表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
899/1080

護、デレデレする

 御徒町の樹里は都で並ぶ者のない美人で、光源氏の君の血を引く由緒正しき家柄です。


 護は歓待されて喜んでいました。


 とりわけ、かつては義理の妹と思って思いを寄せていた瑠里にたくさん話しかけられ、天にも昇る心持ちです。


「ねえ、義兄あに様ァ」


 そんな護の態度に気づいて冴里が嫉妬したのか、瑠里との間に割って入りました。


「どうしましたか、冴里殿?」


 護は優しい笑顔で冴里に尋ねました。すると今度はそれを見た瑠里が、


「義兄上様は今は私とお話しているのですよ」


 冴里を押しのけようとしました。


あね様ばかり、ずるい」


 冴里は口を尖らせて、瑠里に抵抗しました。


「お二人共、仲良くしましょう」


 護はデレデレしながら、仲裁しました。


(ああいうところは左京にそっくりにゃん)


 その様子をこっそり柱の陰から見ていた小者は思いました。


「小者じゃないにゃん!」


 またしてもボケをぶっ込んで来る地の文に切れる元猫又の吏津玖りつくです。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ