埋めたい、と思っただけなのに!
人には得手不得手があって、できることがあり、できないことがある。
さらに配分がある。
神様はきっと、人間をつくることそのものに関しては数少ない得意じゃないほうだったんだろうか。
この世界には周りを見渡せば自分より優秀で、自分ができることよりうまくでできる他者が腐るほどいる。
配分の振り方が悪い。バランスが悪い。
きっと、下手に作られた失敗作なんだ。
目の前に置かれた履歴書が心に突きつける難題を指している。
自己PR、ぽっかり空いたその項目は3週間ほど筆跡の重さを感じていない。
名前の欄には秋谷優一とある。
疲れた。目が痛い。インターネット上の「自己PR」について調べ、ついに書けなかった。5時間連続の液晶画面は慣れていない者なら目に負担がかかる。
22時30分。明日は日曜だったがうかうかしていられない。夜食でも買いにコンビニに行こう。
なんせ履歴書は3ヶ月後には提出しなければならないのに。
きっかけさえあれば、書ける。と自分に言い聞かせて3週間、結果として3ミリも進んでない。
財布を掴んで最寄りのコンビニへ。この時間ならカウンターフードも残ってるかもしれない。
ちょっとずつ書き加えていきます