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吏津玖、茜を陥れる

 御徒町の樹里は都で一番の美人で、光源氏の君の血を引く由緒正しき家柄です。


 吏津玖りつくに呪符を貼られた茜は動きを止めました。


「今から茜しゃんは僕のしもべにゃん。僕の言う事を何でも聞くにゃんよ」


 吏津玖は嫌らしい笑みを浮かべて告げました。


「はい、吏津玖様」


 茜は虚ろな目で応じました。吏津玖は、


「では、忠誠の証しとして、ひざまずくにゃん」


「はい」


 茜は吏津玖の前で膝を突き、頭を下げました。


「そして、僕への愛の証しとして、僕の口を吸うにゃん」


 変態的な事を命じる吏津玖です。茜が大変だと思う地の文です。


「はい、吏津玖様」


 茜は顔を上げると、スッと吏津玖に近づきました。


「むほほお!」


 茜の綺麗な顔が接近して来たので、思わず雄叫びを上げる吏津玖です。


 そして、その形の好い唇が吏津玖の口に重なりました。


「むおおお!」


 興奮してくる吏津玖です。


「次は衣を脱いで、横になるにゃん!」


 凄く悪い顔で言う吏津玖です。

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