表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
880/1080

宮川の少将、ようやく左京に詫びる

 御徒町の樹里は都で並ぶ者のない美人で、光源氏の君の血を引く由緒正しき家柄です。


 宮川の少将は左京の部屋に通されました。


「お久しぶりです」


 そこには樹里の他、側室の龍子りょうし、麻耶、髪長姫、次女の冴里、侍女の茜もいました。


 左京はもうすぐお迎えが来るようです。


「断じて違う!」


 臥せっているのに元気な左京が地の文に切れました。


「如何した、少将殿?」


 左京は樹里に手を貸してもらい、起き上がりました。


「その、宮中では大変失礼を致しました故、そのお詫びに参りました」


 少将は恐縮して言いました。すると左京は微笑んで、


らちもない事を。其方そなたはいろいろと気にし過ぎですぞ」


「勿体ないお言葉です」


 少将は土下座して応じました。


「そうなんですか」


 樹里は笑顔全開で応じました。少将は顔を上げて、


「ようやく夫婦になってくれる女子おなごを見つけました。これで私も真っ当に生きられそうです」


 涙ぐんで言いました。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ