似非兎ってパーティ
「家を出よう!」
僕は宣言した。
「ついに家を出る気になったのにゃ……っ!」
「僕、自立するよ…っ!」
「成長したにゃ…おまえ……っ!」
このどことなく母親感を出している黒い霧の名前はへいじだ。とある事情により、高校生がこんなきりになってしまった!僕はそいつの飼い主的存在!
「おいけん。今お前俺っちの飼い主って言ったかにゃ?俺っちはお前に飼われていたのにゃ?」
さぁ!僕の心は決まった!今こそ外に出る時や!
「行ってきまぁぁぁす!」
「おい俺っちの話ぃぃぃぃぃぃぃ!」
「(隣り)あ、どうも」
ーがちゃ。
………………………………………………。
「おいなんでドア閉めたにゃ」
「いや、お前も見たろ隣の子」
「けんが出た瞬間に出たっぽかったにゃ」
「うん、ほぼ同時だったな」
「で、挨拶されたにゃ」
「どうもって言われたね」
「…………で、なんで閉めたにゃ?」
「…………………違うんですよ」
「何が違うんですかにゃ」
「いやちゃうねん。んちゃぁあうねん」
「だから何がんちゃぁあうんですかにゃ」
「……すっごい気まづかったねん」
「うんだろうにゃ。だから閉めた、と……」
「はぁあい…」
…………………。
「このコミュ障がァ!」
「いった……っ!くない……」
明らかに殴られたと思ったが、霧なので攻撃が当たらない。
「いいから外にでろ!」
「おそとこわぁいぃ!」
「舐めんにゃ!」
こうして僕らの出発はグダグダになった。
「それでは、こちらの初心者向けの、冒険体験受付をしているパーティの中から、お好きなパーティを選んでください!」
ギルド本部に行くと、初心者ということで係のおねぇさんに促されるままカウンターに行くと、そのような指示をもらった。
「つまり、まぁまぁ強いところに行って色々学んで来いって事ですか?」
「そういう事です!」
なんだろう……さっきっからこのおねぇさんすごいテンション高いな……
「うーん……どこがいいんだろ……」
「私のオススメでは!この似非兎ってパーティがオススメです!」
「へ〜。ちなみになぜ?」
「めっちゃ美人な子がいます!」
結局そこかよ……もういいや、そこで。考えんのもだるくなってきた……
僕は適当にちゃっちゃと済ませると、似非兎が集まっているところへと向かった。
ってあれ……?へいじが消えた……。またかよ……
似非兎が集まるところには、何故か今朝あった隣の女の子がいた。しかし、それ以外には女子は見当たらない。
まさか、この子がそうなのかよ……いや確かに可愛いけど……。なんか気まづいわ。
「よう兄ちゃん」
「あ、よろしくお願いします」
「初心者かい?ういういしぃねぇ〜。ところで兄ちゃん、あの子見てたけど……あのこの情報知りたい?」
……? あぁ、なるほど。僕があの子に一目惚れしたと勘違いしてんのか。丁度いい、色々教えてもらおう。
「あの子の名前はアンジェリカ。剣の腕は最高でなぁ〜。そりゃもうかっこよくきり捌いていってたんだぜ」
「へぇ〜」
「でもなぁ。最近は違うんだ。なぁんか、剣に凄みがないって言うか、なんかモンスターを生かそうとしている感じがするんだよなぁ。昔は剣振るってると……っとと。これはダメか……」
と、僕に話しかけてくれたおっちゃんは口を抑えてどこかに行ってしまった。……なんだよ、めっちゃ気になるじゃねぇか……。((っ•ω•⊂))ウズウズ
その後、いよいよモンスター狩りが始まったのだった。(あいにく僕は、ふた手に分かれる過程でアンジェリカさんと離れてしまったのだが)
かっゆい!足の裏と、足の表の間の足の横刺された!めっちゃかんゆい!痒み止め塗んの忘れた!テヤンデイバーローチクショー!!
蚊め。人類の敵よ!




