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白色玉 オーナ: 佐藤 哲太 (1)
時は太古に遡る。
地球に多くの隕石が落ちた時、もともと地球にはない鉱物がおちた。
その鉱物は生き物に非凡な力を与えるものであった。
その色とりどりの鉱物は、色で異なる力を与えた。
ある石は持ち主に生き物の心を読む能力を与え、ある石は持ち主の姿を消し、ある石は持ち主に時を操る力を与えた。
なかでも知能を得た生き物、人間はこれを使い、社会を作り、国を作り、世界を作った。
そして持ち主は歴史に名を残してきたのである。
そしてその石は、今もなお、この世界に眠り、あるものはその石の力を今もなお得ているのである。
幸太郎が得意そうに喋るのを俺はあからさまに無視した。
「それがどうしたんだよ、あの村じゃあ有名な言い伝えだろう。」
学校のある町まで俺は少し離れた集落から通ってる。その村の言い伝えだ。
「いやいや半年前に転校してきた僕にとっては、あまりにもおいしい話なんだよー!」
「あいかわらずの中二病なこって...」
教室の窓をのぞけば、今日も青空は雲を乗せて、優雅だった。 梅雨は終わり日本にはこれから嵐の多い夏がやってくる。