あれ、俺死んだんじゃ……
初めまして!
興味を持っていただき、ありがとうございます。
拙い文章ですが、どうぞよろしくお願い致します!
あ……俺、死んだな……
真っ暗な空間に漂いながら、俺はそう思った。
何せ、あの爆発だ。生き残れる訳が無いーー
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時は少し遡る。
俺は真島 光(まじま ひかる)。都会とも田舎とも言えない発展具合の街に暮らす、しがない男子高校生だ。
そんな俺が今日訪れていたのは、街で一番大きいデパートだ。
今日はとても大事な日なのだ。
何せ、ずっと楽しみにしていたギャルゲーの発売日なのだから。
そう、俺は世間一般ではオタクと呼ばれるタイプの人間だ。
とは言っても、友人がそこまで少ない訳ではない。
俺の友達の1人であるオタク仲間は、コミュ障らしくあまり人とは話せないのだが、俺は案外話せるのだ。
とは言っても、一般ではウェイ系と呼ばれる奴らほど騒げる訳でもないし、陰キャラと言うほど暗くもない、中途半端な立ち位置にいる。それが俺だった。
親についでとばかりに頼まれた買い物を済ませ、自分の目的であるゲームも買い、ホクホク顔で帰る俺に、災難が降りかかったーーー
「テメェら大人しくしろ!このデパートは俺達が占拠した!!」
男の怒声に続く激しい破裂音。
銃声だ。
銃で武装した男数人が、突如デパートを占拠した。
あまりの恐怖に、その場で腰を抜かす俺。
その選択は、すぐに間違ってなかったと分かった。
逃げ惑う人達に、男は容赦なく銃口を向けたのだ。
ドドドド、と火を吹くライフルが、逃げた人の命を奪っていった。
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その場が占拠されるのは、時間の問題だった。
逃げなかったーー正確には逃げられなかっただがーー人達は、全員一つの場所に固められ、全員が手を縛られた。
何だよこれ…!ふざけんなよ!!
俺はただ、ゲームを買いに来ただけなのに……!!
というか、何でここなんだ!?もっと都会を狙うだろ普通!
なんて叫びは届くハズもなく、撃たれて殺されるのも嫌なので大人しく震えている事にした。
ぶっちゃけ、この緊張だけで死ねそうです。
そんな事を考えていると、黒ずくめの装備を身に纏った屈強な男が大勢集まった。警察の機動隊だ。
それを見たテロリストの男達は、警官が投降を促す前に発砲した。
一瞬にしてその場を埋め尽くす混乱。
パニックになり、逃げ出す人質にも対処しきれていないテロリスト達。
この隙に、俺も逃げる!
そう意気込んで勢い良く立ち上がった瞬間、服を引っ張られる。
無論、俺を引っ張ったのはテロリストの1人だ。
これが警官だったら、なんて思う余裕もないまま、戦闘は激化していくーーー
それにしても、平和ボケしてるとよく言われる警官も、全く侮れない。
数分もすると、何人かのテロリストが倒されていた。
いざという時に、本当に頼りになる。
この調子なら、俺も助かる!
不幸か幸か、残った人質は俺一人。
暴れなければ警官の邪魔をする事もなく、このテロリスト達を倒して貰える!
その考えにたどり着いた俺は、必死に助かる事を祈った。
ーーしかし、神は無情だった。
残り3人になったテロリストは、俺をその輪の中に引き入れた。
「くそっ!こうなったら……」
「……っ!?」
テロリストが来ていた上着を脱ぎ去り、俺はそれを見て青ざめた。
爆弾。
それも大量のが、3人に巻き付いていた。
「この国を変えたかったが…仕方ない」
「せめて、このクソみたいな国の国民を一人でも道連れにしてやる!」
「運が無かったな、クソガキ。地獄の底まで、付き合って貰うぜ」
直後、俺は無理矢理体を起こして、無我夢中で走った。
もう撃たれる事だって厭わない。
だって、アレに巻き込またら間違いなくーーー
そこで、俺の意識は途絶えた。
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と、先ほどまでの情景を思い浮かべる事は出来たのだ。
ということは、俺はまだ死んでない。
というか、何か物音が聞こえるぞ。
良かった、本当にまだ生きてるらしい。
重い瞼をゆっくりと開くと、光が俺の視界を埋め尽くした。
「……知らない天井だ。」
こんな状況になれば、誰でも呟いてみたくなるだろう。
これはもはやお約束と言っても良いぐらいだ。
……というか、本当にここがどこか分からない。
まぁ、あれだけの事があったのだから、流石に病院だろうか。
しっかし、ここまで木製っぽさが丸出しの病院ってあったかなぁ。丸太剥き出しじゃねぇか。ログハウスかよ。
少なくとも、俺の住んでた街にはこんな病院なかったと思うけどーーー
「良かった、ちゃんと目覚めたみたい」
「うぉぉっ!?」
どこからか鈴のような綺麗な女性の声が聞こえて、俺は飛び起きた。
アニメや小説では、ここで体の痛みに呻くのがお約束なのだが、どうやら飛び起きても問題ないぐらいには怪我を負ってないらしい。
声がした方を向いてみると、1人の女の子がいた。
すっごい可愛いんだけど……それ以上に彼女には目を引くところがあった。
俺の視線に、不思議そうに首を傾げる少女。
それに合わせて、キリキリという音がなる。
それもそうだろう。彼女の体は、あちこちが機械のようになっていたからだ。
ここまで読んでいただき、本当にありがとうございます!
作者のリアルな生活が忙しく、まだ定期更新が出来ないのですが、可能であれば週一で更新したいと思っています。
私生活の方が落ち着き次第、定期更新にしますので、その際は後書きにて改めて連絡させていただきます。
失踪しないよう努力しますので、是非とも次回をお楽しみに!
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