表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
966/1080

香対決

 御徒町一族は美人揃いで、光源氏の君の血を引く由緒正しき家柄です。


 勝負は四戦目の香対決です。


 それぞれが用意した香を焚き、見届け人とみかど、そして中宮の渚にどちらが優れているか判定してもらいます。


(父上は今や匂の宮の養父。そして私、美子よしこ。左府と樹里様が柏木に味方したとしても我が方が有利だ)


 匂の宮の実の父親である馨には勝算がありました。


「では二人共、香を焚きなさい」


 太政大臣が告げました。


 匂の宮と柏木はそれぞれ作ってきた香を焚きました。


「おお」


 どちらからも芳醇な香りが漂い始めました。


(どちらが優れているかではない。柏木が勝たねばならぬのだ)


 歪んだ判定をする気満々の左京ですが、


「どちらの香かは伏せた状態で判じていただきます」


 立会人の貴族が言いました。


「え?」


 ギクッとする馨と左京です。この元動物二人にはまともな嗅覚がないのです。


「前世の話をするな!」


 見事にハモって切れる元猿と元馬です。


 

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ