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第35話 盗賊の遺産

卑猥な表現がでてきます。 可能な限りそうならないように書いたつもりですが、R15の範囲外だと感じた方は、お知らせください。

ちなみに □ □ □で区切っていますので、苦手な方は飛ばしてください。

「ジャッコさん!! 早かったんですね」

「っち!!」

あからさまに嫌な顔をされた。

「ああ。 仲間の亡骸は預かってもらってる。ギルドから証明書をもらうまでは、火葬できないんだとよ」

ココさんは俺を離れて、ジャッコさんの元に近寄ろうとしたその時、

「触んじゃねえ!!」

ビクッ!! とココさんの動きが止まった。

「ジャッコ君・・・。トマス君とバッチオ君は??」

「死んだよ・・・。証明書をもらいにきた」

「そう・・・」

ココさんはジャッコさんの腕に触ろうとしたが、途中で止めた。

ジャッコさんは、男性ギルド職員に近寄り、証明書の発行を頼んだ。

「それではお亡くなりになられた方の、ギルドタグを呈示してください」

ギルドタグとは、その人の名前、ランク、所属、ギルド管理ナンバーの掛かれたペンダントだ。

丁度、軍の兵隊さんがしてる認識票みたいなもんだ。

ジャッコさんは2人のタグを受け付けに渡した。

「承りました。しばらくお待ちください」

男性職員はバックヤードに入っていった。

辺りには気まずい雰囲気が立ち込めていた。

俺は帰ろうかと、一歩を踏み出そうとしたとき。

「リナルドさん、アズマ、ありがとうございます。

迷宮のなかでは碌にお礼も言わずに、申し訳ありませんでした」

その茶髪にチャラそうな服装からは、似つかわしくないような言葉が出た。

「ああ、たまたまな。 お前の運がよかったんだな」

「はい、死んだ2人とはずっとパーティを組んでやってきました。いつかランクSに一緒になろうって。

でも今日こんな結果になってしまったけど、仇は打てたんでアイツらも笑ってアテナ様の元に行けると思います」

「俺もいろんなことを経験してここにいる。 その経験を活かすも殺すもお前しだいだ。

仲間の死は辛いだろうが・・・。 それも経験だ」

「はい」

ジャッコさんは泣きながら答えていた。


「失礼します、ジャッコさん証明書をお持ちいたしました。

これを持って火葬されてください。 お仲間の遺書がご入り用でしたら、こちらの証明書を持って記入してある担当の街のギルドにお申し付けください」

「わかりました」

「ジャッコ君・・・」

「ココちゃん、さっきは大声だしてすまない。 ちょっと仲間とのことに整理がつくまでクエストは受けられないかもしれない」

「ううん、気にしないで! トマス君とバッチオ君のお墓できたら教えて・・。お参りにいきたいから」

「ああ・・。それじゃ」

ジャッコさんはギルドを出て行った。

「さてと・・。俺たちも行くか。 とりあえず迷宮に戻って助けた人の後処理だな。

それから戦利品も分けないとな」

「リナルド様、また寄ってください。 アズマちゃんも」

流石はギルド職員、切り替えが早い。 笑顔で言ってくれた。

「おう、またな」

「はい」

俺たちもギルドを出た。


「ところで、ヨークシャーさん?」

「はーい? 何かしら?」

「仕事してください!!」

男性ギルド職員はココに向かって怒鳴っていた。



迷宮入口に着くと、リナルドは兵士から声をかけられていた。

なんでも迷宮で救出された男女3人は目が覚めて、身元が分かったため家に返したとのこと。

盗品の数々は全部で36点あり、リストのメモを受け取っていた。

「うーん、全部で18000メセタか・・。まあまあ良いの揃えてたなアイツら」

(うお!180万円!?) 

「盗品は全部ここで買い取ってくれるんですか?」

「うん? まあな。買い取り額の10%が税金で持ってかれるけどな。

あと魔石も売った分はな。ガハハ」

(それでも162万円・・・・あれ? でもまてよ?)

「それだったら、街で買い取ってもらった方がよくありませんか?」

「街での買い取りはここより安いんだよ、それなのに街で売る奴がいるか?

自分で魔道具が作れるなら別だかよ。装備品の類は街まで持っていくと、もし元の持ち主を知ってる奴にあったら面倒くせえことになるしな」

「へー」

「さて、ラヴィを宿まで運ぶぞ。まだ寝てるみたいだしな今のうちに」

「へーい」

ラヴィをおんぶで宿まで運び、宿の受付で一人増えることを告げる。しかし宿の女将は嫌な顔をしながら言ってきた。

「お一人様増えるのは構わないんですけどね。その・・。その子の汚れと臭いひどいんじゃないかい?

ウチは清潔をモットーに営業してるんでね。ベッドに寝かす前に綺麗にしていただきますよ?」

女将さんは犬人だっため、臭いに敏感なんだろう。 ココさんが言っていたように。

ちなみにこの女将さんは、ラブラドールではなくフレンチブルドックみたいな顔つきだ。ちょっと怖い。

「ふむ・・・。こりゃ飯の前に一仕事できちまったなあ?  あとは任した! 俺は飯食ってくる!」

「え?! ちょっと!! 俺だって腹減ってますよ!? あとラヴィは女の子ですよ?? 体拭くのって脱がさなきゃできないじゃないですか??」

「おっさんの俺がやったら犯罪だろうが?(ニヤリ)  じゃ! 頼んだぜー」

スタコラ出て行った。


□ □ □

「マジか・・・。とりあえず、ボロ布を敷いて寝かせるか」

それから女将さんにいって、お湯を用意してもらい彼女の服を脱がせて(服といっても、もともとほぼ着ていなかったためアジト内にあった適当な服を着せてる)優しく拭きあげていく。

「わ!すげ! うさみみの付け根ってこんなになってんだ!」

ファンタジーの醍醐味を味わったのも束の間、第一の難関膨らみかけの胸へと迫る・・。

「頼むから目を覚まさないでくれよ~」

疲労と空腹で変なテンションだ。

(これが転生前の俺だったら、完全に逮捕だな!

あれ?  俺、何歳だったけ?  えーっと40にはなってなかったような・・)

「う~ん・・・」

その時彼女が声を出した。

「うわ?! 目を覚ました?!」

俺は動けないでいた・・。

が、目は覚まさなかったようだ。

「ふう・・・。」

そしてお腹、背中、脚、足と拭きあげていった。

兎人の太ももから先は、人のそれと殆ど同じだったが、俺の脚より明らかに細いのにその重さは倍以上だった。

「やっぱり筋肉の質と密度の違いなのかな。ファンタジーな世界とはいえこんなとこは妙にリアルだな・・」

この間お湯を2回ほど換えた、そして3回目のお湯に換え、いよいよ最大の難関あの場所にさしかかる。

「これより最終フェーズに突入する、準備はいいか?」

誰に言ってるのでもない、俺自身にだ。やっぱりテンションが変だ。 当然だ! だって男の子だもん!!

拭きあげ用の布を新しいお湯で綺麗にしたあと、最後の布をはずした。

(大丈夫だ! 俺は転生前、婚約者もいたんだ、うん! 大丈夫!!  見たことある形だ)

が、そこには明らかに血の跡がついていた。

「あれ?  どこか怪我して・・・・あ!?  いや!  違う!!・・」

その原因を察した俺は、すでにこの世にいないアイツらに怒りが込み上げてきた。

「殺してよかったんだ・・・。 殺されて当然さ、あんな奴。 俺が自責の念を募らせる必要なんてないんだ!」

それからの俺は、スイッチを切り替えたようにその作業を終わらせた。

□ □ □


ラヴィをベットに寝せたあと、宿屋の食堂に降りていき、リナルドと合流した。

「よう! 終わったかい? 時間かかったなー ガハハ!」

「アイツ等、死んで当然だったんですよ!」

俺は肉、肉、肉と濃いめの料理を多めに頼み、怒りを肉にぶつけるようにかじりついた。

リナルドはシリアス顔になり、少しすまなそうに髭をさすりながら

「彼女、怪我とかしてなかったか?」

「怪我はしてませんでしたけど、少し打ち身みたいに痣になっていたことはありましたよ。

後で念のために回復魔法かけといてくれませんか?」

「そうか・・・わかった」

俺の態度に察したのか彼はそれ以上、からかってこなかった。


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