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幼い人格障害の僕と物好きな君  作者: ぱんだひぃろぉ&まつも
2/5

2、葛藤 ※まつも筆

やっぱりこっちのほうで全部あげることにしました。

あ、やらせとかではないのであしからず(笑)



 結局、学校には遅刻せずに済んだ。だが、気持ちは晴れない。

 なんだろう、この感情は。頭の中の僕が「おい、こんなことしてよかったのか」と言っている。


 僕は、自分を自分で論破しようとしていた。心が読める、なんて超能力者がいたら、今の僕はさぞ滑稽に見えるだろう。

「いや、よかったんだよ、これで。だって、もしも槁本を助けていたら、僕は学校に間に合っていなかったかもしれない。大体、やつとは今週はじめてクラスメイトになっただけの関係だ。親切な心をひけらかす義理も、必要もない。助けないのは当然だ。」

 

 そういって自分の行いを正当化してみるが、頭の中の僕は、それがただの見栄だということを知っている。



 取りあえず忘れようとした。過去のことをあれこれ考えるなんて、僕らしくもない。それに、考えたところで、なんの生産性もない。

 僕は、おととい図書室で借りた本を取り出した。

 

 そして、おもむろにしおりを引き抜いて、ハッとした。

 おい、何をボーッとしてるんだ。しおりを引き抜いたら続きが読めないじゃないか。


「はぁ……」


 僕はまた、ため息をついた。まだ朝なのに2回目だ。今日は最高記録を樹立するかもしれない。

 めんどうくさいが、本をパラパラとめくりながら、読んだ覚えがあるか確かめていく。


 見つけた。76ページだ。ここから読んでいないんだった。

 にしても、今日の僕はずいぶんと精彩を欠いている。何故だろうか、と自分に問う。

 

 答えは明白。槁本を見捨てたことだ。学校に遅刻せずに済んだからといって、僕の心が収まることはなかった。

 

 しかし、僕は一切迷うことなくやつをきった。罪悪感なんてさらさらなかった。なぜ、今更?

 正直に言うと、その答えもすぐに見つかった。「こんなことしてよかったのか」と頭の中の自分が言ったのは、僕が善心を持っているからではない。


 僕はさっきからずっと、現実から逃げているだけだ。頭の中には、槁本に手を差し伸べた「彼女」の姿が浮かんでいた。


「はぁ……」


 僕はまた、ため息をついた。認めざるを得ない。

 僕は延々と数分前の事故のことを考えていた。


 気づくと、クラスのみんなは徐々に着席し始めていて、5分遅れではあるが、ようやく朝礼が始まろうとしていた。

 先生はまだ来ていない。橋本も来ていない。「彼女」とは別のクラスだ。僕は「彼女」の名前を知らないが、彼女は僕のことも槁本のことも知っていたのだから、きっと同学年なのだろう。


ガラガラッ!


 先生かと思ったが、来たのは槁本だ。

 一応、彼は遅刻しているのだが、先生もまだ来ていないし、きっとお咎めはなしだろう。忌々しい。

 槁本がチラッとこっちを見たのが横目に見えるが、僕は無関心な風を装う。

 槁本は手にカギを持っていた。きっと、返したいのだろうが、やつに理不尽な怒りさえ覚えていた僕は、やつが話しかけてくるまでは反応を示さないことにした。


ガラガラッ!


 今度は先生が来た。僕はいまだに76ページを開いていることに気づいた。僕は「彼女」と槁本のことを忘れようとしていたことを思い出し、今日4度目のため息をついた。

 何でもない日常が始まろうとしている。しかし、僕にとっての日常は変わりつつある。



本当はまつも さんに書いてもらおうと思ってたんですけど

まいっか(笑)

読んでくれてありがとうございます。

アクセス伸びないのは分かってるんですけど、楽しんでやってますー

こんごもゆるゆると。



まつも さんのURL↓

https://mypage.syosetu.com/987670/


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