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チートカードで異世界最強 ~成り上がりほのぼの冒険物語~  作者: ちゅん
第一章 始まりの国篇
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合成してみた

≪アリス?聞こえるか?今どこにいるんだ??≫

≪冒険者ギルド。≫

≪おお、ちょうどいい。冒険者ギルドで合流しよう。≫

≪うん、分かった。≫


 急いで向かうと建物の屋根にアリスが座っていた。


 ・・・うん、なんだか地縛霊にしか見えないけど・・・間違いなくアリスだ。


 俺に気付くと満面の笑みになり抱き着いてきた。俺はその衝撃で倒れこんだ。


≪えへへへ。≫

≪痛いよアリス。そんなにニオイ嗅がないでくれよ。≫


 通行人からしたら俺は不審者だろう。


 でもまあいいか。俺に会えて嬉しがっているんだから。なんだかかわいい。


 クンクン。


≪何かメスのニオイする。≫

「え?」


≪いやいや、ただクレアさんが看病してくれただけだよ。≫

≪ふ~ん。≫


≪それより昨日はあれからどうしてたんだ?≫

≪傷の男追ってたの。あいつ街の外で人と会ったり、被り物したり変な奴よ。≫

≪被り物??何してたんだろうな。≫

≪その後はツバサも寝てると思って連絡出来なかったからここで寝てた。≫


 なんて有能な人材なのだろうか?実際アリスは寝なくても良いみたいだし、疲れを知らないし、絶対に人に気が付かれないし、隠密として素晴らし過ぎる。


 なんだか俺のためにしっかり働いてもらって申し訳ない。


 口が裂けてもクレアさんとニャンニャンしていたなんて言えない。

 ・・・・まあそれも途中までなんだが。


≪そかそか、そこまでしてくれてありがとうアリス。≫

≪うん。家の場所も突きとめたからいつでも襲撃にいけるよ。≫

≪えーと・・・襲撃には行かないけど、、あの傷の男については注意が必要だな。まあとりあえず俺は強くなりたいと思う。今日からじゃんじゃん依頼をこなしていこう!≫

≪うん!≫


 ギルドの扉を開けると冒険者が昨日よりもたくさんいた。朝は依頼を受けるために来るのだろう。


 クレアさんの列には、順番待ちをしている冒険者がどこよりも長く並んでいる。さすが№1受付嬢だ。


 その様子をボーっと見ているとクレアさんが俺に気が付いて笑顔で手を振ってきた。


 その瞬間、冒険者たちが一斉に後ろを振り返り、クレアさんの目線の先に誰がいるのか探しだした。


 ・・・知らんぷり、知らんぷり。


 ところどころで、今の俺に対してじゃねえか?とか、今日のクレアちゃんは色っぺぇだの聞こえてきたがおめでたい奴らだ。


 昨日みたいに絡まれても面倒なのでさっさと依頼を探す。


 今日はクレアさんもおすすめだと言っていたし、カードの実験もしなくてはいけないので何となく常時依頼を受けてみようと思っているが、一応他の依頼も見ておいた。


 基本的にFランクはあまり戦闘の類がないみたいだ。街中だと掃除、肉体労働、街の外では植物の採取などが多かった。


 どれも成功報酬は高くない。


 結局今日は、常時依頼のゴブリンの駆除を受けることにした。ドロップアイテムのゴブリンの耳をもってこれば討伐報酬がもらえるらしい。


 依頼の紙をどの受付嬢に持って行くべきかものすごく悩んだが、まあ、ここでクレアさんのとこにいかないと何をされるか分かったものじゃないので、クレアさんの列に並ぶことにした。


 心なしか他の受付嬢がガッカリした表情をしたようにみえたが気のせいだろうか。


 しばらく待って、俺の番になった。


「うふふふ、私のところに並んでくれたのね。良かったわ。さっき手を振ったのにシカトするから嫌われたのかと思ったわ。ふふふ。」

「いや~他の冒険者に絡まれたくないのでシカトしちゃいました、、、」

「それもそうね、昨日の件もあるしね、、ごめんなさい。ところであの後、武器はちゃんと買えた?」

「はい、1番安いの買ってきました。これでゴブリン狩ってきます。」

「うん!最初はみんなそうやってスタートするのよ!じゃあ頑張ってね。無理はしちゃダメよ。」

「はい、気を付けます。じゃあ行ってきますね!!」



≪よし、行くぞアリス!≫

≪なんかツバサあの女と仲良さげだね。≫


 ギクっ


≪そんなことないさ、昨日助けてもらっただけだよ。それにあの人には裏が・・・・・・オホンっ、そんな事より、もうすぐ正門だから気を引き締めてこ!!≫

≪うん?うん。≫




「やあ、ツバサ君。冒険者にでもなったのかい?」

「あ、昨日の門番さん、えっと、、、」

「私はホルンだよ。」

「ホルンさん、そうです冒険者になったのでゴブリンでも狩ってきます。」

「そうか、そうか応援しているよ。気を付けてな。」

「はい、それじゃあ!!」


 ホルンさんはとても愛想がいい。長いこと門番をやっていると門を頻繁に出入りする冒険者達とも仲が良くなるのだろう。


 しばらく道なりに進み、最初に転移した森とは別の森までやってきた。王都から徒歩で30分ぐらいだ。なかなかロケーションがいい。


 ここまでくれば他人の目線もそんなに気にしなくても良いだろう。



 よし!まずはずっと気になっていたカードの合成について実験してみるか。


 今手元にあるカードは、えーとアリスは除外して


スライムのロマン

ゴブリンのグリン

ゴブリン3枚


 うん、全部でこれだけだから、まずどうしようかな?

 とりあえずゴブリンを1枚俺自身に合成してみよう。



ゴブリン:レベル3 ランクF

体力  8

魔力  8

攻撃力 11

防御力 7

素早さ 9


スキル 剣術レベル1




 このカードに魔力を込め俺自身に合成と念じてみた。


『ゴブリンのカードを合成しますか?』

『イエス!』


 直後にカードが光に包まれ俺の体に吸い込まれていった。なんだか体が熱くなる感覚と同時に力が漲ってくる。


 俺の体に何が起こっているのだろうか?


 すると『習得するスキルを1つ選択してください。』とアナウンスされた。


 お???どういうことだろうか??


 合成することによってスキルを覚えられるのか?ゴブリンが持っているスキルは剣術レベル1しかないが、、、これを選択すればいいのだろうか?


 やってみるしかない。


『剣術レベル1』を選択。


 その瞬間また体にエネルギーが溢れた。体の底から、細胞1つ1つから喜びの雄叫びが上がっているみたいだ。急いで自分のステータスを確認してみた。



黒木翼:冒険者 レベル2→3

体力  45→ 47

魔力  125→130

攻撃力 34→ 37

防御力 30→ 32

素早さ 38→ 40


オリジナルスキル カードマジック

スキル      剣術レベル1





 おおおおぉぉぉ!


 合成したことによってレベルとステータスが上がっている!しかもゴブリンが持っていた剣術スキルを俺が習得している!!



 もう1枚自分に試してみよう!


 先ほどと同じ手順を踏む。全身に力が漲ってくるかのような感覚になる。クセになりそうだ。そうこうするうちに『習得するスキルを1つ選んでください。』と言われたので、こちらも同じように剣術レベル1を選択した。というよりそれしか無かった。


黒木翼:冒険者 レベル3

体力  47→ 48

魔力  130→132

攻撃力 37→ 38

防御力 32→ 33

素早さ 40→ 41


オリジナルスキル カードマジック

スキル      剣術レベル1


 やはりステータスがアップしている!


 つまりレベルが上がらなくても合成するだけ俺は強くなれるということか。


 スキルについては剣術のレベルは上がっていないみたいだが、、、まだまだこれから実験していけばいいだろう。


 とりあえず俺のオリジナルスキルは破格の性能みたいだ。


昨日ブックマーク、アクセスしてくださった方ありがとうございます。いろいろな人に読んでいただいてうれしいです。1日に何度もアクセスしてくださる方がいることも、作者の励みになっております。

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