表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
906/1080

そして月日は流れる

 御徒町の樹里は都で一番の美人で、光源氏の君の血を引く由緒正しき家柄でした。


 その樹里も年を重ねましたが、全くその美貌は衰えておりません。


 その上、娘の瑠里と冴里が美しく成長し、元々樹里によく似ていた容姿が更に似て来ました。


「瑠里様と夫婦になりたい」


 そう思う殿上人達はたくさんいました。


「冴里様も捨て難い」


 そんな風に思う者達もいました。そのせいで父親の左京は気が気ではありません。


 実は、瑠里と冴里に男達が群がる理由の一つは、自分が左大臣だという事に気づいていない馬鹿者です。


「うるさい!」


 率直な意見を述べただけの地の文に切れる左京です。


「そうなんですか」


 それにも関わらず、樹里は笑顔全開です。


 侍女の茜はすでに老化が進み、娘のべにが侍女になっていました。


「失礼な!」


 まだ現役バリバリの茜は誹謗中傷を繰り返す地の文に切れました。


「そうなんですか」


 それでも樹里は笑顔全開です。そして左京は引きつり全開です。

 

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ