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恋だってさ

それから何日か後に、武器やら防具やらを発明したおっさんがやそらの店に来て、僕が作ったおんぼろギターを元に、ちゃんとしたギターを作ってくれた。そのせいもあってか、やそらはどんどん上手くなっていった。いつしかやそらは有名になり、その音は王国全体に広まった。やそらに影響されたのか、あちらこちらでも、同じように何かを叩いたり歌ったりする人が増えた。

「あなたのおかげで生きる意味が見いだせたわ」

「そりゃ良かったよ。とこでルルエッタさん、僕のパーティーにヒーラー兼踊り子として、仲間になってくれないかな?」

「ぎたあ弾く時間なくなっちゃうじゃない。やぁよ」

むぅ……ルルエッタさんはギターを弾いて、今めっちゃどハマりしてるのか……

「そのことには考えてる。つまりあんたは楽器弾いて敵を魅了したり楽器弾いて回復させたりしてくれればいいのさ」

聖夜が自分の髭をなでながらいう。くっそ!かわいいじゃねぇか……

「じゃあ断る理由ないじゃん。いいわよね、お父さん」

「ええよーヾ(●´∇`●)ノ」

「……あれ?予想してた反応と違うんだけど……」

どうやらやそらは父親が止めてくれると思ったのだろう。だが!お前の父親はすでに手がかかってんだよォ!

「いいじゃん。いっしょに来てよ。その音が必要なんだ」

「べっ!別にそんなセリフいっても、かっこよくなんかないからね……!はぁーあ!いーいわよ!ついてってあげる!」

「よっしゃあああ!!!」

こうして仲間が、一人増えた。

「なあ、私が寝てる間何があったんだ?なぁ。なぁったらなぁ!!」

アンジェーは話についていけなかった。



ーーーーー時同じして。

「隊長、近々庶民の中で、音楽というものが流行ってるらしいのですが、知っておりますか?」

「……へぇー」

「実はわたくし、それをちょっとかじってまして。どうです?わたくしの音楽、聞いてみる価値はありますよ」

「……興味ない」

「……ですよねー」

男は、またダメかという顔でその部屋を出た。

「まーたカマかけようとしたのー?無理だってあの人は!」

「いやー!行けると思ったんだよ!俺もぎたあ上手くなったからさ!聴く?俺のスパイシーな音楽!」

「別にいいわ!ほんっとおまえもよくやんなぁー」

廊下からそのような声が聞こえる。

いや、別に自分に色気がないとか気にしてないのだが、私はなんか男がつまらなく思うのだ。私の知っているあいつとは違う……と。

「……ちょっと出かける」

気分晴らしに下町をうろつく私だった。


「うぉおおおお見ろよあれ!王直属先鋭部隊の隊長さんだぜ!?」

「うわすっげえ美人!めっちゃ強いらしいな!」

「あぁ……今や猫団長がやめたから、実質あの人が兵士の中でトップだよな!」

そんな会話が至る所から聞こえてくる。だめだこりゃ、気晴らしになんないや。

「……帰ろ」

そう思った途端、目の前に見覚えのある猫の姿。イヴじゃね?ああ、なんか誰か言ってたな、なんかのパーティーに入ったって。そんな強いのかな?

と、一人の男性に目がいく。


見覚えが、ある。


なんだろうこの感覚……私じゃない私が、あの人だよと言っている。あの人だ、違いない、でも誰だ、何なんだあの人は。

……そうか、分かった。


これは恋だ。(※違います)

うっせえおかあがやりたくない仕事を押し付けようとしてくるんだが。

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