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11.ドアの向こうの世界

 こんにちは、葵枝燕です。

 連載『救いたがりの死神』、第十二話「11.ドアの向こうの世界」をお送りします。

 二〇一八年初めての更新なんですね、この作品。続きはつくっているのに投稿する勇気が湧かないから、こんなことになってしまうんですけど……。結果的に、目標としていた二〇一七年内完結は無理だったので、せめて今年二〇一八年内には終わらせたいな、と思います。

 それでは、どうぞご覧ください!

 ドアを開けたその先は、少しだけ肌寒かった。そして、眩しかった。僕は、自分がどこにいるのかが咄嗟に理解できなかった。ドアを閉めて、歩きながら、キョロキョロと辺りを見回してみる。

 そこは、金網のフェンスに囲まれ、青色のペンキが塗られたベンチが数脚置かれ、真っ白なシーツがはためいていた。とりあえず、外――それも、屋上らしいということはわかった。

「ここに、対象者がいるのか……?」

 それほど広い場所ではない。だから今、この空間に僕以外には誰もいないことは、少し辺りを見渡せばわかるのだ。つまり、対象者はこの建物のどこかにいる――と、いうことになる。

 僕は、この空間に唯一あるドアに向かって歩いて行った。そのドアは、僕が受付所で開けた二〇五番ドアのはずだった。でも、僕にはわかっていた。任務を遂行するまで、僕はきっと、あの知っている場所には戻れないのだと。鈍く銀色に光るこのドアの向こうは、僕の知らない世界なのだと。

 ドアノブを(つか)み、背後を見る。灰色がかった雲と、その隙間から覗く青空と、葉を落とした木々と、色とりどりの家々の屋根と――そんな景色が、そこにはあった。それは不思議と、僕が慣れ親しんでいる世界と同じもののように、僕には思えたのだった。

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