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使命っ……!

見て下さってありがとうございます!

なかなかおたたり相談事務所しませんがこれからもよろしくお願いします‼︎

もしかしてここが女神の言ってた異世界なのか?

女神の言う通り部屋は江戸時代の様な和風な部屋だった。

ここってもしかして寝室?やべーめっちゃ広い。

リビングでもおかしくない広さだ。

女神の言ったことが本当なら才能のある奴が2人いるはずだ。どんな奴なんだろう……どうせなら美少女がいいなあ。


「お、おーい!誰かいますかー!」


俺は緊張と期待で冷や汗が出てきた。

どこからかバタバタと足音がした。さぁ来い‼︎ 美少女希望‼︎


「はーい!」


きた!女の子の声だ!

透き通り、ハキハキとした声で返事をされた。

万年引きこもりの不登校の俺は女の子と話しをするなど小学6年生以来だ。

やばい。上手く喋れるかなぁ

足音がピタリと止まったかと思うと勢いよくふすまが開いた。


「ようこそ!後輩よ!

私は山口 楓華!楓に華でかえでよ!」


そこに現れたのはああ、美少女だ美少女だけど……

なんなんだその格好は‼︎

濃いピンクの大きな猫の顔が刺繍された帽子に腰ぐらいまである帽子と同じ色のマント!

そしてカラフルなシャツとスカート!


「あんた…何で家の中で帽子かぶってんの?」


美少女は驚いたのかしばらく動かなくなったかと思えば、わなわなと震える


「そんなことより聞くことがあるんじゃないの⁉︎

ここのことについて何か言うことぐらいあるんじゃないの⁉︎ ここはどこ?とかお前は誰だ?とか!」


こいつが本当に才能のある奴なのか? こいつが運命神になったら天界滅びそうだな。

よく見ると涙目になってる。わなわなと震えてるのは怒ってるからではなく泣きそうになってるからか?

よ、弱い。


「ここって俺が修行とやらを受ける世界だろ?

ここの探偵事務所で働きながら知恵を付けろって女神が言ってたよ。」

「嘘でしょ。私の時は何も説明されずにここの世界に連れて行かれたわよ。まぁ……知ってるなら良いわ。

あんたはまだ探偵事務所の仕事に参加できないわ。

さっそくだけどあなたに探偵の仕事より大切な使命を与えるわっ。」


「使命っ……!」


おれはごくりと息を飲んだ。

金を貰える探偵の仕事より大切な使命っ…てなんだろう。

そして俺はこんな先輩は嫌だ。


「ついて来なさい、後輩っ。」


美少女はくるりと俺に背を向けてさっき勢いよく開け、全開になっているふすまから部屋を出て行った。

カラフルすぎる服のせいで気づかなかったがこの美少女、髪が今まで見たことないぐらい長い。

膝より少し下まである髪の毛は黒髪のストレートで所々で器用に三つ編みが編み込まれている。


「何してんの、早く行くわよ!」


ああ、服装さえ普通ならかわいいのに……

残念すぎるだろ。のそのそと立ち上がって美少女の後について行く。

スキップしながら進むから髪の毛が顔や体に当たってちくちくする。


「先輩、聞きたいことがあ」

「もう一回言って‼︎ 」

「へ?なん」

「いいから早く!もう一回!」


めんどくせぇ!そんなに先輩って言われるのが嬉しいのか。年齢的には俺の方が先輩だろ!

まぁ仕方ない、これから住まわせてもらえるんだしここで反抗して気まずくなったらしんどいだろう。


「せん、ぱーい!聞きたいことがあるんですけど。て先輩?」

「先、輩!これを言われるのが夢だったのよ。

まぁもう一人先輩がいるから先輩って呼び方だとどっちか分からなくなるし、私のことは楓華先輩とお呼び!」

「はいはい、かえでさん。ところで聞きたいことがあって、その使命とは何ですか?」


俺は勇気をだして話しかけた。こいつは礼儀とか初対面とかそんなめんどくさい距離感がなくて楽だ。

だがやはり女子だし、しかも!かわいいからやはり話しかけるのは緊張する。

俺の勇気を無視してかえでは上の空でぶつぶつと何かを唱えていた。


「かえでさん何言ってるんですか?もっとでかい声で話してください。」

「先輩がいい。さん付けは……嫌。」

「分かったから!分かったから先輩!俺の質問に答えて下さい!」

「仕方ないわねー!この先輩のかえで様が答えてあげようじゃないの!」


かえでの声はまたさっきのハキハキとした声に戻っていた。こいつ、馬鹿なのか天然なのか。

縁側を歩いていたら突然かえでが縁側の隣にある庭を指差した。そこには大きな畑が一つあった。


「えっとね、使命っていうのはあそこの庭に畑があるでしょ。あそこで野菜を作ってほしいの。」

「野菜?探偵してるんだから野菜作らなくても。」

「いい?私が作ったにゃんにゃん探偵事務所は収入が不安定なの。だからもしも収入が足りなかった時用に野菜を作って漬物とかにして保存してるの!」


こんなでかい家に住んでんのに収入が不安定とか。大変だなぁ。

まぁ仕方ない、ここに住まわせてもらうんだ。手伝わないと。


「分かりましたよ。畑仕事しますよ。」

「本当⁉︎ まぁ教えることはこれぐらいでしょ。あとは住んでるうちに覚えて。

さて、次は待ちに待った自己紹介会よ!この家には私含めて3人住んでるわよ!」

「え、でも女神は才能のある奴は俺の他は2人って。」

「才能の無い子でも才能のある人の許可さえあればここに住めることができるのよ。」


なるほど、じゃあこの子は才能無しの子か。まぁでも一緒に住むんだし仲良くしとこう。

それにしてもこの子もあの女神も大事なところしか説明しないな。


「才能のある人はどこにいるんですか?」

「ああ、あと一人会ってないもんね。もう一人の才能者は江戸時代生まれのお婆ちゃんよ!

もう300歳越えって聞いたことあるわ。」


嘘だろ。異世界行ってハーレム生活送ろうと思ったのに一緒に住むのは馬鹿みたいな格好をした奴と300歳越えのお婆ちゃんって……

さよならハーレム生活。


「へー300歳越えって、そんなに長くこの世界にいることが出来るんだ。」

「そりゃそうよ。じゃないと神様が引退する前に死んじゃうじゃない。」

「なるほど、でも才能無い人も長くこの世界にいられるのか?」

「ちょ、もう敬語止めたの⁉︎ まぁいいや。もちろん才能無い人でも300歳越えてる人いるわよ!」

「じゃあそのもう一人の才能無い人は何歳なんだ?」

「その子も300歳越えらしいわよ。」


もうやだ、一緒に暮らす人の半分が300歳越えって……ハーレム生活送ろうと思ったのに人生のって上手く行かないもんだな。


「お前は何歳?」

「ちょ、女の子に年齢聞くとか紳士の風上にも置けないわね! どうせ彼女なんか出来たこと無いんでしょ! ぶふぉっ痛い!」

「ああごめん、つい反射的に叩いてしまった。」

「ひどい! あ、ついたわよ!ここが我が屋敷のリビングよ!」


かえでがふすまを開けるとそこにはさっきの寝室と同じぐらいの大きさの部屋があった。

この家は広すぎる。

リビングには紫色の和風なワンピースを着た紫髪の女の人がソファに座って明治の人が吸っているような葉巻を吸っていた。


「やぁこんにちは、後輩。これから一緒に住むのでよろしくな。」


紫髪の女の人が立ち上がって近づいてきた。凄い美人だ! てかこの人は誰だ? 確かこの家には300歳越えの人があと二人いるだけのはずだ。


「紹介するわ後輩よ! この人があの300歳越えの才のぶべぇ! 痛い!」

「それを言うな! 私は永遠の20歳だ! 」


かえではさっき俺が叩いた所と同じ所を叩かれてしょんぼりしていた。


「くっ古傷が痛むっ。」

「うっさいばか。お前が年齢を暴露するからこうなるんだろうが。」


かえでの中二病が発覚した。てか今この美人が300歳越えって言ったよな。


「この人が300歳越えのおばあブゴォ!」


頬を往復ビンタされた。遠心力がかかっているせいでめっちゃ痛い。

こいつが300歳越え⁉︎ でも見た目は17歳の俺より少し年上ぐらいに見える。肌は真っ白でシワ一つ無い。こんな美人が300歳越え⁉︎ ありえん。


「次お婆ちゃんって言ったら晩ご飯に白米と醤油抜きの刺身にしてやる。」


地味な嫌がらせだな!

でもここは俺のいた世界じゃないし、年齢が上がるにつれ見た目が変わるってのが無いのかもな。

こんな美人なら300歳越えでもかまわない!


芳雲よしぐもだ。よろしく……名前なんだっけ。」

「奏太です、山口 奏太。よろしくお願いしますよしぐもさん。」


こよ世界は変わった人が多い……

次の話でやっとおたたり相談事務所開店します‼︎

次話もよろしくお願いします(*´∀`*)

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