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白色玉 オーナ: 佐藤 哲太(7)

「まずは、宝玉についてからじゃ。宝玉とは伝説で伝えられている通り、色によって能力に差がある。このことは知っておるじゃろう」


「うん。でも、本当に伝説が言ってるような時を操ったりする力とかはあるの?」


「わしも確証はない。わしがしっている中には、使用者の姿を消す能力やみらいを予知する能力は知っておるが、それ以外にもまだまだほかに能力が存在することは確かじゃ。」


「まじかよ」


「とにかく、この宝玉たるものはただの伝説として、誰から信じられることもなかったのじゃが…戦後、人間が宇宙開発に乗りだしてから、その伝説は徐々に知識人の間でも現実味をおびてきたというのじゃ」


「宇宙開発….? 何の関係が….」


「伝説にもあるだろう。この宝玉は地球外からやってきたものじゃ。それが月にも見つかったのじゃ。未知の粒子を研究する科学者は驚いたそうじゃ。人間社会を引っ繰り返してしまうような代物がみつかったのじゃからな。だがしかし、この発見はあまりにも重大すぎるために、アメリカの宇宙開発機構MASOはこれらを国家秘密に指定した。そして秘密裏に彼らは月で見つかった宝玉以外の石を探し始めたというわけじゃ」


「じゃあ、父さんはMASOから狙われてるってこと?!」


「そこが複雑なところでな。厳密にいえばMASOではない、MASOの中でもこの事実を知る限られたメンバーが作った組織に狙われている」


「まじかよ….めちゃくちゃじゃねえか。でも父さんは狙われてるのは石なんだろ?やっぱり…渡しちゃダメなのか?MASOの限られたメンバーって悪い奴らじゃないんだろう?」


「さあな。それはわしにもわからぬ。ただ、秘密裏に動き、半ば強引に民間人に危害を加えながら石を探している連中をどこまで信用するのが無理な話じゃろう。かれらはその力を使いに遂には人間社会をどうにかしようとするのかもしれん」


「こんな石、壊しちゃえばいいのに」


「いやこの石は断じて壊せぬ代物らしくてな。彼らに対して、おぬしの父さんたちがしているのはその石を集め、いずれは宇宙外へと放出しようという活動じゃ」


「なるほど!!てか、かめじいは何でこんなこと知ってるの??」


「父さんから伝えられたことを話したまでじゃ」


「てか、父さんはなんでこんな国家機密知ってるの??」


「やつの親友にMASOに勤めていたものがいてのお。その親友とおぬしの親父が手を組んでいるというわけじゃ」


「そ、そうだったんだ」


俺が二日かけて整理した頭はまたしても混乱を極めた。


「なあ、じゃあ俺は何をすればいい?」


「わしが知っていることを話そう。すなわち、おぬしの父親の友達が未来予知したことをな」


「未来予知!? 確か父さんも言ってた!」


「ああ、やつの未来予知もまた宝玉の力。スカイブルーの空色玉だ」


「す、すげえ」


「まあ、未来予知といっても色々限られてくるみたいじゃ。ゲームみたく、選択肢をどう選ぶかによって未来が変わるらしい。わしたちにとって必要な選択肢を予測してくれたそうじゃ」


「そうか。じゃあ、俺はその選択肢に従えばいいんだな」


「まあ、この選択肢というのが大雑把なのじゃがな」


「え….」


「まあ、先ずはおぬしの学校にもう一人いる宝玉の持ち主を探し出すことらしいぞ」


「なるほど….ってえええ!?二回驚き!?一つ目はそんなに大雑把なの!?ってことと、俺の学校にっもう一人宝玉の持ち主がいるって!そんなことあり得るの!?」


「えてして、宝玉同士は引き合うらしいからな。まあ、今のおぬしなら簡単じゃろう!その心を読む力さえあえば!」


「ま、まあ….あんまり人の本音知りたくねーけど」


「つべこべいわず行ってこーい」


「あ、あとさ今気づいたけど、明日から俺、夏休みだわ」


かめじいが心なしかにやけたと思ったら、やつは恐ろしい言葉を言い放った。


「クラスメイト片っ端から探して来い」


「ええええええ!?」




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