表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
32/1080

道草、動く

 御徒町の樹里は都で並ぶ者のない美人です。


 そんな樹里を側室にしようと目論むおっさんがいました。


 朝廷の最高権力者である藤原ふじわらの道草みちくさです。


 決して、元109のショップ店員の夫ではありません。


「左京? 何者だ、そやつは?」


 道草は顎鬚を撫でながら側近に尋ねます。


「位の低い貧乏貴族です。金を渡せば引き下がりましょう」


 側近は頭を下げて言いました。


「そちらはそれでよいが、五人衆が関わっているのは面倒だな」


 道草程の実力者でも、左大臣の子息の馨を筆頭とする五人衆はないがしろにはできません。


「左大臣を黙らせる手筈を整えよ」


 道草は大村美紗のような顔で命じました。


「は!」


 側近は深々と頭を下げました。


 


 大通りに面した大きな邸に先帝の一番の寵愛を受けたと勘違いしている女性が住んでいます。


「先程より悪口が聞こえるぞえ」

 

 女性の名は大村の御息所みやすどころです。


「空耳ですよ、母上」


 娘のもみじが言いました。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ