表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
888/1080

左京、瑠里と和解する

 御徒町の樹里は都で並ぶ者のない美人で、光源氏の君の血を引く由緒正しき家柄です。


 瑠里は緊張している左京を見て、クスッと笑いました。


「な、何だ?」


 左京はビクッとして瑠里を見ました。瑠里はそんな父を見て、哀れになりました。


「私は別に父上に腹を立ててはおりませぬ」


 瑠里は左京にすり寄り、顔を覗き込んで告げました。


「え?」


 近過ぎる娘の顔に動揺する左京です。


「匂の宮様とは、別にそのような関わりではありませぬ」


 瑠里は真顔になって言いました。


「そ、そうであるか」


 左京は顔を引きつらせて応じました。


(まさか、未だに護を好いておるのか?)


 左京はギクッとしました。


 長い間、義理の兄だと思い、淡い恋心を抱いていた瑠里を知っているので、その方が困ると思う左京です。


「私はまだ子供です。殿方は、遊び相手ですよ」


 瑠里の屈託のない笑顔にホッとする左京ですが、不安は拭い切れません。


(勘繰るのはよくない)


 左京は妄想を振り払いました。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ