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左京、意固地になる

 御徒町一族は美人揃いで、光源氏の君の血を引く由緒正しき家柄です。


 左京と馨の罵り合いは更に激しさを増していました。


其方そなたのような腹黒い男の血を引いた者には、瑠里は決して渡せぬ!」


 左京は掴みかからんばかりに馨に言い放ちました。


「こちらも左府様のような曲った考えの方の姫を娶らせる事などできませぬ!」


 馨も売り言葉に買い言葉で言い返しました。


「お二人共、お控えなさいませ! ここはおかみがおわす所ですぞ!」


 左京の嫡男である護が間に入りました。その言葉に二人はようやく我に返りました。


「すまぬな、護」


 左京は護に頭を下げ、馨には見向きもせずに部屋に向かいました。


 馨もフンと鼻を鳴らすと、同じくきびすを返して歩き去りました。


(このまま収まればよいのだが)


 護は大人気おとなげない二人の後ろ姿を見やって溜息を吐きました。


(何故我が子の幸せを第一にお考えになれないのだ、お二方は)


 護は思いました。

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