出会い
戦い帰り、いつもと違う居酒屋に行きたいとアンジェーが言うので、聖夜がいつも行っていたというお墨付きの居酒屋に行くことにしたのが前回までの話である。いや、まじまじ。そんな話してたからうん。
「いらっしゃいませー!」
可愛らしい声が響く。なごむ……。最近アンジェーの性格の変わりようが半端ないし、それに乗ってくる聖夜がうぜぇ……。へいじ?知らんな。僕は現実世界でこれにれいとやそらもいれてたのか……
「何名様ですか?あ、隊長さん!お久しぶりですー!」
「3名だ。いつもの席で頼むよ」
「どこでしたっけ?」
「連れがいるんだからカッコつけさせてよぉー!」
なんだろう、僕こうゆうマンガどっかで進められたような気がする。
席に座る。
「アンジェー、しっかりして」
「はぁ~………いつもいつも私は……なんであんなに執拗に迫ってしまったんだ相手はもう戦意がなかったじゃないかはぁ~……」
「もー、めんどくせぇー」
アンジェーはただいま絶賛落ち込み中です。
なぜいつもの店から場所変えたのかというと、内装を変えるらしいのだ。
「聖夜、何がおすすめ?」
「おい本名やめろ。こっちじゃイヴって名乗ってんだ。……そうだなぁ、俺はミルクしか飲めないし……実際味わったことねぇからわかんねぇ。店員さん呼ぶか。へいたいしょー!」
「たいしょーじゃないけど、いかがなさいました?」
店員さんと聖夜が喋ってるあいだ、僕はというと、初めての店に少し興奮を覚えていた。そのせいでさっきっからずっとキョロキョロしている。内装こだわってんなぁ……あっちの店もこんな感じになんのかなぁ……
と、一人の少女の後ろ姿に目がつく。その少女は、店員さんの中でも極めて可愛く、他のお客さんもみんな目で追っていたほどだった。
「お前誰見てんの?」
急に入ってくる聖夜。どうやら僕の意思とか聞かずに注文をとったらしい。
「あー、あの子。あの子かわいいよなー。でもあの子ここのオーナーの娘なんだぜ。いわゆる鉄壁の壁ってやつだ。あきらめな」
「いや、別に狙ってねぇわ」
でもたしかに可愛い。ここからじゃ顔が見えないけど、聖夜が言うんだから可愛いんだろう。
そして、突如としてそれは起こった。
客の1人が、ルルちゃーん!と呼んだことにより、目をつけていた女の子の顔を見れたのだ。
その顔を見た瞬間、思わず立ち上がる。
「……どうした?」
「聖夜、あの子の名前は?」
「たしかルルエッタ=リリエルだったと思うぞ。なに?惚れたん?」
「やそらだ」
「…………は?」
「あれはやそらだ」
「おうまいごっと……」
僕らは奇跡的な出会いをした。
「お待たせしましたーってなんでみなさん立ち上がってるんです?」
「あ、すんません」
まぁみんなわかってたと思うわ。うん。




