表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
900/1080

左京、護と話す

 御徒町の樹里は都で一番の美人で、光源氏の君の血を引く由緒正しき家柄です。


 左京は、瑠里と冴里が護に夢中なのを心配し、護を自分の部屋に呼びつけました。


「お呼びですか?」


 神妙な面持ちで護が入って来ました。左京は床から起き上がり、


「護、瑠里や冴里とは実のきょうだいなのだぞ。何を考えておるのだ?」


 護はギクッとしました。


(私はまた瑠里様に惹かれている……)


 護があまりにも深刻な顔になったので、左京は苦笑いをして、


「あまり深く考えずともよい。其方がわかっておれば、それで構わぬ」


「申し訳ありませぬ、父上」


 護は床に額を擦り付けるようにして詫びました。


「して、今日は如何した?」


 左京は微笑んで尋ねました。護は顔を上げて、


「実は、内府様に養子の話をされました」


「何!?」


 左京の顔が途端に険しくなったので、護は、


「もちろん、お断わり致しました。私は杉下家の長子なので養子にはなれませぬと」


「そうか」


 左京はホッとしました。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ