飛び出し岩山に激突した。


 子どもの頃にアニメを観ながら憧れた魔法を、今自分が使ったのだ。


 地球でも30歳までチェリーでいれば魔法使いになれると言われているが、俺は16歳で魔法使いになったのだ!!


 王都に行く時にお世話になったバノン達の話によると、魔法というものは才能が大きく関係し、その上で相当の訓練が必要だという事だったが、あっさりと使えてしまった。


 本当にこのカードは有能だ。俺はマジマジとカードを見つめその能力に感謝するのだった。


 ・・・・!


 その時もう1つすごいことを閃いてしまった。


 俺は自分のマスターカードを体から取り出した。そしてその中に入る。ここまでは前にもやったことがある。何もない空間が永遠と続く真っ白な空間である。


 ここで俺は、魔力を込めながらロマンのカードをイメージしてみた。すると何もない空間に扉のようなものが現れた。恐る恐る開けてみると、その空間は木々が何本か生えていた。間違いなくロマンのカードの中だった。


 つまりマスターカードを軸にそれぞれのカードはつながっているということだ。それだけ分かればもういい。マスターカードから現実に戻った。


そしてある実験をしてみた。


昨日ブックマークしてくださった方ありがとうございます!みなさんが思ってる以上に喜んでおります。


作者も魔法が使ってみたいです笑

もちろん透明になれるやつね。

いつか小説の中に透明人間登場させようかな。

ただもし本当に透明だったら光を反射出来ないんで目が見えないらしいですけどね。

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